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マンション経営の7つのリスクとは?リスクを抑える物件選びや対処法、不動産会社の必要性について

この記事を書いた人
中村 昌弘
不動産コメンテイター

都内の私立大学を卒業後、新卒採用で不動産ディベロッパー勤務。 不動産の用地仕入れや、分譲マンションの販売・仲介などを手掛ける。 2016年に独立して以降、不動産関係のライティングも業務の1つに。

この記事のざっくりしたポイント
  1. 7つのリスクは多岐に渡るが把握しておくことが重要
  2. 「新築」と「中古」で利回りに大きな差はない
  3. マンション経営のリスクは不動産会社の選び方でも抑えることができる

マンション経営には高額な初期費用や入居率の変動などリスクが多く伴います。マンション経営においてこのようなリスクを心配する人は多いでしょう。

そこでこの記事ではマンション経営における7つのリスクをご紹介します。リスクを抑える物件選びやリスクへの対処法についても解説するので、ぜひマンション経営の参考にしてみてください。

マンション経営7つのリスク

マンション経営7つのリスクは以下の通りです。

マンション経営7つのリスク
  1. 初期費用とランニングコストが高い事業
  2. 入居率や家賃の変動と空室による利益低下
  3. 老朽化による修繕費の用意
  4. 節税効果の恩恵は初期に限る
  5. 金利の変動によるローン返済
  6. 災害(地震や台風、火災)などの被害
  7. 新築でも売却は7割程度

詳しく解説していきます。

マンション経営のリスク①:初期費用とランニングコストが高い事業

1つ目のリスクはマンション経営は初期費用とランニングコストが高い事業であることです。特に「マンション一棟の建築費」など初期費用は高額になります。また経営中も様々な費用がかかるので、マンション経営はランニングコストも高額になりやすいです。

経営中に発生する費用には以下の項目があります。

経営中に発生する費用
  1. ローン返済費用
  2. 管理委託手数料
  3. 共用部の修繕費用
  4. 原状回復費用
  5. 税金(固定資産税・都市計画税)
  6. 保険料(火災保険料・地震保険料など)

上記の費用がかかってくるのでマンション経営は収支をしっかりシミュレーションすることが大切です。言い換えると不動産を紹介するときに「建築後のシミュレーション」もきちんとしてくれる不動産会社が良いでしょう。

 

不動産会社によってシミュレーションの質は大きく異なるので、その点を見極めることは重要です。

 

マンション経営のリスク②:入居率や家賃の変動と空室による利益低下

2つ目のリスクは入居率や家賃の変動と空室による利益低下です。まず入居率が悪いと収入が減少します。そしてマンションは経年劣化するので家賃は次第に下落していきます。このような原因で空室が増え複数の空室が出ている状態が続くと利益が大きく低下するリスクがあるのです。

対策としては事前に不動産会社に相談して、購入するエリアの「築年数による家賃の下落率」を予測することです。それと同時に空室率も予測します。これらを考慮しても黒字で経営していけるか検討しましょう。

 

言い換えると、これらの予測をしてくれる不動産会社に物件を紹介してもらうことが理想といえます。

 

マンション経営のリスク③:老朽化による修繕費の用意

3つ目のリスクは老朽化による修繕費です。マンションは老朽化するので、共用部を定期的に修繕する必要があります。10~15年ごとには大規模修繕工事という大がかりなメンテナンスも必要です。

マンションの一棟経営の場合は管理会社と相談した上でオーナーが修繕計画を決めていきます。そのため、そのエリアで実績がある管理会社や管理している戸数が豊富な管理会社を選定しましょう。そうすれば比較的精度の高い修繕計画を策定することができます。

マンション経営のリスク④:節税効果の恩恵は初期に限る

4つ目のリスクは節税効果の恩恵は初期のみであることです。マンション経営で得た収入は課税対象になります。ただ確定申告する際は家賃収入からマンションの借入金利や減価償却分を経費として引くことができます。その経費の中でも減価償却費用は高額になりやすいです。言い換えると、減価償却費用を計上できれば節税効果は大きくなります。

しかし減価償却費用は計上期間が決まっているので、減価償却費用を計上できくなれば節税効果の恩恵は小さくなります。また「固定資産税・都市計画税」の軽減なども初期だけなので、段々と節税効果が小さくなる点には注意が必要です。

 

とはいえ、節税効果はマンション経営(不動産投資)において副次的なメリットです。そのため、まずは「安定して家賃収入を得られる物件選び」を優先させましょう。

 

マンション経営のリスク⑤:金利の変動によるローン返済

5つ目のリスクは金利の変動によるローン返済です。マンションは高額なので多くの人がローンを組みます。ローンを組むと金融機関に元金と金利を返済していくことになるので、その返済額が変動する点はリスクです。

ただしローン金利には2種類あり、金利が固定される「固定金利」と景気によって金利が変動する「変動金利」があります。変動金利でローンを組んだ場合、5年に1回のペースで金利(返済額)が変わるリスクがあるので注意しましょう。

 

では、固定金利の方が良いんですか?

 
 

いや、変動金利の方が金利自体は低いので、そちらを優先して変動金利を組む人もいるよ。金利が変動するリスクと金利自体の低さ…どっちを優先するかは自分で考えないといけないね。

 

マンション経営のリスク⑥:災害(地震や台風、火災)などの被害

6つ目のリスクは災害などの被害です。というのも地震や台風、火災などの災害によってマンションが被害を受ける可能性があります。災害により壊れた部分は修繕しなければなりません

耐震性が低いマンションだと地震で損傷してしまうリスクもあります。災害により壊れた部分を修繕するとなると、修繕費用を負担しなければなりません。

 

購入するマンションに災害リスクがどの程度あるかを、ハザードマップなどで確認しましょう。

 

マンション経営のリスク⑦:新築でも売却は7割程度

7つ目のリスクは新築でも売却は7割程度まで下がるということです。
マンション経営に利用されるマンションは、ほとんどが新築のマンションです。新築マンションは売却時も高く売れるだろう…と思っている人もいるでしょう。

しかし新築マンションであっても売却するときの価値は分譲時の7割ほどまで下がります。当然、築年数が経過していくごとに下落率は大きくなります。つまり「経営に失敗しても新築のマンションなら高く売れるから大丈夫」と考えないことが重要です。

マンション経営のリスクを最小限に抑える物件の選び方とコツ

マンションの選び方を工夫しマンション経営のコツをつかむことで、リスクを最小限に抑えることができます。この章ではマンション経営のリスクを最小限に抑えるための物件の選び方とコツをご紹介します。

「新築」と「中古」で利回りに大きな差はない

まずは「新築」と「中古」で利回りに大きな差はないという点です。
というのも、新築の方が家賃を高く設定できるので利回りも高くなる…と思っている人もいます。しかしマンション経営は「新築が絶対に良い」というわけではないです。

確かに新築だと最初の入居者に対しては相場より高い賃料を設定できます。しかし、それ以降は中古の家賃相場にしないと入居者を確保できません。つまり「新築であること」のメリットは最初の入居者にしか通用しないということです。

また、そもそも新築だと取得費用が高いので、いくら家賃が高くても利回りベースでは中古と大きな差は生まれません。そのため、新築・中古と限定せずに両方の物件をリサーチした上で、マンション経営する物件を選びましょう。

地方よりもやはり都会の方が運用しやすい

地方のマンションより都心マンションの方が運用しやすいです。都心のマンションは地方のマンションに比べて高額なので敬遠する人もいます。しかし都心のマンションは地方に比べると需要が高いです。

そのため空室になりにくく継続して入居者を確保することができるのです。つまり都心でマンション経営した方が安定した収入を得ることができるので、長期的に安定したマンション経営ができると言えます。

 

地方ではマンション経営しない方が良いのですか?

 
 

いや、決してそういうわけではないよ。でも地方だと土地勘がないと需要が分からないので、土地勘がないなら都心の方が無難だよ。

 

ファミリータイプの物件は長期運用しやすい

ファミリータイプの物件はワンルームタイプの物件よりも長期運用しやすいです。というのもファミリータイプの物件は一度契約すると長期間入居し続けることが多いからです。

ファミリータイプとは一般的に2DK以上の間取りを指すので、居住人数も2人以上のケースが多いです。3LDKなら子供がいる3人以上の家族が大半でしょう。そのため「子供の学区を変えたくない」などの理由で、単身向けのコンパクトマンションよりも居住期間が長くなりやすいのです。

MEMO
さらに賃貸の入居者が購入したいと申し出ることもあり、売却しやすいというメリットもあります。

個人の場合は不動産会社がおすすめする物件を選ぶのも良い

不動産会社がおすすめする物件を選ぶのも良いでしょう。なぜなら不動産会社は今までたくさんのマンションを仲介・管理してきたので、マンション経営に精通しているからです。

そのため不動産会社がおすすめする物件には優良物件も多いです。どのマンションを選ぶべきか迷ったら、不動産会社がおすすめする物件を選ぶと良いでしょう。

 

もちろん全て鵜呑みにするのではなく、不動産会社の話を聞いた上で物件を見極める必要があります。

 

老朽化による修繕費を毎月貯めるのとメンテナンスを定期的に行う

老朽化による修繕費を毎月貯めるのとメンテナンスを定期的に行うこともマンション経営する上では重要です。マンションが老朽化すると修繕工事が必要になります。修繕工事に備えて毎月マンションの修繕費を積み立てておきましょう。

またマンションの老朽化を防ぐためにはメンテナンスを定期的に行うことが大切です。問題が小さい内に修繕することで、老朽化による修繕費を最小限にできます。こまめにメンテナンスして、マンションの建て替えが必要になるなどの大きなトラブルを防ぎましょう。

 

この辺りは管理会社に主導してもらう項目です。上述したように「信頼できる管理会社」を選んで、適切な修繕工事・メンテナンスを行いましょう。

 

火災や地震に対応した保険に加入しておく

火災や地震といった災害に備えて必要な保険に加入しておきましょう。保険に入っておけば災害が発生した場合に保険金が下りるので、金銭的なリスクを最小限に抑えることができます。

火災保険では火災のほかにも台風、盗難、水害なども補償されます。地震については火災保険では対応できないので、火災保険とは別に地震保険に加入する必要があります。

 

保険をどこまで手厚くするかは、ハザードマップなどで災害リスクを確認した上で判断しましょう。

 

金利上昇を予測した上で家賃収入の金額を決める

金利上昇のリスクを軽減するために金利上昇を予測した上で家賃収入の金額を決めましょう。金利が多少上がっても安定して家賃収入を確保できていれば安心です。好条件のマンションであれば入居率が高いので長期的に安定した収入を得ることができます。

また繰り上げ返済にして元金を減らすことでローン返済額が増えるのを防ぐこともできます。

 

いずれにしろ、ローン返済額はマンション経営の最も大きな支出です。そのため金利上昇リスクがあるなら、上昇しても収益が出るかどうかシミュレーションで確認する必要があります。

 

マンション経営のリスクは不動産会社の選び方でも抑えることができる

マンション経営のリスクを抑える上で不動産会社の選び方も大切です。この章ではマンション経営のリスクを最小限にするための「不動産会社の選び方」を解説します。

レスポンスが早い不動産会社を選ぶ

まずは営業担当者のレスポンスが早い不動産会社を選びましょう。メールで質問した時などに、素早く対応してくれるような営業担当者が理想です。レスポンスが遅いと問題が起きた際に解決するまでに時間がかります。また目当ての物件を逃してしまうリスクもあるのです。

MEMO
仮に仲介と管理どちらも行っている不動産会社なら、レスポンスの早さはそのまま入居者の満足度につながります。

修繕ノウハウはプロにお願いするのが鉄則

修繕はノウハウのあるプロにお願いするのが鉄則です。というのも、マンションの最適な修繕方法はプロでないと判断できないからです。例えば劣化した設備について、メンテナンスすれば大丈夫なのか、取り替えるべきなのか…などは、修繕のプロに判断してもらうのが最適です。

修繕ノウハウがある不動産会社ならメンテナンスや修繕工事をする適切な時期を判断してもらえます。つまりマンションの老朽化を最小限にできるということです。

 

マンション経営は長期スパンになるので、修繕は非常に重要な要素になります。

 

提案力がないとトラブルを解決できる提案ができない

提案力がある不動産会社であれば何か問題があった際に適切な提案をしてサポートしてもらえます。たとえば空室対策などの問題を抱えている時に解決策を提案してもらえたり、住民によるトラブルがあった際に適切に対応してくれたりします。

MEMO
幅広い提案をしてくれて、わかりやすく説明してくれる不動産会社を選びましょう。

経営状態が安定している不動産会社は倒産のリスクが少ない

経営状態が安定していて倒産のリスクが少ない不動産会社を選ぶことも重要です。資本金が少ない不動産会社や設立したばかりの不動産会社は、経営状態に難があり倒産するリスクがあるのでおすすめできません。

MEMO
そのため不動産会社を選ぶ際は、マンション経営に悪影響がないよう、経営状態が安定している不動産会社を選びましょう。

まとめ

マンション経営にはリスクが伴います。しかしマンション経営に伴うリスクや対処法を事前に把握しておくことで、リスクを最小限することは可能です。この記事で解説したリスクを抑える物件の選び方やリスクへの対処法を、ぜひマンション経営にお役立てください。