- 中古住宅のハウスクリーニングはどっちが負担する?
- ハウスクリーニングを頼まず自分で掃除してもいい?
- ハウスクリーニングの費用相場まとめ
「中古住宅購入後のハウスクリーニングはどっちがやるべきなのか?」
「ハウスクリーニングに依頼せず自分でやってもいいのだろうか?」
中古住宅の売買において、このように悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
不動産売買をする上でハウスクリーニングは義務でないため、売主と買主のどちらがやるべきかは特に決まっていません。
諸費用を抑えるためにハウスクリーニングを行わない人も多いですが、プロに掃除を依頼することは双方にメリットがあります。ハウスクリーニングをやるべきか悩んでいる人は、プロに依頼するメリットや清掃が不要なケースを知った上で検討してみましょう。
この記事では、ハウスクリーニングの負担についてや実施するメリット、費用相場、費用を抑える方法などを詳しく解説します。
中古住宅のハウスクリーニングはどっちが負担すべき?
中古住宅の売買において、ハウスクリーニングを売主と買主どちらが負担すべきかは特に決まりがありません。
不動産売買上の義務ではないため、お互いが納得して契約すれば問題ないわけです。生活に支障がでるほどの不具合や破損があれば、売主が解消する必要がありますが、汚れや軽い傷は対応しなくても問題はありません。
購入側の条件として、ハウスクリーニングをしてもらいたい場合は売主との相談が必要です。
- コスパ・スキル・仕上がりの質でおすすめはおそうじ本舗!
- おそうじ本舗は業界店舗数No.1!安心と信頼のハウスクリーニング業者
- 「お引越し前・後 まるごとクリーニング」はセットでお得!
>>お引越し前・後のセットはこちら<<
\編集部が徹底比較/
掃除を自分でやってもいい?
山田編集者
平田解説員
ハウスクリーニング以外にも、家事代行や自ら掃除する方法もあります。自ら掃除することで、ハウスクリーニング費用の負担を抑えられるため、出費をなるべく抑えたい方におすすめの方法です。
ただし、自分で掃除する場合は、さまざまな弊害があることも理解しておきましょう。
例えば、家全体を掃除するとなると時間がかかりますし、家族や知り合いの助けが必要になる可能性もあります。なかには、プロでないと対処できない場所や頑固な汚れもあるでしょう。
売主本人では気がつかなかった汚れや掃除忘れの箇所があると、購入希望者や買主への印象が悪くなる可能性もあります。予算と時間のバランスをみて、ハウスクリーニングを依頼するか検討しましょう。
ハウスクリーニングを依頼するメリット
山田編集者
平田解説員
双方のメリットを解説するので、参考にしてみてください。
売主のメリット
売主にとってのメリットは、以下の通りです。
- 内覧でよい印象を持ってもらえる
- 低コストで売りやすさをアップできる
- 値引き交渉への対処になる
売主がハウスクリーニングを依頼するタイミングでおすすめなのは、売り出し前です。
掃除の行き届いた綺麗な状態であれば、内覧時によい印象を持ってもらえる可能性が高くなります。リフォームやリノベーションと比べると低価格ですみ、売りやすさの向上につながります。
さらに、ハウスクリーニングしておくことで、住宅自体への満足度を上げられるため自信を持った価格設定が可能です。「購入後にハウスクリーニングする」という理由での値引き交渉への対処にもなります。
買主のメリット
買主にとってのメリットは、以下の通りです。
- 気持ちよく新居生活をスタートさせられる
- 自ら掃除する手間が省ける
- 住宅を長持ちさせられる
入居前にハウスクリーニングを入れると、新鮮な気持ちで新居生活をスタートできます。
まだ小さな子どもがいる家庭では、床や壁、窓などの掃除を行っていれば安心して過ごせるでしょう。
自ら家中を掃除するとなると時間と手間がかかるため、時間を節約できるメリットもあります。
また、隅々まで綺麗な状態にして住み始めることで、住宅の劣化の原因となる汚れを除去できます。水回りや油汚れ、こびりついた汚れなどはプロでないと対処できないケースも少なくありません。
せっかく購入した住宅を長持ちさせるには、掃除のプロに依頼するのがおすすめです。
【売主向け】ハウスクリーニングが必要なケースと不要なケース
山田編集者
平田解説員
ハウスクリーニングは、物件の状態や売主の気持ちによって、なるべくやったほうがいいケースと不要なケースにわかれます。
詳しく解説するので、売却を検討している方は参考にしてみてください。
ハウスクリーニングが必要なケース
ハウスクリーニングが必要なケースには、以下の2つが挙げられます。
- なるべく早く売却したい場合
- 築浅の中古物件を売却する場合
なるべく早く売却したい場合
ハウスクリーニングが必要なケースの一つに、なるべく早く売却したい場合が挙げられます。
早く売却するには、購入検討者が不安に感じるポイントをなるべく減らすのが大切です。例えば、いくら立地や間取りがよくても、掃除がされていない状態では魅力的に映りませんし、衛生面で不安を覚える人もいるでしょう。
不動産売買のプロであれば、立地や周辺環境の良さも含めて検討できますが、購入者の多くは傷や汚れなどの目につく部分を判断材料に住宅購入を検討します。
内覧時になるべくマイナスな印象を与えないように、隅々までハウスクリーニングして綺麗な状態で売りに出すことをおすすめします。
築浅の中古物件を売却する場合
築浅の中古物件を売却する場合も、ハウスクリーニングしたほうがいいでしょう。
築浅の中古物件を購入する人は、リフォームやリノベーションをせずに、綺麗な設備や室内をそのまま使用する傾向にあります。
つまり、室内の綺麗さが売れやすさに直結するため、ハウスクリーニングの依頼を積極的に検討してもいいでしょう。
ハウスクリーニングが不要なケース
ハウスクリーニングが不要なケースは、リノベーションを前提とした物件の売却です。
築20年以上の物件になると、ハウスクリーニングでは綺麗にできない汚れや傷も多くなり、設備や建具も劣化するため現況利用が難しくなります。
リノベーション向き物件として売り出すことで、購入者自身が好みの内装に変えられますし、売主もハウスクリーニングを入れる必要がありません。
費用相場は場所や広さによって異なる
山田編集者
平田解説員
住宅の間取りや広さ・掃除場所別・居住状況・建物の種類の4項目に分けて、費用相場を解説します。
間取り・広さによる費用相場
間取りや広さによる費用相場は、以下の通りです。
間取り | 費用目安 |
1R・1K | 約1.5万〜約3万円 |
1DK・1LDK | 約3万〜約4万円 |
2DK・2LDK | 約3万〜約7万円 |
3DK・3LDK | 約5万〜約8万円 |
4DK・4LDK | 約7万〜約10万円 |
5DK以上 | 約10万円〜 |
地域によって金額差がありますし、業者によって料金形態が異なるので、複数社の見積もりを比較するのがおすすめです。エアコン掃除や洗濯機の掃除、レンジフード内の掃除などはオプションにしているケースもあります。
掃除をして欲しい箇所を洗い出し、料金の仕組みを事前に確認しておきましょう。
場所別の費用相場
場所別の費用相場は、以下の通りです。
清掃場所 | 費用目安 |
エアコン (1台あたり) |
1万〜3万円 |
レンジフード | 1万〜2万円 |
キッチン全体 | 1万〜3.5万円 |
洗面所 | 1万〜4万円 |
浴室 | 1万〜4万円 |
トイレ | 1万〜2.5万円 |
床の掃除と ワックスがけ(6畳) |
1万〜1.5万円 |
壁紙クリーニング (20㎡) |
1万〜1.5万円 |
窓と網戸 | 1万〜1.5万円 |
ベランダと バルコニー |
1万〜1.5万円 |
場所別の清掃に関しては、細かく分けられている業者も多く見受けられます。例えば、エアコンであれば、壁掛けタイプと天井埋め込みタイプで料金が分かれていることも珍しくありません。
トイレであれば、換気扇のクリーニングや床ワックスをオプションで用意している業者もあります。
居住中と空室の違い
居住中は、家財や荷物を移動させる必要があり業者の負担が増えます。そのため、空室時の料金と比較すると1.2〜1.4倍ほど高くなるケースも珍しくありません。
先に引っ越しができる場合は、空室にしてからハウスクリーニングを依頼するようにしましょう。
一戸建てとマンションの違い
一戸建てとマンションでは、基本的に一戸建てのほうが高くなる傾向にあります。
理由は、マンションに比べると床面積が広い傾向にあり、階段の有無も関係しているからです。
ハウスクリーニング業者を選ぶ際のポイント4つ
山田編集者
平田解説員
ハウスクリーニング業者を選ぶ際のポイント4つを解説します。
信頼性のある組織・協会に属しているか
業者が信頼性のある協会に属しているかを確認しましょう。
ハウスクリーニング業界で唯一、厚生労働大臣からの指定試験機関に認定されているのが「公益社団法人全国ハウスクリーニング協会」です。
全国ハウスクリーニング協会の会員である業者は、一定のサービス力を求められていることになるため、信頼度も高いと言えます。
見積もりの金額と説明に信頼性があるか
見積もりを提示してもらったら、トータル金額だけではなく内容をしっかり確認しましょう。
想像以上に高額の場合は、高価な薬剤を使用していたりオプションを追加したりしている可能性もあります。必要な内容であれば、きちんと説明してくれますので理由を聞いてみましょう。
一方、見積もりが安すぎる場合は、作業員の数や薬剤、掃除道具などを考慮すると、きちんと掃除してくれるのか心配になります。
見積もり金額の詳細と内容の説明をしてもらい、信頼性が持てるか確認しましょう。
実績や口コミが豊富にあるか
業者を選ぶ際は、客観的な信頼度を確認するためにも、実績や利用者の口コミが豊富に掲載されているかをチェックしましょう。
実績や口コミの確認で注目するポイントは、以下の通りです。
- 営業年数
- 実績数
- 現場のビフォアー・アフターの写真
- 担当者の顔と情報
- 口コミの中身
利用者のなかには、SNSに口コミを書く人もいるので合わせて確認してみましょう。
損害賠償保険に加入しているか
業者が損害賠償保険に加入しているかも重要なポイントです。
ハウスクリーニングでは重い機材や特殊な薬剤を使うこともあり、気をつけていても室内や設備を汚損・破損させる可能性があります。
万が一の事故に備えて、損害賠償保険に加入している業者を選ぶようにしましょう。
費用を抑える方法4つ
山田編集者
平田解説員
空室時に依頼する
ハウスクリーニング費用は、空室時よりも居住中に依頼するほうが1.2〜1.4倍ほど高くなる傾向にあります。
居住中の場合、家財を移動させるのに時間と手間がかかり掃除が困難なため、空室時よりも高くなります。そのため、先に引っ越しをして空室にしておけば、ハウスクリーニング費用を安く抑えることが可能です。
閑散期に依頼する
ハウスクリーニングの需要が少なくなる時期を狙うことで、コストカットが可能です。
具体的には、「1月〜2月」と「9月〜10月」がハウスクリーニング業界の閑散期と言われています。閑散期には、割引キャンペーンを行っていたり、そもそも基本料金が繁忙期よりも安く設定されていたりします。
自分で掃除する場所と依頼する場所を決める
すべてを業者に依頼するのではなく、自分でも掃除する場所を決めておくと費用を抑えられます。
例えば、トイレや浴室掃除、不用品の廃棄など、業者に任せない場所を作るだけでも数万円ほど節約できる可能性があります。掃除に費やせる時間と掃除可能な場所のバランスをみて、依頼する場所を検討しましょう。
複数業者に見積もり依頼をする
ハウスクリーニング費用を抑えるには、複数業者に見積もりを依頼することも重要です。
複数者への依頼は手間ですが、1社だけでは提示された料金が相場なのか分かりません。複数者に依頼すれば、費用や詳細を比較できますし、信頼性の高い業者を見つけるのにも役立ちます。
よくある質問
中古住宅のハウスクリーニングでよくある質問には、以下の4つが挙げられます。
それぞれ詳しく解説するので、参考にしてください。
ハウスクリーニングはどこまで依頼したらいいのか?
ハウスクリーニングの依頼に限度はありませんが、予算と相談しながら依頼範囲を決めるのがおすすめです。
なるべく費用を抑えたい場合は、依頼する場所と自分でやる場所を分けましょう。エアコン掃除や鏡磨きなど、プロでなければ難しい箇所だけを依頼することで費用は抑えられます。
ダスキンのハウスクリーニングはいくら?
ダスキンのハウスクリーニングは、以下のように掃除場所ごとで料金が設定されています。
掃除箇所 | 料金(税込) |
エアコン1台 (家庭用壁掛け・自動お掃除機能なし) |
14,300円 |
キッチン1ヵ所 (間口3m未満) |
18,700円 |
浴室1室 (床面積4㎡・高さ2.4m未満) |
19,800円 |
トイレ1室 (床面積2㎡未満) |
9,460円 |
フロアクリーニング10帖 (フローリング・クッションフロア) |
16,703円〜 |
参考:ダスキン
住宅の大きさや広さによっても異なりますが、3LDKのファミリータイプであれば10万円前後が平均的な費用です。
入居前にハウスクリーニングとお祓いは必要なのか?
入居前のハウスクリーニングとお祓いは、必ずしも必要ではありません。
お祓いは「住民の安泰を願う」という目的で行われるため、必要ないと考えお祓いを行わない人もいます。お祓いしたい方は、近所の神社で「家祓い(やばらい)」ができるか聞いてみましょう。
ハウスクリーニング済みでも入居前にバルサンはすべきなのか?
ハウスクリーニングは室内の掃除に特化したサービスであり、害虫駆除は行っていません。そのため、いくら綺麗にしていても、住み始めてから害虫が発生する可能性はあります。
平田解説員
中古住宅のハウスクリーニングに関する体験談
中古住宅のハウスクリーニングに関する体験談を紹介します。
売主側
ハウスクリーニングを入れるとオープンハウスでの印象が変わる
実際の物件情報・ハウスクリーニング済みの記載あり
ハウスクリーニングを入れるだけでも内覧時の印象が良くなりますし、買い手がつきやすくなるのがわかります。
買主側
パッと見て綺麗でも、家財を移動すると汚れているケースが多い
コストを抑えるために自分で掃除
買主側としては、居住中の内覧に注意すべきだとわかります。
また、住宅の状態によっては修繕や交換も必要であり、ハウスクリーニング費用との兼ね合いをみて自分でやるべきところとプロに任せるところを決めるのがよさそうです。
まとめ
この記事では、中古住宅のハウスクリーニングを、売主と買主のどちらが対応するべきかについて解説しました。
不動産の売買において、ハウスクリーニングは義務ではないため、どちらがやるかは決まっていません。当然コストはかかりますが、ハウスクリーニングを依頼するのにはお互いメリットがあります。
なるべく費用を抑えたい場合は、閑散期を狙ったり依頼する場所と自ら掃除する場所を決めたりしましょう。また業者によって、見積もり内容や費用が異なるので、複数者に見積もり依頼して、比較検討することをおすすめします。