中古物件の値引き交渉の相場の限界は?値下げ交渉のトークのポイントも解説

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この記事のまとめ
  1. 中古物件の値引き交渉の相場は1割?
  2. 中古物件の値引き交渉のポイントも解説
  3. 中古物件に値引きなしはある?体験談を紹介
  4. グランドネクスト不動産の仲介手数料は業界最安値水準
  5. 購入時の仲介手数料は最大無料
  6. 住宅ローンサポートで金利も大幅に節約!
  7. 10周年キャンペーンで最大20万円がもらえる

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近年、ウッドショックや半導体不足などの影響で住宅価格の高騰が続いています。特に、新築の戸建住宅はニーズが高く着工までに半年待ちというハウスメーカーもあります。

このことから、少しでも安く、そして確実に手に入る中古住宅が注目を浴びています。

岸田解説員岸田解説員

中古住宅なら新築住宅よりも建材や備品を仕入れる必要がないため、資材高騰の影響を受けにくく割安感もあります。中古住宅の値引きの体験談や値引きの限界について知っておきたいですね
実際に中古物件の価格交渉をしても値引きに失敗してしまったら非常に残念な気持ちになります。実際、中古物件が値切れる可能性はどのくらいあるのでしょうか?

山田編集者山田編集者

岸田解説員岸田解説員

わかりました。では今回、中古物件の値引き交渉が可能なのか?実際の相場や交渉時のポイント、体験談などをくわしく見てみましょう。

大学在学中に創業したwebマーケティング事業を売却し、その資金で株式会社AlbaLinkを創業する。

同社は空き家の売却再建築不可物件の売却を専門とする不動産業者。

また、同社が運営しているサービスサイトである「訳あり物件買取プロ」の運営責任者も務めています。

同社は東京証券取引所の東京プロマーケット市場に上場している。(証券コード:5537

中古物件の値引き交渉の相場の限界は?

中古物件,値引き交渉,相場

実は今回も、Googleで「中古物件 値引き」と検索してみました。やはり、中古物件は値引きしてもらえる可能性があるということですよね…?

山田編集者山田編集者

中古物件値引きの関連キーワード

出典:Google検索結果「中古物件 値引き」

岸田解説員岸田解説員

そうですね、結論を言うと中古物件は値引きしてもらえるケースが多いです。ただ、値引きしてもらえる中古物件には一定の条件がありますし、相場もあります。まずは中古物件の値引き交渉に関する現況や相場を見ていきましょう。

結論!中古物件は交渉次第で値引きできる

実際、中古物件の取引には値引き交渉が行われるのが一般的です。中古物件とはいえ、取引金額は大きく規模も大きいもの。数%だけでも値引き交渉に成功できれば、買主にとって数百万円単位で費用を抑えることができます。

ただ、これだと売主にとって損失になりますよね?買主だけじゃなく売主にメリットはあるのでしょうか?

山田編集者山田編集者

岸田解説員岸田解説員

たしかに得られる利益は減りますが、売り出しても長期間売れ残っているよりも、タイミングが良いときに売ったほうが良い場合もあります。それに、もともと値引き交渉に応じるつもりで価格設定をしている可能性もあるんです。

特に、売り出し直後の中古住宅は値引き額を上乗せした価格設定にしているケースも珍しくありません。ただ、すべての売主が値引き交渉に応じるというわけではないため“値引きしてもらって当然”という態度は控えましょう。

中古物件の値引き相場の限界は物件価格の1割程度

中古物件の値引きの相場の限界は物件価格の10%、つまり1割ほどが限界とされています。2000万円の物件から200万円、3000万円の物件なら300万円、5000万円の物件なら500万円が値引き相場となります。

極端な話、1億の物件なら1000万円も値下げできる可能性があるということなのでしょうか?

山田編集者山田編集者

岸田解説員岸田解説員

実は、物件価格が上がれば上がるほど値引きの度合いが低くなる傾向にあります。800万円の中古住宅でも、実際の値引き額は500万円程度になることもあります。

中古物件の値引き額は端数切りになることが多い

中古物件の値引き額は物件価格の1割が相場ですが、一部では“最高でも1割”という見方もあり、値引き交渉は物件価格の下2桁までの端数切りで成立するケースも多いです。

たとえば、2,980万円の中古住宅なら80万円を目安に値引きしてもらえる可能性が高いということになります。

岸田解説員岸田解説員

本来2,980万円の物件を3,000万円で売り出して、20万円値引きする。実際の値引き額は20万円なのに、3,000万円台から2,000万円台になってお得感が得られるよう、売主側が工夫していることもあります。
端数切り、という値引き方法が意外なところで効果を発揮すること、あるんですね…!

山田編集者山田編集者

中古物件の値下げ交渉ならこのタイミングがベスト!

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売主にとって、できるだけ満額で物件を売りたいのが本望です。内見希望の多い物件は値下げせずとも売れる見込みがあるため、よほど早期に物件を手放したい売主側の事情がない限り、売出直後の物件は値引きしてもらえる可能性が低いでしょう。

つまり、値下げ交渉のタイミングとしては売出しから数ヶ月立ったあとがベストということですね!

山田編集者山田編集者

岸田解説員岸田解説員

そうですね。広告に掲載されている物件なら、少なくとも2ヶ月以上掲載され続けている物件が狙い目と言えます。

また、売主が業者の場合は決算月で値引きしてもらえる可能性があります。加えて、不動産取引が活発になる新年度前後(1〜3月)もタイミングとしては狙い目です。購入機会を逃したまま閑散期に入ると売主にとってデメリットとなるため、年度末に近づくと値下げ交渉に応じやすくなります。

交渉が成功しやすい中古物件の特徴

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中古物件の値引きはあくまで売主の意思によって行われるため、物件によっては売出し時点で“値引きなし”にしているケースも珍しくありません。そこで、値引き交渉に成功しやすい中古物件の特徴について解説します。

値引き交渉に成功しやすい中古物件の特徴
  • 長期間売れていない物件
  • 築年数が古い物件
  • 周辺相場よりも価格の高い中古物件
  • 入居中や買い替えなどで引き渡し日が先になる物件
  • 諸事情で早く売りたい物件
  • 再建築不可などの訳あり物件
  • 購入希望者が少ない物件

長期間売れていない物件

中古物件が売れるまでの期間は、販売開始から3〜6ヶ月ほどと言われています。長期にわたって売れていない物件は、売出し価格が高かったり、物件そのものに瑕疵があったり、借地権付きなどの事情があったりと何かしらの特徴があります。特に、瑕疵ありの物件は購入直後に買主自身で修繕しなければならないケースもあるため、売れにくい物件といえるでしょう。

長期間売れていない物件には何かしらの理由があります。ここを値引き交渉のきっかけにすれば、有利に進められる可能性が高くなるでしょう。

岸田解説員岸田解説員

一方、“いつか売れれば良い”と考えている売主の場合は、長期間売れていなかったとしても値下げ交渉ができない場合もあります。

築年数が古い物件

戸建てやマンションに関わらず、住宅は築年数とともに評価額が低くなり、経年劣化により建て替えやリフォームが必要になることがあります。主が売り物件に修繕費を投じていない場合、買主が入居時に修繕費を出さなくてはならないこともあるでしょう。

このことから、築年数が古い物件は値引き交渉が成立しやすいとされています。

築年数が古くても、予算に合わせて自分好みの内装にリフォームできるのはいいですよね。立地が良ければ言うことなしです!

山田編集者山田編集者

岸田解説員岸田解説員

そうですね。ただ、評価額が低い=価値が低い中古物件は住宅ローンの審査に通らない可能性もあります。万が一ローンの返済が滞った場合、物件を差し押さえても債権が回収できないですからね。

周辺相場よりも価格の高い中古物件

販売価格の決定権は売主にあるため、物件としての価値が低くても相場より高く値段をつけても問題ありません。特に、家に対して思い入れがあればそう安く手放すことはないでしょう。

岸田解説員岸田解説員

まず、売主側が中古物件の売却額を決める際に周辺物件の価格相場を確認しています。その上で諸費用分を上乗せしているため、結果的に周辺相場より販売価格が高くなりがちです。
じゃあ、値引き交渉をせずに満額で購入すると損する可能性があるんですね…。

山田編集者山田編集者

販売価格があまりにも相場とかけ離れているなら、対象物件に類似した物件の相場を根拠に値引き交渉することをおすすめします。

MEMO

調査の際、国交省が提供する「不動産取引価格情報検索」を活用すると便利です。

入居中や買い替えなどで引き渡し日が先になる物件

購入してから実際に引き渡されるまでの期間が長いと、それを理由に値引き交渉に持ち込みやすくなります。そもそも中古物件のメリットは、購入後にすぐ入居できる点にあります。購入したのにすぐに入居できない、ということは中古物件のメリットが得られないため交渉材料としては十分です。

購入から入居まで、具体的にどのくらいの期間が“長い”と判断できるのでしょうか?

山田編集者山田編集者

岸田解説員岸田解説員

中古物件の場合、契約から引き渡しまでスムーズに行けば1ヶ月程度、長くても2ヶ月程度が通常の取引と言えます。感覚としては契約から引き渡しまで3ヶ月を越えると長いと言えるでしょう。

諸事情で早く売りたい物件

売主側の事情(離婚や転勤など)で早期に物件を売りたい場合も、値下げ交渉に応じてもらえる可能性が高くなります。というのも、高く売ることよりも早く売ることを優先するケースが多いためです。

ただし、あくまでも状況的に値引き交渉しやすいケースであり、必ずしも値引き交渉に成功するとは限りません。もっとも、希望者の多い物件ほど値引き交渉の可能性は低くなると言えます。

岸田解説員岸田解説員

一方、早期に売りたいということは手間を掛けずに手放したいという状況でもあります。値引き交渉の際は残置物の処理を引き受ける、すぐに契約が可能であるなど、具体的な条件を提示すると良いでしょう。
なるほど。大幅な値引きにつながるかどうかは別として、交渉の余地は十分にありますね。

山田編集者山田編集者

再建築不可などの訳あり物件

中古物件のなかでも、市街化調整区域の指定を受けている物件や、土地に道路が面していない物件は法律の関係で建て替えや増築ができないため、購入者層が限られやすく値引き交渉に応じてもらいやすいです。

ただし、現在の建築基準法や都市計画法が制定される前に建てられた物件ということもあり、築年数が古かったり、緊急車両の通行が難しかったりとデメリットもあるのでよく検討しましょう。

過去のバラエティ番組でも、再建築ができない中古戸建を購入してリフォームする企画がありました。不便な点はいくつかありましたが、都心部でも数百万程度の物件だったのでお得感はありますよね。

山田編集者山田編集者

購入希望者が少ない物件

中古物件を売り出すには、内見や契約上の手続きなどのマンパワーや広告費など、費用面の負担が大きいです。購入希望者が少ないほど費用面の負担が増えるため、不動産会社にとっても早く成約に結びつけたいのが本音。もちろん、成約まで収入が得られない売主も同じです。

購入希望者が少ない理由はさまざまですが、値下げ交渉の余地は大いにあるため、購入希望者が少ない物件を狙いましょう。

購入希望者が少ない物件を見分けるコツはあるのでしょうか?

山田編集者山田編集者

岸田解説員岸田解説員

不動産会社の営業マンに直接聞いてみても良いですし、サイトで物件の閲覧者数をチェックするのも良いですね。購入希望者が少ない理由もしっかり確認しておけば、のちに後悔することもないでしょう。

価格交渉が失敗しやすい中古物件の特徴

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値引き交渉が成立しやすい物件もあれば、成立しにくい物件もあります。購入希望の物件に当てはまらないか、一度チェックしてみましょう。

価格交渉に失敗しやすい中古物件の特徴
  • 築年数が浅い
  • 購入・内見希望者が多い
  • 金銭的事情や住み替えで任意売却を望んでいる

築年数が浅い

物件は築年数に比例して価値が減少するため、いくら中古物件でも築浅だと物件価値が高く、値引き交渉が成立しない可能性が高いです。とはいえ、築浅物件でも長い間買い手がつかなければ売出し価格を下げることもあります。

岸田解説員岸田解説員

築浅物件を安く買いたいなら、値下がりを待つほうが効率的と言えるでしょう。

購入・内見希望者が多い

購入や内見希望車が多い物件は、売主から見て契約相手の選択肢が多い状況です。値下げ交渉を申し出た人と満額で物件を購入したい人を比べれば、当然満額で物件を購入する人を選ぶでしょう。

岸田解説員岸田解説員

ただ、これはあくまで“傾向”の話なので、値引き交渉をせずとも売主の好意で値下げしてくれる可能性もあります。(口コミの章参照)

金銭的事情や住み替えで任意売却を望んでいる

売主が任意売却を希望している場合、住宅ローンの残債を一括返済できる金額で中古物件を売り出しているケースがあります。値引きをすれば物件が売れてもローンが完済できないため、値引き交渉には応じてもらえないことが多いです。

岸田解説員岸田解説員

売主側は、金銭的な事情で物件を売ることも少なくありません。ここで無理な値引き交渉を続けると契約破棄にも繋がりかねないため、十分に注意しましょう。

また、売主の事情で売却を急いでいる物件は値引き交渉が成立しやすいですが、売出し時点で最低価格になっている場合は期待できません。

値引きが成功した人の体験談・知恵袋

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「中古住宅 値引き交渉」で検索すると、「体験談」や「知恵袋」がヒットします。

中古住宅-値引き-交渉-Google-検索
出典:Google検索結果「中古住宅 値引き交渉」

体験談はSNSや掲示板等を介して数多く見つかりましたが、Yahoo!知恵袋では実際の体験談というよりも、この物件の場合どれくらい値引きされると思うのか質問している方が多く、参考になりそうな実体験がなさそうでした。

ここからは、SNSで掲載されたものを参考に、実際に中古住宅を購入した方の体験談をご紹介します。

値引きしてもらえるケースが多い中古物件ですが、具体的にどれくらいの金額を値引きしてもらったのか、またどのような交渉で値引きに成功したのかも気になるところです。

山田編集者山田編集者

岸田解説員岸田解説員

わかりました。ではここから、値引き交渉に成功した人の口コミをピックアップしてご紹介しましょう。値下げしにくい物件でも値下げしてもらえた、というレアケースもありましたよ。
交渉に成功した人の口コミ
  1. 売主の方から100万円値下げしてくれた
  2. 無理な数字を提案したけど値引きに応じてくれた
  3. 告知事項ありで値下げしてもらったけど…
  4. 残置物の処分で値下げ交渉に成功
  5. タイミングを見計らって大幅値下げに成功

売主の方から100万円値下げしてくれた

申込の多い物件は値引き交渉の可能性が低いケースがほとんどですが、この方は申し込みが多いにもかかわらず売主側から中古一戸建ての値下げを申し出てくれたレアケースと言えます。

本来の値下げ分を上乗せしていた可能性があるということでしょうか?

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そうですね。それに中古物件は売主の思い入れも強いため、気持ちよく取引してくれる買主にはサービスしたくなる場合もあるのでしょう。どちらにしても、売主にとって気持ちの良い取引をすることが値引き交渉成功の近道と言えます。

無理な数字を提案したけど値引きに応じてくれた

値下げ額の相場はあっても、上限はありません。もちろん無理な交渉は断られる可能性も高いですが、売主の事情で早く売り出したい、購入希望者が少ないなどの理由で交渉に成功する可能性もあるでしょう。

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ただ、強気な交渉をするには契約の意思を見せることが大切です。交渉に応じてくれたにもかかわらず契約をしない場合は、売主はもちろん不動産会社の信頼問題に関わるでしょう。

告知事項ありで値下げしてもらったけど…

値引き交渉に成功しているものの、そこからトラブルに発展した例もありました。ちなみに告知事項とは、契約を左右するほど物件に重大な瑕疵や事実があることをいいます。告知事項に該当する内容としては、死亡事件や事故のあった“訳あり物件”や周辺環境に不快感や嫌悪感が生じやすい場合、シロアリ被害や雨漏りなどが挙げられます。

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300万円値下げした物件をさらに値下げしてもらえた、という事実だけなら大成功といえます。しかし、契約そのものがぞんざいだと物件情報そのものも信頼しづらくなります。安さ、お得感に惹かれて本来知るべき事実を見失わないよう注意が必要です。

残置物の処分で値下げ交渉に成功

口コミを見る限り、リフォームをせず残置物がある状態で物件を売り出していたということになるため、値下げ交渉が成立しやすいケースと言えるでしょう。

ちなみに、専門業者に残置物を処分してもらうには1㎥あたり3,000円から15,000円が相場と言われています(種類や状態で変動あり)

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一戸建ての場合、残置物の処分は総額15〜30万円が多いようです。残置物のある物件で値引き交渉をするなら15〜30万円を最低ラインとしておくと良いでしょう。

タイミングを見計らって大幅値下げに成功

当初の売出し価格から200万円値下げしたタイミングで、さらに値下げ交渉。最終的に売出し価格から330万円の値下げに成功した事例です。マイホームとして購入しているものの、将来投資用としての可能性も含んでハウスメーカーや立地を考慮したとのことでした。

中古物件を今すぐ手に入れたい!という事情がなければ、目当ての中古物件が値下げするタイミングを見計らうのも一つの方法ですね。希望額に着地しなくても、300万円以上の値下げなら満足と言えるのではないでしょうか。

山田編集者山田編集者

岸田解説員岸田解説員

そうですね。GW前に値下げしたということですが、この時期は不動産市場も閑散期に入るため値下げされやすいタイミングです。

値引き成功のポイント

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値引き交渉しやすい物件、しにくい物件について紹介しましたが、これらはあくまで“その傾向がある”という話であり、どんな中古物件でも交渉次第で予想以上の結果になることもあります。

値引きしてください!なんてストレートに言えれば楽ですが、失敗したときのことを思うと交渉する勇気が出ないですよね。少しでも値引き交渉がスムーズに行くようなコツが知りたいです。

山田編集者山田編集者

値下げ交渉を成功に導くポイントを大まかにまとめると、以下の3つに分けられます。

中古物件の値引き交渉成功のポイント
  • 物件や周辺環境を事前に調査する
  • 売主側にメリットをもたらす条件を用意する
  • 売主に対する真摯な姿勢

それでは、上記の3つのポイントをさらに掘り下げて値下げ交渉のコツをご紹介します。

周辺の中古物件の相場を把握する

新築物件でも中古物件でも、最終的な不動産価格は売主と買主の合意により決まります。必ずしも周辺の中古物件に近い価格で物件が購入できるわけではないため、事前に調べなければ相場よりも高額で物件を購入する可能性があります。

中古物件の値下げを狙うなら、購入予定の周辺にある中古物件の価格相場をチェックしましょう。ポータルサイトでも検索結果から簡単に割り出すことができます。

相場より高かったら、それを材料に値下げ交渉ができるということですね。

山田編集者山田編集者

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ええ。提示金額より高い分は値下げの余地があります。相場を調べる際は、売出し価格ではなく成約価格を調べるとより具体的に値下げ交渉ができるでしょう。

希望物件の売り出し日を調べる

人気の中古物件は値引き交渉が成立しにくいものですが、この人気を知る一つの方法が物件の売出し日です。たとえば、売出しから時間が経って販売価格も下がっているのに売れている様子がない場合、何かしらの理由があるものです。

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値引き交渉の際は、物件のマイナスポイントを引き合いに出すのもテクニックの一つです。そのマイナスポイントを知るためにも、売れていない理由を探ると良いでしょう。
ネットの情報だけで把握できない場合は、物件を直接見に行ったり内覧会に参加したりするのもいいですよね。

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購入時にかかる費用を調べる

中古物件を購入する際は、物件価格以外にも諸費用が発生します。仲介業者を通して物件を購入した際に発生する仲介手数料や、手付金、登記費用など種類はさまざまです。

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なかでも仲介手数料は上限の範囲内で変動するものであり、手付金の金額も売主・買主の合意によって変動します。


物件価格以外の諸費用がどこにかかるのかを知っておけば、それに応じた方法で値下げ交渉に臨めます。

他の購入希望者を把握する

中古物件の購入者は早いもの勝ちで決まるのではなく、売主の意思によって決まります。売主から見れば、高く中古物件を購入してくれる人に売りたいのが当然です。値引き交渉に臨むなら、他の購入希望者がいないかどうかをチェックしましょう。

人気の中古物件を確実に手に入れたければ、値引き交渉を諦めて予算アップを検討するのがベターですね。

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前もって住宅ローン審査を進める

せっかく希望物件の契約にこぎつけても、住宅ローン審査に通過できなければ契約そものもが白紙になります。一般的に中古物件を購入した際は申込みをしたあとに住宅ローン審査をおこないますが、売主の不安を払拭するためにも事前に住宅ローン審査を進めておくのがポイントです。

住宅ローンの審査をしておけば契約の確率も高くなるので、売主も安心して値引き交渉に応じやすくなりますね。

山田編集者山田編集者

岸田解説員岸田解説員

前もって住宅ローン審査をしておけば、購入の意志をアピールすることにもつながりますし、信頼度アップも期待できるでしょう。

早い段階で購入意思があることを示す

売主から見れば、真剣そうでない買主よりも熱意を持ってアプローチしてくれる購入意思が強い買主を選びたいものです。早い段階で購入意思を示すことができれば、買主にも“この人なら買ってくれそう”と思ってもらえるようになり、値引き交渉にも繋げやすくなります。

逆に、売主側が物件提供を渋ることもありますよね。購入意思があるのに成約が見込めない場合はどうしたらいいのでしょうか?

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岸田解説員岸田解説員

その場合は早めに交渉を切り上げて、他の物件を探したほうがベターです。

売主との信頼関係を築く

値引き交渉に応じるかは売主次第なので、信頼関係が築けていなければ値引き交渉に応じてもらえない可能性があります。内見や契約前の価格交渉でマナーや態度を意識しましょう。特に、居住中の中古物件を内見する際は居住者への配慮も忘れてはいけません。

売主にとってどんな態度で交渉に臨めば信頼が勝ち取れるのでしょうか?

山田編集者山田編集者

岸田解説員岸田解説員

端的にいえば、真剣な検討者ではないという印象を持たせないことです。横柄な態度はもちろん、大幅な価格交渉もNG。誠意を持ち、値引きした金額であれば必ず購入するという意思を見せましょう。

値引きに代わる条件を提示する

値引き交渉は買主にメリットがあるため、売主にもメリットのある条件を提示することで交渉が成立しやすくなります。買主側が残置物の処分をするのも一つの方法ですし、修繕やリフォーム費用を買主が負担する、また契約日や引渡し予定日を売主に合わせるなども有効でしょう。

可能であれば現金一括購入を提案

中古物件を購入する際、可能であればローンを組むよりも現金一括で購入するほうが契約前の価格交渉も成立しやすくなります。現金一括購入により、売主側も住宅ローンの審査が通るかどうか心配することもなくなるからです。

売主側の立場なら、やっと売却できると思っても、買主側が住宅ローンの審査に通過できず契約白紙になる…という事態は避けたいものですよね。

山田編集者山田編集者

岸田解説員岸田解説員

ええ。現金一括で購入するのが現実的でないにしろ、無理のない資金計画で中古物件の購入を検討しましょう。

値引き交渉の注意点

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中古物件の値引き交渉は、売主と買主がお互いに納得する金額に落とし込まなくてはなりません。1円でも安くしてもらおうと中古物件のマイナスポイントを粗探しして無理な値引き交渉をするケースもありますが、これでは売主との信頼も薄れます。

交渉決裂しないためにも、値引き交渉における注意点をいくつかご紹介します。

中古物件の値引き交渉における注意点
  1. 購入意思が揺らいでいるのに買付証明書を提出する
  2. 大幅な値下げ交渉を避ける
  3. スピード感を持って動く
  4. 交渉は1回までにする
  5. 自分の都合を押し付けない

購入意思が揺らいでいるのに買付証明書を提出する

買付証明書とは、売主や不動産会社に“購入意思を伝える”ための書類のこと。法的な拘束力はないものの、提出することで購入意欲を示すことができるため、人気物件を抑えたいときには有用です。

しかし、買付証明書を提出したにもかかわらず破棄する事態になれば“冷やかしの客”と認識される場合もあります。買付証明書の提出は、購入意思がはっきりした段階で行いましょう。

購入意思を示す買付証明書は、扱いによって値引き交渉の成立を左右するということですね。

山田編集者山田編集者

大幅な値下げ交渉を避ける

売主との信頼関係を築き、価格交渉をスムーズにするためにも、大幅な値引き交渉をしないようにしましょう。相場以上に大幅な値引きを要求するのは逆効果です。

岸田解説員岸田解説員

人気の中古物件ほど、例えば2割以上など大幅な値引き交渉を持ちかけた途端断られる可能性が高いです。まったく値引きできなかった、という結果にならないためにも相場に基づいた値引き交渉を進めましょう。

スピード感を持って動く

値引き交渉をしている最中でも、他の購入希望者が現れる可能性はあります。もっとも、他の購入希望者が満額で中古物件の購入を申し込めば交渉権が移る可能性も高いです。気に入った物件が見つかれば、スピード感を持って動きましょう。

岸田解説員岸田解説員

気に入った物件の購入希望者が他にいないかを確認するのもポイントですが、同時に住宅ローンの審査を進めたり、買付証明書の用意をしておいたりすると購入意思を示すことができます。


交渉は1回までにする

値引き交渉の回数は法律で制限されているわけではないものの、しつこく値引き交渉を申し入れれば売主側にも警戒され、購入を断られる可能性が高くなります。住宅ローンの事前審査や買付証明書を提出したあとに交渉を繰り返すのもおすすめできません。

岸田解説員岸田解説員

値引き交渉の際は、不動産会社の担当者に相談して1回で交渉を終えられるよう準備しましょう。

自分の都合を押し付けない

値引き交渉を進めて少しでも安く中古物件を購入したい!と思うのは当然ですが、安く買いたいというのはあくまで買主側の都合であり、売主側の事情を配慮しなければ信頼関係も壊れてしまいます。売主が買主に求めていることを把握したいのなら、下記のポイントを質問すると良いでしょう。

売主に質問するポイント
  • なぜこの物件を売りに出したのか
  • なぜこの価格にしたのか
  • この物件はいつまでに売却したいのか

ただ値下げを要求するのではなく、質問をすることで売主側に熱意を伝えることができます。

岸田解説員岸田解説員

スムーズな価格交渉を行うためにも、丁寧な質問で売主側の事情を汲み取り、自分の都合を押し付けないよう注意しましょう。


交渉相手にストレスを与えないことが大事

値引き交渉以前に、物件売却の決定権は売主にあるため、ストレスを与えると値引きどころか購入すらできない可能性もあります。買主と売主は対等な立場であることを忘れず、以下のような態度を取らないよう注意しましょう。

売主に取ってはいけない態度
  • 中古物件のマイナスポイントがないか粗探しする
  • 横柄な態度で値引き交渉を申し出る
  • 値引き交渉を何度も繰り返す
  • 自分の都合を押し付ける

交渉決裂したら住宅ローン控除を利用する手も

中古物件の値引き交渉が成立しなくても、費用面で税制上のメリットが受けられるケースもあります。それが住宅ローン控除です。住宅ローン控除が適用された中古物件だと、住宅ローンの年末残高に応じた金額が所得税額などから差し引かれ、還付されます。

そういえば我が家も、住宅ローン控除で毎年十数万円お金が返ってきてます。家計的には大助かりです!

山田編集者山田編集者

交渉がスムーズになる会話術

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中古物件の値引き交渉が成功した例については口コミの章でもお伝えしたとおりですが、それでも値引き交渉がスムーズにいくか不安な人もいるでしょう。最初は、売主ではなく不動産会社に話を通すのが一般的なので、まずは不動産会社を味方につけておくことをおすすめします。

そこで、最初の窓口である不動産会社に対し値引き交渉をスムーズに持ちかける会話ポイントを3点ご紹介します。

値引き交渉をスムーズに持ちかける会話ポイント
  1. 上限を伝えた上で契約の意思を見せる
  2. 購入を強く希望している旨を伝える
  3. 中古物件の気に入った部分を伝える

上限を伝えた上で契約の意思を見せる

中古物件の価格は、不動産会社による査定を経て売主側が“この金額なら売却できる”と思った金額で決定します。これに対し、はじめから“いくらまで値下げできるか”などと聞いてしまうと、足元を見られているようで不動産会社も売主もいい気分になれません。

もちろん、買主にとっても設定した予算はあるでしょう。もしも気に入った物件が自分の予算に満たない場合は、売主に値引きの可否を判断してもらえるよう予算の上限を伝えましょう。

聞き方としては「◯◯万円までなら支払うことができますが…」といった具合です。

岸田解説員岸田解説員

予算と購入意思を同時に伝えることで、値引き交渉に繋げやすくなります。

購入を強く希望している旨を伝える

値引き交渉に失敗するならまだしも「他の物件を探したほうが良いのでは?」などと言われれば、売買契約自体が白紙になります。強引な値引き交渉はもっての外ですが、売主側の心情に寄り添いつつ値引き交渉の可能性を探っていきましょう。

会話としては「他の物件も見て回りましたが、どうしてもこの家が良いんです」といった具合です。

岸田解説員岸田解説員

他の物件に比べてどんなポイントが良いと感じたのか、丁寧に伝えることで気持ちの良い取引につなげることができますし、値引き交渉の可能性も見えてくるでしょう。

中古物件の気に入った部分を伝える

売主にとって、中古物件は“思い入れの強い財産”といえます。強引に値引き交渉を迫る買主よりも、中古物件に愛着を持ってくれる買主に譲りたいのが売主の心情です。

「この家の◯◯が気に入って…」といった具体的な会話で対象物件の良さを伝えれば、値引き交渉にもつなげやすくなるでしょう。

【売主向け】中古物件の値下げ交渉を持ちかけられたときの対処法

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これまでに買主側の目線で中古物件の値引き交渉について紹介しましたが、中古物件の値引き交渉を持ちかけられる売主側の対処法についても解説していきます。お互いに気持の良い取引になるよう、売主・買主ともにチェックしておきましょう。

中古物件の値引き交渉を持ちかけられたときの対処法
  1. あらかじめ値引き可能な金額を決めておく
  2. 必ずしも値引きに応じなくても良い
  3. 値引き交渉相手の本気度を確かめる
  4. 高額すぎる値下げ交渉は即決しない

あらかじめ値引き可能な金額を決めておく

売主によっては、今の物件を売って住宅ローンを完済したい人もいるでしょう。焦って値引き交渉に応じれば、住宅ローンが完済できず引越し後の生活もままならなくなることも。中古物件は、値引き交渉を経て契約する流れが一般的なので、値引き交渉ありきで価格設定をしておくことがポイントです。

まずは相場を知り、売却金額の最低金額を決めます。その上で、値引き可能な金額を上乗せしましょう。値引き可能額を上乗せする際は、それだけの妥協点を見出すことが重要です(例:現況渡しなど)

必ずしも値引きに応じなくても良い

値引き交渉に応じるかどうかは売主側に決定権があるため、必ずしも値引きに応じる必要はありません。特に、売出し時点で条件が良い場合(例:好立地、築浅など)や売出し直後の場合は、値下げせずそのままの金額で売れる可能性があります。

岸田解説員岸田解説員

はじめから断固値下げをしないという意思を示すと買主側の印象も悪くなるため、値下げ交渉を申し入れられたら臨機応変に対応しましょう。

値引き交渉相手の本気度を確かめる

せっかく値引き交渉に応じても、成約に至らなければ時間と労力が無駄になります。そこで、買主が値引き交渉に応じる相手かどうかを見極めることが肝心です。

値引き交渉相手の本気度を知るためには、買付証明書の希望金額の理由、住宅ローンの事前審査の可否をあらかじめチェックしておくことが肝心です。特に、自分の事情を優先して値引き交渉を迫る買主は、後出しで値引きを要求する可能性も高くなるので注意しましょう。

高額すぎる値下げ交渉は即決しない

中古物件には値下げ相場がありますが、あれこれと理由をつけて相場以上に高額な値引きを迫られるケースもあります。早期売却が目的だとしても、高額すぎる値下げ交渉は一旦保留にしましょう。

もしも高額すぎる値下げ交渉を持ちかけられたら、他の不動産会社に相談したり、不動産査定サイトで売却物件に近い物件の相場変動をチェックしたりして、冷静に見極めることがおすすめです。

【買主・売主向け】中古物件の値下げ交渉の強い味方になる仲介業者の選び方

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一般的に、中古物件の売買は不動産会社(仲介業者)が窓口になります。不動産会社は、値引き交渉において適切な金額で提案してくれるほか、トラブル対応をしたり、値引き交渉自体に応じたりするため、信頼できる業者を選ぶことが何より大事です。

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中古物件の場合は仲介手数料の金額も太くなるため、不動産会社によって無理な営業を仕掛けてくるケースも少なくありません。最後は、買主と売主それぞれに向けた不動産会社の選び方を紹介します。

買主視点の仲介業者の選び方

不動産会社によっては“交渉に自信あり”と謳っているところもあります。買主から見れば心強く感じるキャッチコピーですが、そもそも値下げ交渉に応じるかは売主次第です。どれだけ交渉力のある不動産会社でも、高額の値下げ交渉は不可能。

違反な交渉をしている可能性も否めないため、値下げ交渉を強く押し出している不動産会社は避けましょう。

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こうした不動産会社は、売主だけではなく買主にも無理な交渉を持ちかけてくる可能性があります。申し込みをしたあとに買値アップを交渉してくる、というケースもザラです。注意しましょう。

売主視点の仲介業者の選び方

中古物件をいかに早く、そして高く売ることが売主にとってベストですが、売買にはトラブルがつきものです。スムーズに売却するためにも、以下の不動産会社に仲介を依頼しましょう。

売主視点の仲介業者の選び方
  • 物件のあるエリアに精通している会社=物件はもちろんエリアの良さもアピールしてくれる
  • スピーディな対応の不会社=売り手の情報をキャッチして機動力がある
  • 提案力のある会社=売れにくい条件を抱えた物件も好条件で売却できるようアドバイスしてもらえる
  • 売却実績が豊富な会社=査定額の信ぴょう性が高い

岸田解説員岸田解説員

来店する前にどの不動産会社を選ぶか、一括査定サイトを利用するのもおすすめです。一括査定サイトを利用後にどんな営業を仕掛けてくるか見極めてからでも良いでしょう。

まとめ

一戸建てでもマンションでも、中古物件の値引き交渉は可能です。ただし交渉はできても値引き可能かどうかは売主の判断次第。強引な値引き交渉や自分の都合を押し付けることを避け、売主・買主ともに気持ちよく不動産取引することが肝心です。

周辺物件の相場や売り出し日をチェックしておくとスムーズに交渉ができるでしょう。

中古物件の値引き交渉は、購入意思が高いときにだけ行うことも大切ですね。売主に“この人になら売りたい”と思ってもらえるよう、誠意ある対応で臨みましょう。

山田編集者山田編集者

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