- 北向きの部屋はやめとけ?デメリットまとめ
- 北向きの部屋やマンションは後悔する?
- 北向きの部屋に住んでみたら分かるメリットも紹介
物件選びの際、窓の方角を気にする人は少なくないのではないでしょうか。
北半球の日本では日照時間の関係から南向きの物件が好まれる傾向にあり、北向きの部屋は敬遠されがちです。
とはいえ、北向きの部屋ならではのメリットもたくさんあります。むしろ、北向きの部屋こそ狙い目でもあるのです。
平松編集者
岸田解説員
北向きの部屋はやめとけ?住んでみたらわかるデメリット
そもそも、なぜ北向きの部屋は敬遠されがちで「やめとけ」と言われてしまうのでしょうか?
まずは、北向きの部屋に住んでみたら実感するデメリットについてご紹介します。
- 北向きは日当たりが良くない
- 冬は室内にいても寒く感じやすい
- 湿度が高くカビが発生しやすい
- 洗濯物が乾きづらい
- 北向きの部屋はセロトニンが分泌されにくい?
北向きは日当たりが良くない
東西南北のうち、北向きの窓だけに直射日光が差し込まない特徴があります。
つまり、北向きは他の方角と比較しても日当たりが悪いのが大きなデメリットです。
日当たりが悪いと日中でも室内が暗く感じることがあるほか、植物を育てたい人にとっては適していない環境といえます。
冬は室内にいても寒く感じやすい
直射日光が差し込まないと、部屋の温度も上がりません。
特に冬場は、部屋が冷えやすく室内にいても寒く感じるデメリットがあります。
断熱性のない北向きの部屋だと、外気温が上がったとしても室内は冷えたままになり、外よりも室内で過ごすほうが冷えてしまうことも。
また、冷えによりエアコンを使用する機会も増え、結果的に冬の光熱費が高くなることもあるでしょう。
湿度が高くカビが発生しやすい
北向きの部屋は日当たりの時間(日照時間)が春・秋・冬とほぼなく、他の方角の部屋よりも湿気がこもりやすい環境になります。
すると、窓枠やカーテンレールなどを中心にカビが発生し、場合によって雑菌も繁殖しやすくなるため、健康に影響を及ぼす可能性もあるでしょう。もちろん、一戸建てでもマンションでも状況は同じです。
洗濯物が乾きづらい
条件にもよりますが、北向きの部屋は日当たりが悪く湿気がこもりやすい環境にあることから、洗濯が乾きにくい点がマイナスポイントです。
室内干しはもちろん、室外で洗濯物を乾かしても直射日光が入り込まないことから、乾燥に時間がかかります。
北向きの部屋はセロトニンが分泌されにくい?
北向きの部屋で陽に当たる機会が失われると、精神の安定や心の安らぎをもたらすホルモンであるセロトニンが分泌されにくくなると言われています。
セロトニンが分泌されず精神状態が不安定になると、心にも身体に影響を受けてしまう可能性もあるでしょう。
気分が落ち込みやすい人は、特におすすめできません。
平松編集者
岸田解説員
北向きの部屋でも後悔しない?最悪を覆す嬉しいメリット
日当たりが悪い面が強調されがちですが、デメリット以上に多いのが北向きの部屋ならではのメリットです。
マンションや戸建てに限らず、北向きの物件を選んでも後悔しないポイントはいくつもあります。
北向きだからといって一方的に最悪だと判断するのは時期尚早です。では、あえて“狙い目”とも言うべき北向き物件のメリットとはなにかを具体的にご紹介しましょう。
- 夏涼しく光熱費の節約になる
- 室温や採光が安定している
- 勉強や仕事に集中しやすい?
- 家賃が比較的リーズナブル
- 内装が日焼けしにくい
- 高層階なら眺望や日当たりが良い場合も
夏涼しく光熱費の節約になる
直射日光が入りづらい北向きの部屋は、室内の温度が上がりにくく冬場の寒さがダイレクトに感じられます。
その反面、日差しの強い夏場でも直射日光を避けることができるため、外気による影響を受けにくく室内でも快適に過ごすことができます。
室温や採光が安定している
北向きの窓から入る光は直射日光ではありませんが、そのぶん時間や天候に左右されることなく室内の温度をキープでき、柔らかな光を集めやすくなります。
もちろん、真夏の強烈な日差しも部屋に入り込まないため、室内の温度も極度に高くなることはありません。
勉強や仕事に集中しやすい?
風水において、北は静寂や落ち着きを示す方角と言われているため、勉強や読書、仕事に集中できると言われています。
これは風水に限る話ではなく、北向きの部屋は柔らかな光が長時間続くために目が疲れにくい環境であることも事実です。
平松編集者
家賃が比較的リーズナブル
日本では日照時間の長い南向きの物件が好まれる傾向にあるため、人気の少ない北向きの物件はほかのほうがくの物件に比べて家賃が安く設定されていることが多いです。
また、同じ建物でも日当たりの違いによって家賃が異なる場合もあるため、節約志向の人にとって北向きの部屋は大きなメリットと言えるでしょう。
岸田解説員
内装が日焼けしにくい
部屋に差し込む日差しは、部屋を明るくする一方で壁が変色しやすくなるデメリットがあります。
もちろん、壁の変色に関して入居者が修繕費用を負担する必要はありませんが、きれいな壁紙が黄色く変色してしまうのは気持ちの良いものではありません。
また、家具の配置換えをしたいときやポスターを張り替えたいときも、日差しが直接当たる場所とそうでない場所では壁紙の色がまったく異なる場合があります。
その点、北向きの部屋は直射日光が差し込みにくいため壁紙やクロスが変色しにくいです。壁紙や家具の日焼けを避けるなら、北向きの部屋が向いているでしょう。
高層階なら眺望や日当たりが良い場合も
直射日光が差し込まない北向きの部屋ですが、高層階であれば話は別です。
高層階かつ間口の広い部屋なら間接光が入り安定した明るさを確保できるので、日当たりが悪いというデメリットも払拭できます。
また、高層階なら他の建物に干渉されにくいので眺望も期待できます。
岸田解説員
平松編集者
北向きの家で後悔するのは早い!他の方角向き物件との違い
平松編集者
岸田解説員
- 南向きとの違いは「日当たりと室温」
- 東向きとの違いは「朝の日差し」
- 西向きとの違いは「夕方の日差し」
南向きとの違いは「日当たりと室温」
南向きの物件はどの方角よりも日照時間が長く、北向き物件に比べると採光性が高いです。
冬でも暖かく過ごすことができるでしょう。その反面、夏は日差しで室温が大きく上がる可能性があるほか、日焼けの影響で内装に支障が出る場合もあります。
東向きとの違いは「朝の日差し」
太陽は東から昇るため、東向きの物件は早朝から明るい朝日を浴びることができます。
体内時計が整いやすく、健康的な生活を送りたい人にぴったりです。
また、昼過ぎは直射日光が差し込みにくくなるため北向き物件と同様に室温を一定に保ちやすくなります。
その反面、夜勤などで朝に就寝する人にとっては朝日が睡眠を妨げる可能性があるでしょう。
西向きとの違いは「夕方の日差し」
西向きの物件は昼過ぎから夕方にかけて日差しが差し込むため、部屋が暗くなりにくく、午後から夕方にかけて洗濯物が乾きやすいメリットがあります。
一方、西日は光が強いため夏場は室内が高温になりがちです。眩しすぎる西日にストレスを感じる場面もあるでしょう。
北向きはやめとけは誤解?快適に暮らせる部屋の選び方・過ごし方
岸田解説員
平松編集者
- 高層階や角部屋を選ぶ
- 周辺環境や口コミをチェックする
- こまめに換気する
- 洗濯物は室内に干す
- 照明の向きやインテリアの色を工夫する
- 外に出て日に当たる暮らしをする
高層階や角部屋を選ぶ
高層階であれば周囲の物件で日差しが遮られる心配が少なく、低層階よりも日当たりや採光が期待できます。
また、角部屋であれば複数の窓が設置されていることも多く、部屋全体も明るくなります。
周辺環境や口コミをチェックする
ただでさえ北向き物件は直射日光が差し込みにくいですが、物件周辺がほかの建物に囲まれているとさらに光が入りにくくなります。
部屋だけではなく、周辺環境にも注目して物件を探しましょう。
また、北向き物件での生活をリアルに知りたいなら口コミをチェックすることもおすすめです。
実際に住んでみないとわからないメリットやデメリットもあるため、北向き物件に住む人の口コミを参考にしてみると良いでしょう。
こまめに換気する
湿気がこもるとカビが発生しやすく雑菌も繁殖するため、風通しの良い部屋を選んでこまめに換気することがポイントです。
除湿機があれば、湿度が調整しやすくカビを抑えることにも繋がります。24時間換気システムがついている物件ならなお安心できるでしょう。
洗濯物は室内に干す
防犯上の理由も含め、洗濯物は室内で干すことをおすすめします。
風通しが悪くても、扇風機やサーキュレーターを活用すれば洗濯物もしっかり乾きます。浴室乾燥機がついている物件ならさらに便利でしょう。
照明の向きやインテリアの色を工夫する
部屋を明るくするなら、照明の色や向き、インテリアの色味を工夫しましょう。
証明の場合、青っぽい色よりも赤みや黄色が強い色にすることで温かみのある印象になります。
インテリアの場合、白やベージュなど光を反射しやすい色を選ぶと部屋全体が明るい印象になるのでおすすめです。
外に出て日に当たる暮らしをする
日に当たる機会が減るとセロトニンが分泌されにくく、ストレスを抱え込むことも増える可能性があります。
室内ばかりで過ごすのではなく、積極的に屋外へ出て気分転換することもおすすめです。
付近に公園や遊歩道があれば、日に当たる環境を簡単に作ることができるでしょう。
北向きの家とは?こんな人におすすめ
北向きの家とは、他の方角に比べても日光が入りにくいのが大きなポイントであり、それに伴うメリット・デメリットも特徴的です。
すべての特徴を加味した上で、北向きの家をおすすめする人をまとめてみました。
- 夏の暑さが苦手な人
- 家賃を抑えたい人
- インテリアや壁紙にこだわりたい人
- 家の中で仕事や勉強に集中したい人
岸田解説員
平松編集者
まとめ
- 北向きの部屋はやめとけ?デメリットまとめ
- 北向きのマンションは後悔する?
- 北向きの部屋に住んでみたら分かるメリットも紹介
方角の人気、不人気に関わらず、それぞれにメリットやデメリットは存在するものです。
平松編集者
岸田解説員