テレビを壁掛けにするなら事前の準備が大切!後悔しないテレビを壁掛けにする方法

この記事を書いた人
小島 優一
宅地建物取引士

宅地建物取引士、2級ファイナンシャルプランニング技能士。生命保険会社にてリテール業務に従事した後、2014年に不動産仲介会社であるグランドネクスト株式会社を設立。 2021年より幻冬舎ゴールドオンラインにて不動産を通じて財産を守る、増やす、残す記事を連載している。 >> 詳細はこちらから

この記事のざっくりとしたポイント
  1. 壁掛けテレビを導入する際は事前にしっかりと準備をすることが大切
  2. 買い替えのたびに専用金具や設置費用がかかることも考慮する
  3. ポイントは「配線を隠す場所」「音の聞こえ方」「周辺機器が増えたときの想定」

おしゃれな家やホテルでよく見かける壁掛けテレビ。自分の家もテレビを壁掛けにしてみたいと考えている方も多いのではないでしょうか?

しかし、配線などの計画をきちんとしないまま壁掛けテレビにした結果、後悔しているという方も中にはいらっしゃるようです。壁掛けテレビを導入する際はメリット・デメリットをチェックした上で、事前にしっかりと準備をすることが大切です。

この記事では、テレビを壁掛けにするときのメリットや、実際にテレビを壁掛けにした人が後悔しているポイントをご紹介します。

事務員

浜崎編集長

住んでから後悔しないために、準備段階で抑えておくポイントもまとめましたので、ぜひチェックしてみてください。

テレビを壁掛けにするメリット

早速、テレビを壁掛けにするメリット3つをご紹介していきます。

近年のテレビ軽量化に伴って、工事が簡単になってきている壁掛けテレビ。業者も増えて以前ほどコストがかからなくなってきたため、手軽に壁掛けテレビにカスタマイズできるようになりました。

壁掛けテレビというと「おしゃれな見た目になる」というイメージがありますが、実は生活面でのメリットもたくさんあります。それぞれのメリットについて詳しく解説していくので、壁掛けテレビが気になっている方はぜひ参考にしてください。

見た目がすっきりとしておしゃれ

壁掛けテレビを導入している方の大半は、スッキリとした見た目を重視しているのではないでしょうか?実際に綺麗なモデルルームやシンプルなお家でよく見かけますよね。

壁掛けテレビならテレビ台が不必要になるので、部屋全体をスッキリとさせることが可能。テレビ台に周辺機器や配線類をまとめると意外とかさばりがちですが、壁掛けテレビならそれらのスペースが必要ありません。

テレビ関連のものがなくなるだけでかなりスマートな印象にすることができ、簡単におしゃれ感を演出できるというメリットがあります。

浜崎編集長

部屋のモノを減らして、とにかくシンプルでオシャレな部屋にしたい!という方にはピッタリです。



配線がごちゃごちゃせず、掃除がしやすい

テレビを設置するときに問題になりやすいのが、配線。テレビの配線だけでなくゲーム機器・ブルーレイレコーダーなど、配線が床に散らばってごちゃごちゃしやすいですよね。

しかし、壁掛けテレビで配線類をテレビの後ろなどにまとめることが出来たら、配線が床に散らばる心配がありません。また、配線が床に散らばらないという特徴から格段に掃除が楽になるというメリットもあります。

配線が床にあると掃除機を入れることができず掃除が面倒になったり、静電気でホコリがたまってしまうこともしばしば。しかし、壁掛けテレビなら床の掃除をスムーズに行えるので清潔感もアップします。

地震や不意にぶつかった際にも倒れる心配がない

意外と知られていない壁掛けテレビのメリットが「地震に強い」ということです。専用の金具で壁に固定されている壁掛けテレビなら、地震で揺れたときや不意にぶつかったときに倒れる心配がありません。

実際に地震が多い日本では、小さなお子さんがテレビの下敷きになってしまったという例もあります。地震で倒れないため家族の安全性が高まるという点はかなり大きなメリットです。

また、小さなお子さんや赤ちゃんがもたれかかったときに転倒する心配がなく、何かにぶつかって倒れることもないので安心して過ごせます。

小さなお子さんだけでなくペットがいる家庭でも、万が一の転倒を防止できる壁掛けテレビはおすすめです!

事務員




テレビを壁掛けにした人が後悔したポイントとは?

続いて、テレビを壁掛けにして後悔することが多いデメリットをご紹介します。

壁掛けテレビは手軽に設置できるようになったからこそ、準備を怠って「後悔した」というケースも増えてきています。そのため、メリットとデメリットをしっかりとチェックした上で導入することが大切です。

実際にテレビを壁掛けにして生活している方の意見をまとめてあるので、後悔しないためにも、今からご紹介するデメリットはチェックしておくことをおすすめします。

一度決めた位置から移動できない

壁掛けテレビは専用の金具で壁と固定するため、専門業者に設置や取り外しを依頼することが多いです。

そのため一度設置してしまうと位置を変えられないので、移動ができず模様替えの際もテレビの場所を固定で考える必要があります。

アーム式や前後左右に動かせる壁掛けテレビもありますが、大きな場所の変更はできません。家具の配置がある程度限られてしまうため、頻繁に模様替えをしたい方にとっては不向きだと言えます。

注意

テレビはこの先数十年と使い続ける方も多いはず。今は壁掛けテレビが最適だと感じていても、子供の成長や生活環境の変化で将来的に困る可能性も十分あります。

浜崎編集長

壁掛けテレビは動かせないというデメリットから、後で後悔することが多いのも事実。
家族とよく相談して、数年単位ではなく将来的に困らない設計にすることが重要です!

事務員




買い替えのたびに専用金具や設置費用がかかる

テレビに合わせた金具を使用するため、買い替えの際に専用金具も一緒に購入する必要があります。

専用金具を使う壁掛けテレビを自分で設置するのは、かなり難しい上にきちんとセットできていないと落ちる危険性があるので安全面でもおすすめできません。

そこで専門業者に設置を頼むケースが多いですが、専用金具・設置費用が買い替えの度に必要となり、置き型テレビよりもコストがかかります。

壁掛けテレビの買い替え費用
  • 取り外し費
  • 配線や設置の工事費
  • 新しいテレビの専用金具費

新しいテレビを取り替えるときはテレビ以外の追加費用がかかることを覚えておかなければいけません。テレビを頻繁に買い替える方や手軽に移動させたい方は、壁掛けテレビが不向きだと言えます。

テレビの設置費用はいくらくらいですか?

事務員

浜崎編集長

業者や取付方法によって異なりますが、取り外しから設置までだいたい3万円~5万円くらいの費用がかかります。

テレビの音がこもってしまうことも

一般的にスピーカーはテレビの裏側についていることが多いです。そのため、テレビ本体と壁の間に十分な隙間がない場合、スピーカーの音がこもってしまうというデメリットがあります。

特に壁面に埋め込むタイプの壁掛けテレビは、音がこもって聞こえにくいというケースが多いので注意が必要です。

このデメリットはしっかり準備をせずに壁掛けテレビにしてしまった時に後悔しやすいポイント。反対に考えると、設置する前に壁とテレビの間に十分な隙間を作ることで対策が可能です。

浜崎編集長

スピーカーの音がこもらないか不安な方は、上下や前後に動かせる壁掛けテレビにするか別途のスピーカーをつけることをおすすめします。



配線がぶら下がってしまい、結局見た目が悪くなった

壁掛けテレビで後悔した理由の中で、かなり多いのが「配線」に関する後悔です。なんとなくで壁掛けテレビにした結果、配線がむき出しになってしまったというケースも。

スタイリッシュでおしゃれな空間にしたい場合、壁掛けテレビを設置するときには必ず配線を隠す必要があります。新築住宅で壁掛けテレビを採用する場合は、隠蔽配線(いんぺいはいせん)といって壁の中などに配線を隠す工事を行うこともあります。

また、隠蔽配線をしてあるからと安心するのも禁物です。テレビの配線以外にも、後から他の機器を接続するスペースが必要になるケースもあるのでご注意ください。

テレビ関係の配線
  • ブルーレイレコーダー
  • HDMIケーブル
  • ゲーム機器
  • 映像サブスク系の接続器
MEMO

壁掛けテレビの配線は、しっかり確認していないと後悔しやすいポイント。テレビの配線以外にも、必要な機器を接続する配線をどのように隠すかをしっかりと準備しておくことが大切です。




後から作業がしにくくなった

一度壁掛けテレビを設置してしまうとテレビの周りを動かすことができず、ブルーレイレコーダーやゲーム機器の接続作業がしにくいというデメリットがあります。

特に最近では、映像コンテンツを視聴するために10cmほどあるスティックを接続しなければいけないことがあるので、背面に空間がないと致命傷になるでしょう。

最初は接続する予定がなかった電子機器が増えたときにも、背面のスペースが少ないと作業が難しい上に、配線が丸見えになってしまう恐れもあります。

浜崎編集長

壁掛けテレビを設置する前に、後ろから作業しやすいような工夫をすることはもちろん、接続端子の位置を確認してからテレビを購入しましょう。



テレビを壁掛けにする際に押さえておくポイント

ここまでは壁掛けテレビのメリットと後悔しやすいデメリットについて解説したので、最後にテレビを壁掛けにする際に押さえておくべきポイントをまとめました。

後悔の元となる壁掛けテレビのデメリットですが、設置する前にしっかりと準備をすることで十分対策できます。なんとなくで決めるのではなく、今後の生活スタイルを考慮した上で設置を検討することが重要です。

壁掛けテレビの導入を決めた方は、設置に入る前に必ず今からご紹介するポイントをチェックしてみてください。

事前に設置位置を配線を含めてしっかりと確認しておく

壁掛けテレビを設置するときは、周辺機器をどのように収納するかや配線を隠す方法について確認しておくことが重要です。

事前に確認するポイント
  • 配線を隠す場所
  • コンセントの位置
  • 後ろに作業ができるスペースがあるか
  • スピーカーと壁は近すぎないか
  • 今後周辺機器が増えたときに対応できるか

上記のポイントは最低限確認することをおすすめします。

特に壁掛けテレビで後悔しやすいポイントが配線。配線が少しでも見えてしまうと、せっかくのおしゃれでスタイリッシュな見た目が台無しになってしまうので注意深くご確認ください。

また、コンセントの位置もかなり重要です。テレビで隠れた位置にコンセントを設置すると、配線がむき出しになりにくいので便利です。

しかし、壁の中央辺りにコンセントを設置した場合、今後壁掛けテレビを取り外して生活したい時に中途半端な位置になってしまうこともあるので注意が必要です。




テレビと壁の間に空間ができる金具を選ぶ

壁掛けテレビのデメリットでご紹介した「音がこもってしまう」「後から作業がしにくい」という問題は、壁とテレビの間にスペースを開けることで解決します。

今後生活していく上で作業がしやすいように、壁から離れたところにテレビを設置できるような金具を選ぶことをおすすめします。

しかし、どうしてもにピッタリとくっついた壁掛けテレビにしたい方は、スピーカーやサウンドバーを取り付けるといった対処法で音質を改善できます。また、接続端子を背面ではなく上下から差し込む形のテレビもあります。

注意

「金具の厚み=壁掛けテレビの厚み」ではありません!金具の厚みに加えて「テレビ本体の厚み」の分が出っ張るのでご注意ください。




まとめ

おしゃれでスタイリッシュな空間が演出できる壁掛けテレビ。意外にも設置してから後悔している方が少なくないことが分かりましたね。

しかし、後悔しやすいポイントのほとんどが事前に準備をすることで対策可能なものばかり。「配線を隠す場所があるか」「音はしっかり聞こえるか」「後ろや横から配線を繋げるか」などを確認しておくことで後悔する心配はありません。

コスト面に関しても、事前にテレビの買い替え時期と見積もりを用意しておくと無駄な出費を減らせるでしょう。

しっかりとデメリットの対策さえ出来ていれば、すっきりとしたオシャレな空間を作れる上に、転倒の危険性も少ない壁掛けテレビはメリットが多いと言えます。

取り外しが難しい壁掛けテレビだからこそ、事前の準備が何よりも大切です。なんとなくで決めると何年も後悔することになるので、必ず今後の生活プランを見据えながらしっかりと準備してくださいね。