- くらしのマーケットで裁判になったケースとは?
- くらしのマーケットで強制退店を防ぐポイントを紹介
- くらしのマーケットのキャンセル料はいくら?
引越しやハウスクリーニングなど、暮らしにかかわるサービスをオンラインで繋ぐマッチングサービス、くらしのマーケット。初期費用や月額費用をかけることなくネット集客ができるとあり、出店を検討している個人事業主の方も多いことでしょう。
一方で、過去にペナルティを受けて強制退店、最終的に出店側と運営側が裁判になったケースもあります。出店側として、ペナルティを受けないために何に気をつければ良いのでしょうか?キャンセル料の概要を含め、ペナルティの実例や出店時の注意点をまとめました。
くらしのマーケットのペナルティがやばい?強制退店から裁判になったケースとは
2021年、くらしのマーケットを利用していた2名の事業者がくらしのマーケットを訴えるトラブルが発生しました。理由は、規約違反による掲載停止や強制退店など、くらしのマーケット側が出店側に課したペナルティです。
平松編集者
岸田解説員
くらしのマーケットのペナルティとは
くらしのマーケットによるペナルティには、具体的にどのようなものが挙げられるのでしょう。今回決定的な情報は得られなかったものの、裁判によって明らかになったのが「掲載停止」や「強制退店」ということです。
岸田解説員
くらしのマーケットで強制退店になった事例
くらしのマーケットを利用していた便利屋の宮南さん。コンサルタントである担当者との関係も良好で、売り上げも順調に伸ばしていた矢先、Twitterで「くらしのマーケットに毎月10〜20万円のみかじめ料を払っている」「事実上の下請け業者になっている」などと投稿し、くらしのマーケット側から投稿削除を要請される事態になりました。
くらしのマーケットを誹謗中傷するつもりはなかったという宮南さんですが、要請に応じて即座に投稿を削除したあと「出店の継続について審議をするので掲載停止にする」とくらしのマーケット側から通告を受け、個別ページの掲載を停止、事実上の強制退店となりました。
さらに、宮南さんとくらしのマーケット側のやりとりを知った別の便利屋・永井さんがこれに反応。Twitterでくらしのマーケット側を揶揄する投稿をすると、宮南さんと同じく審議による掲載停止を言い渡され、一方的に強制退店となりました。
くらしのマーケットで裁判になった事例
強制退店という重大なペナルティを課せられた宮南さんと永井さんは、くらしのマーケットに対し「利用停止は不当である」として裁判を起こしました。
原告側の記者会見によると、ペナルティを受けた後の問い合わせにも一切応じてもらえず、一方的に契約解除されたとのこと。訴訟代理人の弁護士は、くらしのマーケット側による独占禁止法違反ではないかと指摘しました。
平松編集者
岸田解説員
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くらしのマーケットで強制退店を防ぐポイント
くらしのマーケットで月商200万円を超える個人事業主もいることから、強制退店になるリスクを避ければ、くらしのマーケットを利用するメリットは大いにあります。強制退店を防ぐためにはどのようなことに気をつけるべきでしょうか。3つのポイントを紹介します。
- 会計や手数料の納入に注意する
- 出店者都合によるキャンセルを避ける
- 利用者が誤認する内容や直接取引につながる内容を掲載しない
会計や手数料の納入に注意する
くらしのマーケットがペナルティの具体例として挙げているのが、入金が遅れた場合の掲載停止についてです。請求書に記載された期日までに入金が確認できない場合、掲載停止や強制退店などのペナルティが課せられます。
予約の場合は作業完了の7日後正午までに、指定見積もりの場合は作業完了の翌日正午までに会計を完了させましょう。
岸田解説員
平松編集者
出店者都合によるキャンセルを避ける
くらしのマーケットは、出店者側都合による予約のキャンセルを原則禁止にしています。やむを得ない場合を除き、キャンセルが発生しないよう注意しましょう。
キャンセルを発生させないためにも、ユーザーによる予約から24時間以内に訪問日時を確定する、または利用者にメッセージを送らなくてはなりません。キャンセルを避ける方法として、サービス内容や作業可能日を確実に記載することをおすすめします。
利用者が誤認する内容や直接取引につながる内容を掲載しない
先述の通り、くらしのマーケットを利用してユーザーと直接取引することは規約違反になります。このほかにも、提供するサービスとは関係ない画像を掲載することは禁止です。ユーザーが誤認することないよう、記載するサービス内容を明確にしておきましょう。
平松編集者
岸田解説員
くらしのマーケットのキャンセル料は高い?相場をチェック
くらしのマーケットで出店側がキャンセルをすることを原則禁じていますが、ユーザー側からキャンセル申請があった際にはユーザー側にキャンセル料金が発生する仕組みになっています。とはいえ、キャンセル料の徴収は出店側で行わなくてはならないため注意が必要です。
岸田解説員
平松編集者
くらしのマーケットのキャンセル料は変動あり
ユーザー側がキャンセル申請をした際、作業予定日の4日前からキャンセル料が発生します。この日数に対し、キャンセル料金が変動する仕組みです。
- 作業日当日:予約金額の100%
- 作業日の1日前:予約金額の50%
- 作業日の4〜2日前:予約料金の25%
ただし、年3回に限りサービス開始日確定前のキャンセル+サービス開始確定後48時間以内はキャンセルをしても料金が発生しないシステムになっています。
引越しや鍵開けのキャンセル料金は別ルールで制定
キャンセルポリシーはどのサービスにも共通しているわけではありません。引っ越しや玄関の鍵開けに関するキャンセル料金には、独自のルールが設けられています。引っ越しの場合のキャンセル料は下記の通りです。
- 作業日当日:予定金額の50%
- 作業日前日:予定金額の30%
- 作業日の2日前:予定金額の20%
- 作業日の3日前:無料
ただし、引越業者のキャンセル料は国土交通省が定めた「標準引越運送約款」に順次て徴収をしています。そのため、くらしのマーケット以外の別の業者に頼んでも、キャンセル料の割合は変わらない仕組みとなっています。(参照元:国土交通省「標準引越運送約款」)
平松編集者
また、くらしのマーケットでの玄関の鍵開けに対するキャンセル料金は一律3,000円です。
他の鍵開け業者では、状況により異なる金額を請求すると回答している業者が非常に多いようです。街の鍵屋さんでは作業時間が30分越えの場合は総額、30分未満の場合は1分単位で割った料金をキャンセル料として徴収します。カギ110番ではキャンセル料が0円と明記されていますが、お客様都合によるキャンセル料は交通費等別途お支払いする場合があります。どちらも、明確なキャンセル料金の記載が無いため不安になってしまう方もいるでしょう。
岸田解説員
キャンセル料金を払わないことも?ユーザーとトラブルを防ぐために
キャンセルポリシーがある以上出店側のリスクが少ないと思われがちですが、先述の通りキャンセル料金は出店側が徴収しなくてはならないため、ユーザーからキャンセル料金が支払われないケースも想定されます。
ユーザーとのトラブルを回避するためにも、キャンセルポリシーを共有すること、保証内容をきちんと伝えておくこと、作業日の調整や延期対応は余裕を持っておくこと、なによりユーザーと綿密なコミュニケーションを取っておくことをおすすめします。
まとめ
強制退店や裁判など、噂のあったくらしのマーケットですが、取引先との信頼関係の崩れから起こった事でした。どこの業者間でも起こりうることで、大事なのはお互い取引先だということを忘れずルールを守った上での利用を心掛けることです。うまく活用できれば、くらしのマーケットは大きな利益を生む市場と言えるでしょう。
岸田解説員