- 仲介手数料を払いたくない人には建売がおすすめって本当?
- 建売の仲介手数料の相場を紹介
- 建売の仲介手数料を無料・値引きする方法のまとめ
家の購入には、本体価格以外にもさまざまなお金が発生します。
一方「高い初期費用なんて払いたくない」「なるべく初期費用を抑えたい」という人におすすめの物件があります。
それが建売(新築一戸建て)やリノベーション物件です。建売やリノベーション物件の場合、仲介手数料無料を削れる可能性があり、100万円以上もお得になるケースも珍しくありません。
平松編集者
岸田解説員
建売は仲介手数料を払いたくない人におすすめ!仲介手数料の相場とは?(新築一戸建て)
平松編集者
岸田解説員
売買物件(建売)の仲介手数料の相場はいくら?
仲介手数料に相場はないものの法律で定められている上限は存在します。売買物件の場合、物件価格によって上限額の算出方法が異なるのがポイントです。
売買物件の仲介手数料上限額の算出方法
物件価格が400万円を超えた場合 | 物件価格(税抜)×3%+6万円+消費税 |
物件価格が200万円〜400万円以下の場合 | 物件価格(税抜)×4%+2万円+消費税 |
物件価格が200万円以下の場合 | 物件価格(税抜)×5%+消費税 |
平松編集者
岸田解説員
売買物件の仲介手数料上限額の早見表
物件価格 | 仲介手数料(税込) |
2000万円 | 72万6000円 |
2400万円 | 85万8000円 |
2800万円 | 99万円 |
3000万円 | 105万6000円 |
3400万円 | 118万8000円 |
3800万円 | 132万円 |
4000万円 | 138万6000円 |
4400万円 | 151万8000円 |
5000万円 | 171万6000円 |
建売(新築一戸建て)の全国平均販売価格は3,605万円。この価格で仲介手数料の上限を算出したら125万5650円になります。
平松編集者
仲介手数料を払いたくない人に建売をおすすめする理由
新築一戸建ての建売やリノベーション物件は、取引様態などの理由から仲介手数料が無料になるケースがあります。
仲介手数料を払いたくない人、また少しでも値引きを希望する人にとってはうってつけの売買物件です。
最近は、はじめから仲介手数料無料を掲げている不動産会社も増えました。大手のビルダーを除けば、仲介手数料が有料の業者ほど環境が厳しくなっているのが現状とも言えます。
では、売買物件の中でも建売やリノベーション物件の仲介手数料が無料(または値引き)になる理由についてくわしく解説します。
- 仲介手数料には下限がない
- 取引様態が売主になっている
- 企業努力と売主の協力で無料になることも多い
- 仲介会社でも仲介手数料が無料になることもある
仲介手数料には下限がない
仲介する不動産会社は、飼い主から受け取れる報酬(仲介手数料)の上限について定めがあっても、下限については定めがありません。
つまり、一律の定価ではなく不動産会社との話し合いで決めることができ、仲介手数料を払いたくない人でも交渉の余地があるのです。
平松編集者
岸田解説員
取引様態が売主になっている
建売は不動産会社が自社で建設して販売しているケースが多く、リノベーション物件もまた不動産会社が買い取った物件をリノベーションして販売しているケースが多いです。
これは取引様態が「売主」であり、仲介を入れずに取引できることから仲介手数料がかからない仕組みになっています。
物件資料の取引態様に「売主」と書かれている場合はもちろん「代理」と書かれている場合も、グループ会社が売主であるケースがほとんどなので、仲介手数料がかからない可能性が高いです。
平松編集者
企業努力と売主の協力で無料になることも多い
繰り返しになりますが、仲介手数料は売主や不動産会社の判断で上限いっぱい請求されることもあれば、無料で契約してくれることもあります。
仲介手数料無料に裏も罠もなく、シンプルに“仲介手数料は結構ですよ”ということです。
すべての物件が仲介手数料無料にできるわけではありませんが、交渉次第で仲介手数料を無料にしてもらったり割り引いてもらったりできることもあります。
仲介会社でも仲介手数料が無料になることもある
建売やリノベーション物件は売主自体が不動産会社であるパターンが多いため、仲介手数料が無料になることが多いと説明しました。
しかし、一部では仲介会社であっても仲介手数料を無料にする場合があります。それは、不動産会社が買主と売主の両方と取引をする「両手取引」によるものです。
仲介会社でも仲介手数料が無料にできる理由
仲介には買主と売主のどちらかと取引をする片手取引と、その両方を取引する両手取引があります。
片手取引の場合は買主と売主のどちらか一方しか仲介手数料を受け取ることはできませんが、両手取引の場合は買主と売主の双方から仲介手数料を受け取ることが可能です。
両手取引なら、買主から仲介手数料を貰わなくても売主に仲介手数料を請求することができるため、買主側を仲介手数料無料にしても利益を確保でき損はしません。
仲介会社でも仲介手数料無料が実現するのはこうした背景にあります。
仲介手数料を払わない客にはサービスの質が下がるのか?
仲介手数料を払いたくない場合、不動産会社側のサービスが手薄になるのでは?と心配する人もいるでしょうが、結論から言えばサービスの質が落ちることはありません。
ただし、不動産会社によっては運営コストや人件費を削って仲介手数料を無料にしているケースもあるため、状況的に来店予約や内見予約が取りづらくなる、スピード感が落ちるということもあるでしょう。
仲介手数料無料は企業努力で実現していることもあるので、高圧的な態度や業務を丸投げするのではなく、買主から積極的に動く姿勢が必要です。
罠ではない!仲介手数料無料or半額になる物件例【建売・リノベ物件】
平松編集者
岸田解説員
- 飯田ホールディングス(アーネストワン、一建設、飯田産業、タクトホーム、東栄住宅、アイディホーム)
- ホークワン
- ケイアイスター不動産
- 三栄建築設計 ほか
このような大手のビルダーは、数千棟から1万棟単位で物件を供給している薄利多売なビジネスモデルが特徴です。
土地の仕入れから引き渡しまでのスパンを短くすることで、他社よりもたくさん家を建てて利益を積み重ねています。
また一部の現場で赤字になる場合でも、ほかの建築現場でカバーできるほどの販売力があります。
平松編集者
岸田解説員
リノベーション物件の場合は、リノベーション済みの中古戸建や中古マンションが仲介手数料不要です。
先述の通り、不動産会社が中古物件を買い取ってリノベーションした状態で販売するため、建売のような「売主物件」という扱いになります。
あくまで仲介手数料が無料になる具体例をあげただけですが、仲介手数料が必要な物件であっても交渉の余地はあります。
建売の仲介手数料を払いたくないときに無料・値引きする方法
家を購入する際は、物件そのものの費用や仲介手数料だけではなく、手付金や火災保険料、登記費用などの初期費用が必要になります。
さらに、引っ越し費用や家具家電を新調する場合の費用など、いろいろと物入りになるのが当たり前です。
岸田解説員
- 売主から直接建売住宅を購入する
- 仲介手数料無料の不動産会社を探す
- 仲介手数料はなぜ必要?無料・割引交渉のポイントや注意点
売主から直接建売住宅を購入する
売主と直接取引できる「売主物件」は、仲介が入らないぶん手数料が発生しません。取引態様が「売主」の物件を狙いましょう。
インターネットの物件情報なら物件詳細情報欄に、チラシ(紙媒体)なら会社名の前にカッコ付きで取引態様が記載されていることが多いです。
また、まれに同じ物件が「売主」からも「仲介」からも売り出されていることがあります。
加えて、売主が複数の不動産会社と媒介契約を結んでいる場合(一般媒介)は、同じ物件でも取り扱う仲介会社によって仲介手数料の扱いが異なるケースもあります。
何も知らずに購入すると、本来無料もしくは値引かれるはずの仲介手数料を支払うことになるため、気になる物件の取引態様が「仲介」の場合は仲介手数料無料の不動産会社に問い合わせましょう。
無料まではいかなくとも、いくつかの不動産会社に問い合わせて、そのなかからもっとも安い額を提示する会社から購入するのも戦略的にアリです。
仲介手数料無料の不動産会社を探す
仲介手数料無料の不動産会社は、買主ではなく売主からの仲介手数料を収入源とした両手取引がメインです。
交渉事が苦手でも、はじめから仲介手数料のかからない不動産会社を選ぶことで無理なく物件を購入することができます。
仲介手数料はなぜ必要?無料・割引交渉のポイントや注意点
そもそも仲介手数料とは、不動産売買に関する知識を持って入居希望者を募ったり、契約時の交渉をしたりと売主・買主の間にたって仲介する不動産会社に支払う対価です。
内見や広告費など、見えにくい部分にも多額のコストがかかっています。
仲介手数料を無料(もしくは割引)にするよう交渉する際は、不動産会社に支払うべき仲介手数料がなぜ必要なのか?その背景を頭に入れた上で臨みましょう。「払いたくないから抗議して当たり前」という姿勢は厳禁です。
購入意思が固まったタイミングで申し出る
建売の場合、売主はできるだけ早く物件を売りたい事情があります。もしも気に入る物件が見つかったら、購入意思がはっきりしたタイミング(申し込み前)に値引き交渉をしましょう。
「値引きしてもらえたら購入します」くらい言い切る、もしくは希望額を提示した上で購入の意志を見せれば、不動産会社も仲介手数料の値引きに応じてくれる可能性があります。
仲介手数料ではなく物件価格の値引き交渉もおすすめ
仲介手数料は、物件の価格によって金額が変化します。言い換えれば、物件価格が安くなれば仲介手数料も安くなる、ということです。
物件の購入額そのものを値引きしてもらうことで、結果的に仲介手数料も値下げされます。
別名目による上乗せ請求がないか確認する
一見お得に感じられる仲介手数料無料の建売ですが、場合によって不動産会社が別名目で仲介手数料分の費用を上乗せしていることもあります。
書類作成費、保証会社保証料など名目はさまざまであり、本来であれば支払う必要がない項目まで見つかることもあるでしょう。
一つの建売に上乗せの可能性があるかを見抜くことは困難ですが、周辺相場よりも明らかに高い場合は上乗せ請求の可能性があるため注意が必要です。
仲介手数料無料の建売(新築戸建て)にはデメリットやトラブルはある?
平松編集者
岸田解説員
- 物件価格が相場よりも高め
- 物件価格の値引き交渉がし辛い
- 第三者に相談できない
売主物件の場合、仲介手数料以前に物件価格が割高になっているケースも多いです。
売り込みのために営業マンを抱えているとそれなりに人件費も高くつきます。
利益を出して人件費を捻出するには、多少無理をしてでも土地を仕入れ、商品化し、相場より高い価格設定で販売しなくてはなりません。
こうした背景から、仲介手数料が有料の物件に比べて販売価格が高めになる傾向にあります。
また売主が個人の仲介物件なら、不動産会社に対して値引き交渉を申し入れることが容易ですが、売主が不動産会社の売主物件なら調整してくれる不動産会社も存在しません。
仲介手数料の交渉はしやすくても、物件価格自体の値引き交渉は難しいでしょう。
そして“調整してくれる不動産会社が存在しない”という点で関連するのが、相談できる第三者もいないということです。
交渉事も、仲介を担う不動産会社ではなく買主である購入者自身がおこなわなくてはなりません。不動産購入は金額も大きいので、買主自身が不動産の知識を身に着けなければゆくゆくトラブルにつながることもあるでしょう。
建売の仲介手数料が無料になるとこんなメリットが!
仲介手数料無料のメリットは、何といっても諸費用が抑えられることです。
購入時の諸費用を住宅ローンに組み込む人は多いですが、仲介手数料が無料になればローンの借入額も減り、審査に通りやすくなります。
平松編集者
岸田解説員
たとえば決算期が近く利益をあげなくてはならないタイミングと重った場合、また購入希望者がなかなか現れない場合などに値引きしてくれることも珍しくありません(ただし、あくまで例外的なケースです)
仲介手数料無料の物件を選ぶ、ということは選べる物件も少なくなります。しかし、買主自身が不利益になることはありません。
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仲介手数料無料の業者で建売を購入する際の注意点
仲介手数料無料の不動産会社も増えていますが、利用する際に気をつけたい注意点がいくつかあります。
仲介手数料無料だからといって契約上売主が有利になるケースもありますし、トラブルに無責任な不動産会社も存在するからです。
不動産会社との関係が悪くなれば、入居後にさまざまなトラブルに巻き込まれる可能性もあるため、これから紹介する注意点はもちろん、不動産に関する知識を身につけてから契約に臨みましょう。
- 売主有利の契約になる場合も
- トラブルに介入しない無責任な業者も
- 全ての物件が仲介手数料無料になるわけではない
売主有利の契約になる場合も
仲介会社を通して物件を購入する際は、売主と買主の間に入って契約を進めてくれるのでスムーズにやりとりしやすく、専門的知識を持って対応してくれることから後々トラブルになる可能性も抑えられます。
しかし、仲介会社を通さず売主と直接契約する場合は、売主有利の契約になる可能性もあります。なぜなら、売主と買主の間に大きな知識や経験の差が生まれるからです。
法律では、不動産会社(宅建業者)が売主で買主が一般消費者である場面に以下の制限を設けています。
- クーリングオフ
- 手付の額・性質の制限
- 手付金等の保全措置
- 損害賠償額の予定等の制限
- 自己の保有に属しない物件の契約締結の制限
- 担保責任についての特約の制限
- 割賦販売契約の解除等の制限
- 所有権留保等の禁止
たとえば手付金については、不動産会社が受け取れる手付の額は10分の2までと決められています。
もしも宅建業者から制限を超える手付金を請求されても、超えたぶんに関しては無効になります。
また、手付金を支払ったのにもかかわらず引渡し前に不動産会社が倒産した場合でも、支払った手付金だけは確実に変換できるよう保全措置がとられているのもポイントです。
これらの制限は、無知に漬け込んだ売主が買主に不利な契約を結ばせないよう設けられています。
売主に有利な契約であっても、買主が気づかずそのまま契約する可能性はゼロではありません。
商売である以上、100%買主には寄り添えないのも事実です。不動産に関する知識を身につけてから契約に臨む、というのはこういうことなのです。
トラブルに介入しない無責任な業者も
残念ながら、仲介手数料を貰わないからといってトラブル発生時に責任を逃れようとする不動産会社も存在します。入居後に不具合が見つかったり、説明のなかった欠陥が見つかったとしても、責任を取ってもらえない可能性があるのです。
もちろん、仲介手数料が無料でも仲介責任や売主としての責任がないわけではありません。泣き寝入りする必要はなく、責任を追求することはできます。
岸田解説員
平松編集者
全ての物件が仲介手数料無料になるわけではない
希望物件の取引様態が「仲介」の場合でも、仲介手数料無料の不動産会社へ相談すること自体は可能です。
ただ、すべての物件が仲介手数料無料になるわけではないことも理解しておく必要があります。
この場合、仲介手数料が無料にならない理由は不動産の流通事情であり、仲介手数料無料の不動産会社がどうという話ではありません。
これまでの説明で、建売やリノベーション物件は仲介手数料が無料になるケースが多いと紹介しましたが、あくまで可能性が高いという話です。
平松編集者
まとめ
- 仲介手数料を払いたくない人には建売がおすすめって本当?
- 建売の仲介手数料の相場を紹介
- 建売の仲介手数料を無料・値引きする方法のまとめ
売買物件の仲介手数料は100万を超えるケースが多く、購入希望者にとっては大きな負担になります。
しかし、新築の建売やリノベーション物件は取引態様の種別から仲介手数料が無料になることも多く、少しでも費用を抑えたい人や余計な費用を払いたくない人にとってうってつけの物件です。
仲介手数料無料の場合、費用面においてのデメリットはありませんが気をつけておきたいポイントもいくつかあります。
岸田解説員
平松編集者