- 「競売不動産取扱主任者」とは消費者に対して競売に関する助言をする競売のプロ
- 合格率は4割前後で、合格後の登録で宅地建物取引士の資格が必要
- 競売物件でも住宅ローンを組めるようになったことで、需要アップが予測される
競売不動産取扱主任者をご存知でしょうか。競売物件でも住宅ローンを組めるようになったことで、今後一般の消費者にさらに需要がアップすると考えられます。そこで知っておきたい競売不動産取扱主任者とは?について説明していきます。
事務員
浜崎編集長
\編集部が徹底比較/
競売不動産取扱主任者とは
まず不動産には一般的な売買と競売があります。物件を購入したものの、支払いができなくなり差し押さえた物件のことを競売物件と呼びます。夢のマイホームを購入したけど、何らかの事情により住宅ローンが払えなくなってしまった所有者が「任意売却に応じない」または「任意売却しようとしたが不調に終わってしまった」場合、債務者から裁判所に申し立て競売へ移行するということです。
そこで裁判所が競売の広告を出し、ある一定の期間で最高価格をつけた人が購入(落札)できる仕組みになっています。
浜崎編集長
この競売物件を専門的に取り扱える知識のある人のことを「競売不動産取扱主任者」と呼びます。
競売不動産取扱主任者の年収
競売不動産取扱主任者の年収に関して調査したのですが参考になるものがありませんでした。
浜崎編集長
この資格は基本的に不動産業界で働く人が業務の幅を広げたい、知識を増やしたいという考えで取得することが多いからです。
競売不動産取扱主任者の仕事内容
競売不動産取扱主任者とは、その名の通り競売不動産の専門家として知識が豊富です。競売物件は一般の方、誰でも購入できます。
そのため競売物件の購入を考えている一般消費者に対してのアドバイスやサポートがメインの仕事内容となります。一般の不動産物件とは違い、競売物件には裁判所が絡んできます。競売手続きの知識だけでなく民法や民事手続法などの法律も知っている必要があるのです。
事務員
浜崎編集長
不動産物件を売買する宅地建物取引士(宅建)はもちろん不動産のプロですが、競売不動産については知識のない方も多いです。
さらに競売物件購入者への助言や代行について、法律には何も制限がなく宅建業者以外でもアドバイスができます。誰でも口出しができるので、その点トラブルも発生しやすいと言えます。そこで競売不動産取扱主任者のような専門家がアドバイサーとしていると、トラブルを未然に防げ、安心してサポートをお願いできるということです。
競売不動産取扱主任者が活かせる業界
競売不動産取扱主任者は不動産業界はもちろん、金融業界でも活かすことができます。不動産では一般物件に加え、競売物件にも詳しいという、すべての物件のプロフェッショナルとして活躍の場が広がります。金融業界でも住宅ローンを組みたい方への信頼できるアドバイサーとして活躍可能です。
不動産業界
一般の消費者が物件に関する不明点に悩んだ時、まず頼るのは不動産業界です。最近では競売物件の存在も多く知られてきて消費者のニーズも増えています。競売物件に関する相談をアドバイサーとして受けることで、新規顧客の開拓や評判のアップにも繋がります。
金融業界
不動産業界以外では金融業界で活かすことができます。最近、法が改正されたことにより競売物件も購入時に住宅ローンが組めるようになりました。そのため競売物件の購入を考える消費者も増え、今後もさらに増えていくと予想されます。その際に金融業界でも住宅ローンの検討で相談に来る消費者も多くなるはずです。そこで競売不動産取扱主任者の資格が活かせます。
競売不動産取扱主任者の資格概要
試験内容 | 50問の4肢択一 不動産競売実務、民事執行法、民事訴訟法、民法、宅地建物取引業法、都市計画法、建築基準法、税法 裁判所資料の正確な理解、競売不動産の出品から、落札、明渡迄とその付随する物の法律知識等 |
出願締切 | 【郵送】2022年10月31日(月)(消印有効) 【インターネット】2022年10月31日(月)23時59分59秒 |
受験料 | 9,900円(税込)※別途、事務手数料350円 |
受験資格 | なし |
試験日程 | 2022年12月11日(日)14:00~16:00 |
実施地域 | 札幌・仙台・新潟・金沢 ・埼玉・千葉・東京・横浜 ・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・那覇 |
合格基準 | 2020年度は35点/50点中※2021年度は非公表 |
合格発表 | 2023年1月11日(水)9:00 一般社団法人不動産競売流通協会(FKR)内の合格者発表ページに受験番号が掲載されます。 |
競売不動産取扱主任者の資格概要は上記の通りです。試験は年に1回行われます。
8月1日〜10月31日まで受験の受付ができ、12月中に試験が行われる形です。3ヶ月間の受験受付と、その後約1ヶ月以上空いてから試験となるので、準備期間は申し分ないでしょう。
2時間の試験で内容は基礎知識、競売物件に必要となる法律知識などとなっています。
競売不動産取扱主任者の合格率
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2017年度 | 2,201 | 890 | 40.4% |
2018年度 | 1,958 | 792 | 40.4% |
2019年度 | 1,755 | 547 | 31.2% |
2021年度 | 1,452 | 479 | 33% |
受験者数に対して約4割は合格しています。合格基準は50点満点中35点(2020年)、例年で見ても60%以上の得点で合格となってます。
競売不動産取扱主任者の難易度
合格率を見てもわかるように半分とはいきませんが約4割は合格しています。
事務員
浜崎編集長
認定団体による独自の検定ということで受験資格も必要なく誰でも受験することができます。しかし合格した後の登録で宅地建物取引士の資格が必要となるので基本的には不動産関係の人が受講することが多いでしょう。
競売不動産取扱主任者に受かるには?
難易度としては高くありませんが不動産知識がある程度あるからといって勉強しなければもちろん受かりません。
競売不動産取扱主任者に受かるための勉強方法としては過去問のテキストをたくさん解くことがおすすめです。勉強時間も150〜200時間程度は確保しましょう。
勉強方法はとにかく過去問を解くのがおすすめ
どのような勉強にも過去問を用いて行うことは多いのではないでしょうか。それは競売不動産取扱主任者でも同じです。
わかりやすい公式のテキストを基本的には使用し、さらに過去問のテキストをできるだけ多く解いていきましょう。競売不動産取扱主任者の勉強で一番不安要素となるのは法律関係です。
事務員
浜崎編集長
あとで見返してもわかるようにまとめておくことで、勉強の効率はグンとアップします。
もし、公式テキストや過去問テキストで心配な場合は、試験の実施団体が直前対策セミナーを実施しているので参加することもお勧めです。セミナーの先生による説明で「ポイント」や「覚えておいてください」などの試験に出るであろうポイントを具体的に教えてくれます。
競売不動産取扱主任者に受かるために必要な勉強時間は150〜200時間程度
全く知識のない状態から勉強をはじめた場合、競売不動産取扱主任者に受かるためには150〜200時間の勉強時間が必要です。
あくまでも平均的な数字であり、あとは個人の勉強方法や容量などによってももちろん変わってきます。必要な勉強時間は目安程度に考え、自分が理解できるまでしっかりとテキストを解きましょう。ちなみに宅地建物取引士の勉強時間はその倍以上と言われています。
まとめ
競売不動産取扱主任者とは?合格率やおすすめの過去問・テキスト、勉強方法について説明しました。競売物件について詳しい競売不動産取扱主任者の需要は今後アップすると考えられます。
浜崎編集長
そこで必要となる競売不動産取扱主任者の存在。
裁判所も絡む競売物件なので不動産知識に加え法律知識も必要となります。一般の消費者にはわからない部分を的確にサポート、アドバイスすることで、その後の仕事でも新規顧客の開拓や地域によっては信頼できる存在として評判になるでしょう。
比較的易しい試験となっているので、しっかりと勉強して競売不動産取扱主任者の資格を取得してみてはいかがでしょうか。
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