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キッチンリノベーションにかかる費用の目安と注意点

この記事を書いた人
矢口 美加子
宅地建物取引士・整理収納アドバイザー

ライター・宅地建物取引士・整理収納アドバイザー。宅建・整理収納アドバイザー1級、福祉住環境コーディネーター2級の資格を取得。不動産関連の記事を中心に複数の大手メディアで執筆中。ライター業の他に、家族が所有している投資用物件の入居者管理もこなしている。

キッチンは、リノベーションの満足度を大きく左右するポイントです。デザインや機能性が高く、使いやすいキッチンにすれば毎日楽しく料理ができるでしょう。

キッチンリノベーションには実際、どのくらいの費用がかかるのですか?

事務員

矢口編集者

リノベーションの工事内容やキッチンのグレードによって大きな違いがありますよ。この記事では、キッチンリノベーションにかかる費用や注意点について詳しく解説をしましょう。

キッチンリノベーションにかかる費用と期間の目安

国土交通省がリフォーム会社などにヒアリングした、「キッチンリノベーションにかかる目安の費用」は以下の通りです。

一口にリノベーションといっても、内容によって費用はかなり違いがあるのですか?

事務員

矢口編集者

キッチンのグレードが上がるほど、リノベーション費用も高くなります。なお、下記の費用はあくまでも目安で、住宅の状況や工事内容によってもその価格は変わってきます。

 リノベーションにかかる費用の目安

価格帯 リノベーションの内容
リノベーション費用
50~100万円 システムキッチン(Ⅰ型)の交換 40~80万円
100~300万円
システムキッチンの交換(壁付→対面型) 75~200万円
キッチン全体のリノベーション 80~400万円
300~500万 アイランドキッチン 300~450万円

図1 引用)国土交通省「リフォームの内容と価格について

リノベーションの工事期間と工事中の注意点は下記の通りです。

キッチンを新しいものに交換するだけであれば最短1日で工事が終わる場合もありますが、キッチンの位置を変更する場合は、給排水配管工事を伴うため工事期間は5日以上かかることが一般的です。

リノベーションの工事期間と注意点

工事内容 工事期間の目安 水が使えない期間 大きな音が出る期間
キッチン交換 2〜4日 1〜2時間 半日〜1日
内装まで含めた工事 2〜6日 1〜2時間 半日〜1日
位置変更を伴う工事 5日〜 1〜4時間 半日〜1日

図2 引用)TOTO「キッチンリフォームの工程・工期




キッチンリノベーションの事例

キッチンリノベーションの事例について、キッチンのグレード別に下表にまとめましたので、ぜひ参考にしてください。I型のシンプルな形のキッチンは施工日数も短く、リノベーション費用も比較的リーズナブルな場合が多いようです。

キッチンが既製品と特注ではかなり金額が変わってきますか?

事務員

矢口編集者

そうですね。下記のようにキッチンのグレードによって工事費用に100万円以上の差が出ることも珍しくありません。また、キッチンの配置を変更したりすると施工期間も長くなるため、その分工事費用も高くなります

特注のキッチンとなると高額な工事費用がかかりますが、様々なこだわりを実現した素敵なキッチンが出来上がるでしょう。

設置したキッチン 工事費用 工事内容
トクラス 40.5万円
・施工日数は2日
・正面と左壁面にはお手入れが簡単なキッチンパネルも同時に設置
I型のクリナップ「ラクエラ」 61万円
・施工日数は2日
・食洗機も導入し、引き出し式の収納で片付けやすいキッチンに
リクシルの「アレスタ」 100万円
・施工日数は10日
・清潔感のある新しいシステムキッチンで美しい仕上がりに
パナソニック社の「ラクシーナ」 179万円
・施工日数は7日
・キッチンの配置を変更して、リビングを見渡せるアイランド型にリフォーム
特注のキッチン 450万円
・施工日数は7日
・特注のキッチンを大きなカウンターのある、コの字型のレイアウトに変更

 引用)リショップナビ「【事例でわかる】キッチン・台所リフォームの費用相場や工事期間!おすすめ業者の口コミもご紹介」

キッチンリノベーションの費用を抑えるコツ

キッチンリノベーションにかかる費用を抑えるコツなどはあるのでしょうか?

事務員

矢口編集者

キッチンリノベーションの費用を抑えるために意識しておきたい2つのポイントをご紹介しましょう。



費用を抑えるコツ①:レイアウトを変更しない

費用を抑える第1のコツは、「レイアウトを変更しない」ことです。キッチンの位置を移動させる場合、排水管も移動させなければならないので大掛かりな工事になってしまい、その分費用もかかってしまうというわけです。

配管工事は、水が流れるように排水管に傾斜をつけるなど様々な工事が必要なため、費用も高くなるのです。また、場所を移動するため、キッチンが設置されていた床を張り替えるなど追加工事が発生します。このように、配管工事を必要としない設計にするだけで、かなりリノベーション費用が抑えることが可能です。

費用を抑えるコツ②:既製品を活用する

既製品を上手に活用することにより、リノベーション費用を抑えられます。アウトレットなどお得な価格のキッチンを選んでみるのもおすすめです。

注意

特に、特注のキッチンを取り付ける場合は、建物の基礎部分を補強しなければならないケースもあり、先述のようにかなり高額な費用を要するケースも珍しくありません。

また、流し台の扉材やワークトップの素材なども高級志向にすると素敵なキッチンが完成しますが、グレードが上がる分だけ費用も高くなってしまうので、予算と照らし合わせながらリノベーションを実施しましょう。




後悔しない!キッチンリノベーションのポイント

キッチンリノベーションは大掛かりな工事になることが多く、給排水配管工事なども必要となるため、施工した後は気に入らないからといって気軽に変えることはできません。

万が一、キッチンリノベーションをした後に、後悔するようなことがあったらと心配です。

事務員

矢口編集者

そのようなことにならないために、ここでは後悔を生みやすいキッチンリノベーションのポイントとその対策について解説しましょう。

レイアウトが使いにくい

リノベーション後に後悔しやすいポイントの1つ目は、「レイアウトが使いにくい」という点です。

矢口編集者

キッチンのタイプには、オープン型アイランドキッチン、クローズ型の壁付キッチンなどと様々なレイアウトがあります。ご自分の家庭環境のニーズにぴったり合ったタイプを選ぶようにしましょう

例えば、クローズ型の壁付タイプのI型キッチンのメリットは、広いスペースを必要とせず効率よく作業ができる点が挙げられます。料理に集中したい方に向いているでしょう。横の移動のみで完結するため、余計な移動の必要はありません。

注意

一方、デメリットは、作業スペースが狭くなることです。

オープン型のアイランドキッチンは近くに壁がないので圧迫感がなく、みんなで調理ができるのがメリットです。広々とした解放感があり、家族とコミュニケーションを取りながら楽しく調理ができます。小さなお子さんがいる若い世代のご家庭に特に人気があるようです。

注意

ただし、しっかりとリビングと区切られていないため、料理をするときに発生するにおいや汚れなどが部屋中に広がりやすいというデメリットもあります。

収納が少ない・使いにくい

後悔しやすいポイントの2つ目は、「収納が少ない・使いにくい」という点です。収納が少ないとモノがあふれやすくなるため、片付かないキッチンになってしまいます。

せっかくリノベーションをするなら、いつもスッキリしてキレイなキッチンにしたいです!

事務員

矢口編集者

近年のシステムキッチンは収納力に優れているので、収納の仕方さえ間違えなければスッキリとした環境をキープできるでしょう。使いやすいキッチン収納のポイントは以下の通りです
使いやすいキッチン収納のポイント
  • 利用頻度の高いモノは目から腰の高さの範囲におく
  • 使う場所の近くに使うモノを配置する
  • モノの置き場所をしっかりと決める
  • 調理台にはモノを置かない
  • 収納スペースの中を使いやすく整理する

パントリーがあると、乾物などの食材を保管して置けるので便利です。オーブンや食洗器などもビルトインタイプならばスッキリ収納されるので、広々とした空間を保てます。




高さが合わない

キッチンの流し台や収納の「高さが合わない」こともよくある失敗事例の1つです。したがって、キッチンの高さは使う人に合わせた高さ調整が重要です。

背の高い人が低めのキッチンを使っていたら、かがみっぱなしで腰が痛くなってしまったといった話はよく聞きますね。

事務員

矢口編集者

毎日使う場所ですから、使う人の身長に合わせてキッチンを選ぶことを忘れてはいけません。

一般的に、キッチンカウンターの高さの目安は「身長÷2+5cm」と言われています。身長160cmの方の場合、キッチンの高さの目安は85cmですが、同じ身長の人でも使いやすい高さには個人差があります。

MEMO

各メーカーではキッチンの高さを日本工業規格(JIS)により5cm刻みで、「80cm・85cm・90cm・95cm」で提供していますので、ショールームで実際に使い勝手を確認してから購入するようにしましょう。

中には1㎜、1㎝単位で高さ調整が可能なメーカーもありますので、ご自身にピッタリの高さを見つけてください。

キッチンリノベーションの注意点

ここでは、キッチンリノベーションをする上で、知っておきたい注意点について解説します。

レイアウト変更に関する注意点

キッチンのレイアウトを変更する際には、様々な注意点があります。シンクの位置が変わる場合は、既存の排水・給水管の位置も考慮しなければなりません。排水は水が流れやすいような勾配がとれなければならないので、床下などに十分な高さが必要となります。

また、コンロの位置を変える場合は、レンジフード(換気扇)の位置も変えなければなりません。きちんと換気ができるように、なるべく短い距離にレンジフードを設置する必要があります。

キッチンのレイアウトを変更したいけれど、特に注意したい点は何ですか?

事務員

矢口編集者

例えば、住宅の構造によっては、床下に配管の勾配を付けるだけのスペースがなかったり、元々キッチンの天井がリビングより低くなっていることもあります。そのような場合に、無理矢理レイアウト変更の工事を行ってしまうと、圧迫感が生まれるなど、失敗につながってしまうこともありますので、特に注意が必要です



電気・ガスの容量に関する注意点

キッチンのリノベーションをする際に、コンロをIHからガスに変更する場合、あるいは口数を増やす場合などは、電気やガスの容量にも注意が必要です。

持ち家でも、マンションの場合はいちいち管理組合にリノベーション許可をもらわないとならないんですか?

事務員

矢口編集者

リノベーション工事をする場合、建物の躯体に影響を与えることもあるため、マンションの場合は管理組合に許可をもらう必要があります。リノベーション内容を決める前に管理規約を必ず確認するようにしましょう。

電気の容量は、マンション全体で決まっているため、コンロの口数を増やすことや、ガスから電気へ変換が出来ない可能性があります。必ず管理組合に問い合わせて許可をもらいましょう。

注意

工事内容によっては、電気の容量を上げなければいけないケースもあり、勝手に工事をすることはできません。

キッチンのサイズに関する注意点

マンションの場合はキッチンのサイズにも注意が必要です単に「設置できるのか?」というだけではなく、「エレベーターに乗るのか?」なども事前に確認しておくようにしましょう。

また、部屋の大きさに比べてサイズが大きすぎるキッチンを設置してしまうと、部屋の空間にゆとりがなくなってしまいます。歩くための通路以外にも、冷蔵庫や、引き出し・吊り戸棚を開けるときのスペースの余裕なども考慮しておく必要があります。

部屋の大きさに合ったキッチンを選ぶ必要があるということですね!

事務員

矢口編集者

調理するスペースだけではなく、調理器具の設置場所や食卓までの導線なども考慮しておくことで、使いやすいキッチンが出来上がるでしょう。



まとめ

せっかくキレイにキッチンリノベーションをしても、「こんなはずではなかった…」と後悔することは避けたいものです。そうならないためには、キッチンリノベーションに関する注意点を事前に把握するようにしましょう。

実際のキッチンの高さやサイズ感、収納や引き出しなどをショールームで体験してみるなど、事前に情報収集を行っておくことが大切です。大満足のキッチンリノベーションを実現するためにも、ぜひ、実物に触れてみて、担当ナビゲートのスタッフに相談をしてみてください。