「家賃がもったいない」のトリックを解明!賃貸と購入を比較したらどっちが正解?

この記事を書いた人
小島 優一
宅地建物取引士

宅地建物取引士、2級ファイナンシャルプランニング技能士。生命保険会社にてリテール業務に従事した後、2014年に不動産仲介会社であるグランドネクスト株式会社を設立。 2021年より幻冬舎ゴールドオンラインにて不動産を通じて財産を守る、増やす、残す記事を連載している。 >> 詳細はこちらから

この記事のまとめ
  1. 家賃を払い続けるのがもったいないは嘘?本当?仕組みを解説
  2. 一生賃貸の方が賢いのか、購入して老後の負担を減らす方がいいのか調査
  3. マンションを購入する場合は、賃貸・売却しやすい物件選びが大切

近年、独身のマンション購入が増加しています。

マンションを賃貸して家賃を払い続けるのに比べて、マンションを購入したほうが費用を抑えられるというトリックが存在しているからです。

賃貸で6万、7万円ほど払っている独身の方は多いですよ。その金額でも、もったいないのでしょうか。

山口編集者山口編集者

さらに、賃貸と持ち家で1300万円の差が生じるという話もあります。

賃貸に住み続ける場合、特に定年後の家賃負担が大きな問題となります。

多くの企業では65歳を定年退職の年齢としていますが、収入が減少するこの時期に家賃を支払い続けるのは容易ではありません。

65歳から80歳までの15年間の家賃合計は、月額7万から7万5千円の家賃を想定すると約1300万円にもなります。

最近はひろゆきさんの説も出てきて、どっちが正しいのか分からなくなりました。

山口編集者山口編集者

浜崎編集長

家賃と払い続ける年数を計算すると、いくらの家賃から勿体なく感じるかがが見えてきますよ。

この記事ではマンション購入と賃貸で生じるメリット・デメリットを比較しながら、家賃がもったいないと言われるトリックを解説していきます。

家賃がもったいないのトリックを解説

老後の年金生活も見据えた将来の計画を立てる際は、賃貸と購入で長期的に必要な費用を比較した上での検討が欠かせません。

賃貸の場合は住み続ける限り毎月の家賃を支払う必要があるため収入から家賃の確保が必須となります。

それを踏まえた上で、家賃がもったいないと言われるトリックを解説していきます。

家賃がもったいないトリック
  1. 家賃を払い続けるよりもマンションを購入した方が安く住める
  2. 最終的に老後の家賃負担をなくせる
  3. 住宅ローン控除で節税ができる
  4. 購入したマンションで資産運用できる

家賃を払い続けるよりもマンションを購入した方が安く住める

賃貸と比べて敷居が高そうな分譲マンションですが、実はそこには思い込みというトリックが存在します。

賃貸マンションに住んで家賃を払い続けるよりも、マンションを購入して住宅ローンを支払うほうが長期的に見て安く済むことができるのです。

マンション購入は初期費用が大きいですが、賃貸でかかる費用とトータルで比べるとマンション購入のほうが費用を抑えられることもあります。

例えば家賃6万円の賃貸マンションに住むとすると、20年間で1,440万円を支払うことになります。1,440万円があれば単身者向けのマンションも十分に購入できるのです。

住宅ローンの支払いを20年で完済させたあとは、毎月の6万円を支払わずに済みます。しかし賃貸で6万円を払い続ける際は、20年以上の支払いが延々生きている限り一生続き、最終的には賃貸の方が高額になります。

仮に家賃7万円を払う場合は、20年間で1,680万円、30年間で2,520万円となり、新築のマンションさえ購入できます。

MEMO

SUUMOで1440万円以下の中古マンションを東京に絞り検索すると、現在645件ありますが、1680万円までのマンションを検索すると976件もの物件まで選択肢が広がります。

同じ金額の支払いで最終的に老後の家賃負担をなくせる

持ち家の最大のメリットは、住宅ローンの返済が終わればその後は家賃を支払う必要がなくなる点です。

このことは精神面でも大きな安心感をもたらします。

特に将来の年金受取額が減少すると言われている今、老後の家賃支払いが不要になるのは重要なメリットです。

賃貸住宅に住み続ける場合、特に定年後の家賃負担が大きな問題となります。

多くの企業では65歳を定年退職の年齢としていますが、収入が減少するこの時期に家賃を支払い続けるのは容易ではありません。

65歳から80歳までの15年間の家賃合計は、月額7万から7万5千円の家賃を想定すると約1,300万円にもなります。

若いうちにマンションを購入することで、金銭的に老後の負担が軽くなるケースも多く見られます。

若くて収入があるうちにマンションを購入すると、しばらくはローンを払い続けることになりますが、その支払いが終わると老後の家賃負担がなくなり、金銭的な不安も軽減されます。

日本では未婚率が上昇しており、一人で生計を立てる必要があるため、マンション購入を選ぶ人が増えています。

また、高齢になるにつれて賃貸の審査が厳しくなるという現実もあります。

MEMO

将来、現在住んでいる賃貸マンションから引っ越さなければならない場合、年齢のせいで賃貸契約が難しくなる可能性も考慮する必要があります。

住宅ローン控除で節税ができる

マンションを購入して住宅ローン控除を利用すると、所得税と住民税が10年間で最大400万円戻ってきます。

住宅ローン控除によって、毎月数万円が返ってくることになるのでお得です。

同じ額を毎月払っていても、賃貸の場合は当然ですが返ってくる税金制度はありません。

購入したマンションで資産運用できる

マンションを購入すると自身が住むことはもちろん、マンションの売却や賃貸に出すことで資産運用できます。

資産運用ができれば、次の引越しの資金に充てられるメリットがあります。

賃貸と購入を比較検証!家賃がもったいなくて持ち家に住むデメリット

賃貸よりマンションを購入した方が長期的に考えると良いことが分かりました。しかし、一生賃貸が賢いという考え方もあります。

山口編集者山口編集者

ここからは持ち家のデメリットをお話していきます。

賃貸より持ち家を選ぶデメリット
  1. 住宅ローンの返済に追われる
  2. 好きなタイミングで引越し・売却するのが難しい
  3. ライフイベントに合わせて住居を選択できない
  4. 資産価値が将来無くなってしまう可能性もある

住宅ローンの返済に追われる

収入が変動した際に、賃貸だと収入に合わせて引越しもできるがそれが気軽にできないデメリットがあります。

購入時は問題が無くても、ライフイベントによってローンの返済が厳しくなる可能性があることも無いとは言い切れないので頭に入れておかなければいけません。

好きなタイミングで引越し・売却するのが難しい

ライフイベントによって購入したマンションに住めなくなったときや住居を変えたいと思ったとき、近隣住人とのトラブルが発生した場合などにマンションを購入していると気軽に引越しができません。

また独身でマンションを購入する場合、単身者向けのマンションを購入すると売却するのが難しいというデメリットがあります。これには独身でマンションを購入する人はまだ少数で需要が低いという背景があります。

注意

他にも購入時には立地や間取りが気に入っていた物件も、歳を取るにつれて不便が出てくることもデメリットとして考えられます。

ライフイベントに合わせて住居を選択できない

転職や転勤、結婚などライフイベントに合わせて引っ越せないのは、持ち家購入後の大きなデメリットです。

また、家賃補助が出る職場に勤めている場合も、マンションを購入すると家賃補助が受けられなくなってしまうので家計に無理のない金額を再計算する必要があります。

好きなタイミングで引越しできない

単純に違うマンションに引越したいと思ったとき、自身の収入の変動や固定費を見直したいタイミングで気軽に引っ越せます。

近隣住人とのトラブルなどが起きた場合も、すぐに引越しが検討できないのは持ち家のデメリットです。

資産価値が将来無くなってしまう可能性もある

最近では、ひろゆきさんの発言がニュースでよく取り上げられていたようです。持ち家をあくまで資産と捉えて、通常値上がりすることは、まず無いという仮定から、持ち家を所有するメリットが無いと話していたようです。(引用元;日刊スポーツ

値上がりすることを期待することは、確かにギャンブルに近い賭けのような感じもしますね。

ローンを完済後に、その物件を売りに出し、その資金で更に引っ越しを、と考えている人には持ち家購入は向かなそうです。

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マンション購入で失敗しないためのポイント

一生、購入したマンションに住み続ける!と固く決心しても独身でマンションを購入する場合、将来の急なライフイベントによって引越しするタイミングが来る可能性もあります。

浜崎編集長

引越ししたいと思ったときに売却しやすいマンションを購入することが、マンション購入を後悔しないようにするポイントです。

賃貸・売却に出しやすい物件を選ぶ

多くの人が理想とするようなマンションを選ぶことで、将来売却や賃貸に出したいと考えたときに苦労しにくくなります。

物件は人気のエリアであれば不動産の価値が下がりにくいのです。購入したマンションを損せずに賃貸・売却するためには、人気のエリアの物件を選びます。

立地や最寄駅からの近さ、交通の利便性も重要です。

独身でマンションを購入する人が増えていると言っても、まだまだ少数派であることは間違いありません。単身者向けのお部屋は30m2以下でも十分ですが、それだと将来マンションを賃貸/売却するときに不利になってしまいます。

できるだけ単身者でもファミリーでも住めるような広さ、そして間取りは住みやすいスタンダードなタイプを選択することで、借主・買主が見つかりやすいのです。

浜崎編集長

購入したマンションに数十年後どれだけ価値が残るかどうかを視野に入れることが、マンション購入を後悔しないために必要なポイントです。
MEMO

マンション購入は安い買い物ではありません。購入するマンションが適正価格で売られているかどうか、公示地価や基準地価と比較して確認することが大切です。

まとめ

マンション購入にはたくさんのメリットがあり、賃貸よりも支払う家賃が安くなるパターンも少なくありません。また、購入したマンションで資産運用することもできます。

若いうちからマンションを購入して住宅ローンを支払っていけば、老後には家賃を支払う必要がなくなり生活に余裕ができるというメリットもあります。

しかし、マンション購入も裏を返せばデメリットやリスクもあります。

浜崎編集長

若いうちから住宅ローンに追われ状況によっては生活が厳しくなったり、購入するマンションを選ばないと資産運用や売却も難しくなったりする可能性もあるので、計画的に行動・判断することが重要です。