リノベーションで快適なテレワーク環境を手に入れよう!

この記事を書いた人
栗﨑 由香理

大学を卒業後、地元金融機関に約9年間勤務。住宅ローンをはじめ様々な融資業務に関わった経験あり。現在は育児に奮闘しながら、ライターとして執筆活動を行っている。趣味は家庭菜園。

この記事のざっくりとしたポイント
  1. マイホームや転居検討者の住宅事情は変化している
  2. リノベーションにかかる費用はプランで異なる
  3. 少しのリノベーション費用でテレワーク環境はつくれる

テレワークの普及により、通勤時間の短縮よりも部屋数や広さを求める人が増え、マイホー厶や賃貸物件などの不動産選びでの『決め手』が変わってきていますまた、通勤回数が減ったことから、同じ価格でも都心部より広い物件を購入できる郊外に移住しようとする人が増加していることも住宅事情の大きな変化といえます。

事務員

引越しは大変…。もっと手軽に費用を抑えてワークスペースを作りたいです。
リノベーションで、自宅のちょっとした空間を活用してワークスペースをつくることが出来ますよ。本格的に、自分好みの書斎を作ったり、物置や収納をつくり変えたりするプランが人気です。費用も、工夫次第で安く抑えられます。

栗埼編集者

今回はテレワークにぴったりな環境をつくるプランを費用と一緒に紹介します。是非、自宅リノベーションの参考にしてみてください。

テレワーク経験者が抱える課題

政府が推進しているテレワーク。最近では新しい働き方として定着し、週の大半を自宅で仕事をするようになった人が増えています。在宅勤務には、通勤時間や労力を省けるメリットがある一方で、特有の悩みもあります。

例えば仕事用の広いデスクや、身体への負担が少ないオフィスチェア、大量のデータ送受信に適したネット環境などが備わっていない家庭は少なくありません。

栗埼編集者

さらに、一人暮らしの場合は孤独になりやすい、部屋数が少なく生活や趣味のものに囲まれた中で仕事をするため、オンオフの切り替えが難しいといった悩みがあります。一方、同居家族がいる中で仕事をする場合には、同居家族の生活音が気になり集中できないという悩みも。

事務員

テレワーク経験者に共通する「仕事に集中できない」という悩みは、作業効率に影響するため深刻です。

視界に他の物が目に入らないように、パーテーションや家具の配置を変えることでワークスペースを区切るなどの工夫で対処できる場合もありますが、レイアウトがうまくいかなかったり、防音効果が低かったりと、なかなか集中できないこともあります。

そのような場合は、思い切って部屋をリノベーションするという選択肢もあります。プロに任せることで品質の高い、集中できる仕事場をつくることが可能です。

栗埼編集者

テレワークの普及で変化した住宅事情

テレワークやリモートワークが普及したことをきっかけに、マイホーム購入の決め手も変化しています。ここでは、どのような住宅事情の変化があったのか例を挙げながら紹介していきます。

部屋数の多さ・広さを重視

在宅勤務では、仕事の邪魔をしないように注意しなければならず、同居家族にも負担がかかることがあります。マイホーム購入検討者は、以前よりも家の中での過ごし方や用途を意識して、より広い物件や、同じ広さならば部屋数を重視するように変化しています。

広さを求めて郊外への移住を検討する人が増加

在宅勤務で通勤回数が減少したことを受け、都市部に住むよりも郊外へ移住を検討する人が増えています。

MEMO

以前までは、勤務地への通勤時間がマイホーム選びの大きな基準となっていたのに対し、最近では通勤時間よりも家での快適性が重視される傾向にあります。

中古一戸建てや中古マンションを希望する人が増えている

子ども部屋、リビング、寝室、仕事部屋とニーズにあった部屋数をもつとなると、ある程度の広さが必要になりますが、当然のことながら広さを求めると不動産価格は高くなります。価格を抑えるための手段として中古一戸建てや中古マンションを選択し、自分好みにリノベーションを検討する人が増えています。

快適なテレワーク環境を実現するリノベーションとは?

希望の条件を求めてマイホームを購入・買い替えたり、転居したりすることは簡単ではありません。「引っ越さずに、テレワークやリモートワークに合ったスペースを作りたい」そんな人におすすめなのがリノベーションです。

リノベーションには少なからず工事が必要で、まとまった費用と時間がかかります。自分好みの仕事環境を実現しようとすると、想像以上に費用がかさむことも少なくありません。さらに、住みながら工事を行う場合は、工事が長引くことで、埃や騒音といった問題にも直面してしまいます。

栗埼編集者

ここでは、テレワークに合った人気のリノベーションプランを相場、工期の目安と共に紹介しますので、是非参考にしてみてください。

書斎をつくるにはいくらかかるのか?

仕事専用の場所として人気の書斎。書斎つくりにかかる費用としては主に以下の項目が挙げられます。

書斎つくりにかかる費用
  • 床材料費
  • 壁材料費
  • 仕切り壁増設費
  • 扉付け費
  • 造作家具設置費・工賃(人件費)

材料の種類で費用は大きく変わります。また、施工面積も費用を左右するポイントです。仕事用の机と椅子の大きさを考慮すると、書斎としておすすめの広さは2~4畳です。

手順1
どこを書斎につくるのか(施工面積)を決定する。
 
手順2
費用の内訳を理解して、何にどれくらいお金をかけるのか、予算を決めて理想の書斎をつくる。
 

プラン1:部屋や空いたスペースに高い仕切り壁を増設した書斎

プラン1 詳細
  • 工事内容:石膏ボード、壁紙クロス
  • 金額:20~40万円
  • 工期:1~2カ月

他の部屋と統一感を出したい人や、個室感を演出したい人におすすめなのが分厚い仕切り壁を増設した書斎です。しっかりとした石膏ボードで壁をつくることで、一定の防音効果も期待できます。既製品の扉を取り付けるとさらに約5万円(取付費込)ほど費用がかさむので、予算と相談のうえ決定しましょう。

プラン2:階段下などの空きスペースを活用した書斎

プラン2 詳細
  • 工事内容:造作家具のみ設置
  • 金額:7~15万円
  • 工期:半日

「なるべく費用を抑えたい」「スペースを有効活用したい」そんな人におすすめなのが、隙間を使った書斎づくりです。階段下の空間を活用するような場合でも、その隙間に合った家具を備え付けることで、窮屈感が少ない書斎をつくれるでしょう。完全な個室とまではなりませんが、元々あった階段や家の壁を仕切りの代わりに出来るので、工夫次第で工事のコストダウンも可能です。

プラン3:物置を書斎にする

プラン3 詳細
  • 工事内容:もとの床解体・撤去、物置の床・壁を張り替え、造作家具なし
  • 金額:約20万円~
  • 工期:約3日~

物置がそのまま使えるような状態ならば費用はかかりませんが、汚れが目立ち床や壁の張替えが必要な場合にはまとまった金額が必要です。特に、床を張り替える場合は下地の調整などで工賃がさらにかさみます。

以上の金額はあくまで目安金額です。予算が少ない人は、ホームセンターなどの材料を使ってDIYすることで費用を抑えることも可能です。

栗埼編集者

リビングにワークスペースをつくるという方法も

小さな子どものいる家庭で人気なのが、リビングにワークスペースをつくる方法です。空いている壁に造作家具で広い机を設置し、宿題をする子どもと並んで仕事をしたり、リビングの収納棚をリノベーションしてワークスペースに変身させたりするプランがあります。

リビング本来の「くつろぐ空間」を邪魔しないように、完全に仕切らずにオンオフを切り替えられるようなリノベーションを行うことがポイントです。ここでは、2つ紹介します。

栗埼編集者

インテリアのポイントにもなる室内窓で区切る

完全な壁ではなく、透明の室内窓をとりつけることで空間にメリハリを出すことが可能です。インテリアにこだわりがある人に特におすすめです。

カーテンやロールスクリーンを天井に設置

必要な時だけ空間を区切ることが出来るうえに、レールを天井に取り付けるため収納も簡単で見栄えもすっきりします。普段は仕切りを隠したい人におすすめです。

あると便利!テレワークにお勧めのプチリノベーション

テレワークの環境が整った後にあると便利なものについて3つ紹介します。少しのリノベーションでさらに快適度が増します。

コンセント

テレワークで必須なのが、PCでの作業です。コンセントの増設にかかる費用は1箇所約1万円前後が目安です。マイホームや賃貸物件などの不動産選びでも重視されるコンセントの位置です。

MEMO

頻繁に使うワークスペースに増設すると「コンセントが足りない」というストレスを軽減できます。

ロールスクリーン

テレワークでは、オンラインでの打ち合わせや会議の機会が増えます。仕切り壁の代わりにもなるロールスクリーンは、会議などの背景としても使えるほか、急な打ち合わせが入ったときにも、散らかった部屋をさっと隠せるので便利です。本体のグレードや大きさにもよりますが取付け費込みで約1~2万円が費用の目安です。

エアコン

リノベーションしたワークスペースが物置やウォークインクローゼットなどの場合、窓や換気扇などがなく換気ができないこともあります。そんな時におすすめなのがエアコンです。コンセントやダクト穴がない場所へのエアコンを設置するには、さまざまな工事が必要です。

工事費の目安は約4~5万円(本体価格含まず)ですが、場所によっては追加の工事費がかかる場合もあります。

栗埼編集者

まとめ

引越しやマイホーム購入と比較して、費用も工期も抑えることが出来るリノベーション。書斎などのワークスペースをつくるにはいろいろな方法があり、工事費を抑えて理想の環境を手に入れることも可能です。

不動産購入の際には、物件購入の費用を抑えて、自分が好きなデザインにリノベーションするのも結果としてトータルの費用を抑えるコツです。リノベーションをうまく活用して、理想のテレワーク環境を手に入れて下さい。