住みながらリノベーションを行うことは可能なのか?

この記事のざっくりとしたポイント
  1. リノベーションには数週間から数か月 、中には半年以上かかることもある
  2. 本格的なリノベーションをする場合は、仮住まいが必須
  3. 仮住まい先は様々な選択ができる

マイホームのリノベーション自体に多くの費用がかかるため、仮住まいを躊躇する人もいます。しかし、マイホームに住みながらのリノベーションは、思った以上に大変です。

 この記事では、マイホームに住むながらのリノベーションは可能なのか、そして仮住まいをするならどのような選択肢があるのかなど、それぞれのメリット、デメリットも詳しく解説していきます。

マイホームの築年数がかなり経ってしまって、リノベーションを検討されているお客様からのご相談です。仮住まいは費用が余計にかかってしまうので、できれば住みながらのリノベーションを考えているそうなのですが、可能なのでしょうか?

事務員

浜崎編集長

小規模な工事であればマイホームに住みながら行うことも可能です。ただし、短期間の工事であっても、デメリットが多いのでしっかり比較検討してから決定することをお勧めします。仮住まいのメリット、デメリットもあわせて見ていきましょう。

マイホームに住みながらリノベーションを行うことはできるのか?

 

簡単なリフォームであれば、マイホームに住みながらでも可能です。お風呂やキッチン、トイレといった水回りの入れ替えや壁紙の張替えであれば、半日から1週間程度で終わることも多いため、仮住まいをしなくてもなんとか乗り切れる場合もあります。しかし、本格的なリノベーションをする場合は、仮住まいが必須です。リノベーションには数週間から数か月 、中には半年以上かかることもあります。

浜崎編集長

判断基準は人にそれぞれですが、工事に1週間以上のかかる場合は、工事をする部屋の荷物をその都度片付ける必要があったり、水道が使えなくなったりと生活するにも、工事をするにも支障が出てくるため、仮住まいをお勧めします。

 特に、フルリノベーションといって構造体だけを残して他をすべて解体し、改装する場合は、住みながらリノベーションを行うことができません。フルリノベーションを行う場合は、工事が始まる1週間前頃を目安に仮住まいに引っ越すようにしましょう。

MEMO

工事中は騒音やほこりが大量に発生します。ほこりの中で食事はできませんし、毎日騒音を聞くのもストレスになります。また、工事の人が家を出入りすることになるので、家にいても落ち着かないこともあるでしょう。工事が短期間で終わる場合でも、それらのデメリットを考慮して、ホテルなどでの仮住まいを検討されることをお勧めします。

仮住まいに必要な手続きとは?

浜崎編集長

短期間のリノベーションであれば特に気にする必要はありませんが、仮住まい先の滞在期間が長期に渡る場合はいくつか手続きが必要です。

郵便物の転送サービス

 自宅に届いた郵便物を仮住まい先に転送してもらえるよう、郵便局で手続きしておきましょう。郵便局の窓口や公式サイトで申請できます。また、仮住まいから自宅にもどる際には申請を解除する必要があるため、注意してください。

電気、ガス、水道、ネット回線の使用停止手続き

仮住まいに移る1~2週間前ぐらいから、余裕を持って手続きしておいたほうが良いでしょう。ただし、電気や水道はリノベーションの工事に必要な場合もあるので、業者に事前に確認しておきましょう。

固定電話の一時中断

仮住まい先で固定電話を使用しない場合は、利用休止か一時中断を申請しておきましょう。利用休止を選ぶと、固定電話を再開する際に以前の電話番号とは異なるため注意しましょう。

MEMO

一時中断を選ぶと、固定電話を再開しても依然と同じ電話番号で利用できます。ただし、毎月の回線使用料がかかります。仮住まい先でも固定電話を使用したい場合は、電話の引越し手続きもしておきましょう。

 新聞など定期購読・定期宅配の休止

新聞や定期宅配などを利用している場合は、休止にするか、仮住まい先への配達変更を申請してきましょう。

 住民票の移動

住民票は、住所を変更した場合は2週間以内に住民票を移動させるよう義務付けられていますしかし、仮住まいが1年以内で終わる場合は、住民票を移動させなくても構いません。

仮住まいにはどのような選択肢があるのか?

仮住まい先としては、どのような選択肢があるのでしょうか。

事務員

浜崎編集長

それぞれのメリット・デメリットを解説しましょう。

 賃貸物件を借りる

浜崎編集長

賃貸物件を借りるなら、リノベーション会社や短期滞在用の物件を扱っている不動産会社に相談してみましょう。

リノベーションが長期間にわたる場合は、仮住まいとして賃貸物件を借りる方法を検討しましょう。今までと同じような生活様式を維持したい人や、家族が多い場合、ペットを飼っている場合などには賃貸物件がお勧めです。

 一方、賃貸物件は仮住まい用に数か月間だけ借りたいという場合でも、敷金・礼金・仲介手数料や短期解約違約金を支払わなければならないケースが多いため、特に半年以内の仮住まいの場合は他の選択肢より費用負担が大きくなる傾向にあります。さらに、賃貸物件を借りる前に、物件を探したり内見したりする必要があるため、時間もかかります。

浜崎編集長

リノベーションをお願いしている会社と提携している物件を紹介してもらえることもあるため、ぜひ相談してみましょう。
MEMO

自分で不動産会社を通して物件を探す場合も、短期間で解約しても負担が少なくなるような物件を提案してもらえる場合があるので、仮住まいする物件を探していることを、あらかじめ不動産会社に伝えておいたほうが良いでしょう。

ウィークリーマンション・マンスリーマンションを借りる

ウィークリーマンションやマンスリーマンションは、特に短期間だけ部屋を借りたい人に人気があります。家電や家具があらかじめ用意されているため、身軽な状態で移れます。1週間単位、1日単位など、必要な期間だけ契約できる物件が多いため、無駄な宿泊費用が発生しません。また、敷金、礼金、短期解約違約金などの費用もかからず、自炊もできるため経済的です。さらに、ガスや電気の手続きなど面倒な手続き省くこともできます。

一方、一般的にウィークリーマンションやマンスリーマンションの賃料は、周辺の同等のマンションの賃料より高めの設定になっていることがほとんどです。複数部屋借りる場合や長期間借りる場合は結果的に他に選択肢よりも高くつくこともあります。

家族が多い、ペットを飼っている場合など、希望する条件を満たす部屋を見つけることが難しいこともありますよね。

事務員

また、ウィークリーマンションやマンスリーマンションは一括して賃料を前払いするケースが多いため、一括払いができるような資金計画を立てておきましょう。

ホテルに住む

 短期間のリノベーションであれば、ホテルで仮住まいしながら非日常を味わうことも可能です。ホテルには生活道具がある程度揃っているため、持ち込む荷物も少なくて済みます。掃除する必要もなく、立地条件も良い場合が多いため快適な暮らしが期待できます。煩わしい契約がいらない点もメリットといえます。

浜崎編集長

一方、家族が多い場合は一部屋では狭い可能性があり、部屋を追加したり大きめの部屋にしたりすると、その分費用がかかってしまうのがデメリットです。また、キッチンがついていない場合が多いので、外食せざるを得えず出費がかさみます。
 ホテルでの仮住まいはメリットが多い反面、費用も相当かかりそうですよね。

事務員

浜崎編集長

最近は長期滞在者向けのお得なパッケージもあるので、ぜひ探してみてください。

実家等に身を寄せる

 実家や親戚宅に仮住まいできる空間的余裕があったり、近所に住んでいたりすれば、積極的に検討してみてみるのも良いでしょう。リノベーションにかかる日数にもよりますが、期間が長くなればなるほど仮住まいにかかる費用が高額になります。費用面だけを考えるのならば、実家が最もお得な選択肢と言えるでしょう。

注意

 ただし、生活リズムが異なったり、生活習慣が合わなかったりするとお互いにストレスを感じてしまうのはデメリットといえます。そのため、家族とはいえ受け入れてくれた実家を尊重しながら生活したほうが良いでしょう。

貸倉庫も併せて検討しよう 

仮住まい先には必要最低限の荷物のみ持っていき、残りは貸倉庫を借りて預けておく方法もあります。特に上記で挙げた賃貸物件を借りる場合以外は、なるべく荷物を少なくして仮住まい先に移ったほうが良いため、貸倉庫の利用を検討してみましょう。

浜崎編集長

個人で手配したり、引越し業者を利用したりして貸倉庫に荷物を預ける方法や、引越し業者のオプションに荷物の預かりサービスがあることもあります。

 貸倉庫は、随時荷物を出し入れできる所や、立入の制限がある所など様々です。荷物を預けた後、マイホーム先に運ぶまで、預けた荷物を取り出せない場合もあるため、リノベーション中に必要になりそうなものはあらかじめリストアップして、仮住まい先に搬入しておきましょう。

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仮住まいの費用も考慮してリノベーション計画を立てよう

リノベーションを進める場合、どこの業者を選ぶべきかといった下準備から設計の打合せまでやるべきことが多くあり、仮住まいの準備がおろそかになりがちです。

 また、リノベーションだけでなく、仮住まいにも費用がかかるため、綿密な資金計画が必要です。どの費用をいつまでに支払わなければいけないのか、その時になって慌てなくても良いよう事前に確認しておきましょう。

 しっかり情報を集めたうえで計画を立てると、イメージもしやすく想定外の出費やトラブルを避けることにもつながります。リノベーションについてまだよくわからないという場合は、セミナー等で事前に勉強しながら計画を立てられることをお勧めします。