- 部屋の広さ(面積)は「1坪=2畳」と「1㎡=0.3025坪」は覚えておく!
- 部屋の広さ(面積)の計算はアプリやサイト・自動計算ツールを活用すると便利
- 部屋の広さ(面積)は国土交通省が発表している「最低居住面積水準」も確認
住宅を購入する場合や賃貸借を検討する場合、マンションや戸建てのチラシを見ますと、敷地面積や床面積を表す際に、坪・平米(㎡)・畳といった単位で表記されています。チラシの中には3種類の単位が入り混じって表記されているケースもあります。
事務員
実は「1坪=2畳」と「1㎡=0.3025坪」だけ覚えていれば、ある程度正確に面積変換することができます。
多くの住宅に関する相談事や悩み事を解決してきた不動産コンサルタントが、坪・平米(㎡)・畳の関係性や計算方法、家族構成による必要な広さ、自動計算アプリ・ツールについて解説します。不動産に関する敷地面積や床面積、間取りの広さなど、単位が違っても即座に面積変換することで、大きさの比較を簡単にすることができます。
1坪は3.31㎡(平米)、畳およそ2枚で面積表示される
ハウスメーカーのチラシを見ますと、面積の単位として坪や畳が使用されていますが、どの様な関係性ですか?
1坪は2畳と換算して間違いないです。
1平米何畳?坪・平米(㎡)・畳の面積換算表
戸建てやマンションなどを検索しますと部屋の大きさを表す単位として、「坪」「㎡」「畳(帖)」という表記を目にします。それぞれ関係性を持ちますが、慣れない方です
坪 数 | 平米数(㎡) | 畳数(中京間) |
1坪 | 3.31㎡ | 2.01畳 (約2畳) |
2坪 | 6.61㎡ | 4.01畳 (約4畳) |
3坪 | 9.92㎡ | 6.01畳 (約6畳) |
4坪 | 13.22㎡ | 8.01畳 (約8畳) |
5坪 | 16.53㎡ | 10.02畳 (約10畳) |
10坪 | 33.06㎡ | 20.04畳 (約20畳) |
15坪 | 49.59㎡ | 30.05畳 (約30畳) |
不動産公正取引協議会の「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」において、畳1枚当たりの広さは、1.62㎡以上と規定されています。(各居室の壁芯面積を畳数で除した数値)そこで、中京間である1.65㎡を採用し求めた数値が上表の畳数です。
地域によって畳の大きさが異なる
畳の大きさは地域により大きさ(面積)が異なります。地域ごとの畳の大きさを大きい順に並べますと、下表の通りです。
地域ごとの畳の名称 | 1畳の大きさ |
京 間(西日本) | 縦191.0cm×横95.5cm=1.82㎡ |
中京間(東海) | 縦182.0cm×横91.0cm=1.65㎡ |
江戸間(東日本) | 縦176.0cm×横87.8cm=1.54㎡ |
団地間 (地域に関係なく多数の団地で採用) | 縦170.0cm×横85.0cm=1.44㎡ |
現在ではハウスメーカーや工務店などの商品企画により、どの畳の大きさを採用するかは地域に関係なく異なります。戸建住宅において、在来軸組工法を採用している場合、柱を尺モジュール(910mm)で立てて壁を設置し建築します。畳の大きさは、実際には柱(120mm)や壁の厚さ分だけ狭くなります。
マンションにおいて、メーターモジュールを採用している場合、1,000mmを基本単位とします。戸建住宅の尺モジュール(910mm)よりも90mm長くなります。メーターモジュール採用のマンションでは、廊下・階段・トイレ・洗面所・浴室の大きさは、尺モジュールよりも広くなります。また、和室の畳の大きさも寸法が異なりますし、襖のサイズが合わないこともあります。
部屋の広さの計算方法(平米(㎡)・坪)と1畳の面積の出し方
自身で面積換算する場合、下記の方法で部屋の広さと1畳の面積を簡単に求めることができます。
前述にもあるように1㎡は0.3025坪です。
平米(㎡)から坪の計算方法
平米(㎡)から坪数を求める場合、平米に0.3025を乗じますと坪数に変換することができます。
- 平米(㎡)× 0.3025=坪数
(例)100㎡の住宅の場合
- 100㎡ × 0.3025 = 30.25(坪)
坪から平米(㎡)の計算方法
坪数から平米(㎡)を求める場合、坪数を0.3025で割ると平米(㎡)に変換することができます。
- 坪数 ÷ 0.3025=平米(㎡)
(例)延床面積40坪の住宅の場合
- 40坪 ÷ 0.3025 = 132.23㎡
1畳の面積の出し方
表1にも示しましたが、1坪=2畳と考えて大きな影響はありません。
- 1÷ 0.3025 = 3.30579㎡(1坪の㎡数)
1坪=2畳
- 3.30579 ÷ 2= 1.65㎡(1畳の面積)
四捨五入の考え方
例えば坪数から平米(㎡)に変換しますと、小数点以下の数字が無限に並びます。ハウスメーカーや工務店、不動産会社のWEBサイトなどでは、小数点以下2桁までの表記が大半となります。その際、小数点以下3桁目を四捨五入して表示する場合と、3桁目を切り捨てて表示する場合と分かれます。特に規定はありませんが、各社の表記に違いがあります。ちなみにこの記事では小数点以下3桁目を四捨五入して表記しています。
一人暮らし、同棲、お子さんがいる場合に必要な広さ
マイホームの購入を検討する場合、家族構成により、どれ位の面積が必要になるのか?目安だけでも知りたいところです。一つの目安として、国土交通省が、住生活の安定や向上を促進することを目的とした「住生活基本計画(全国計画)」を公表しました。必要とされる世帯人数による面積水準が提示されています。
最低居住面積水準
最低居住面積水準は世帯人数に応じて、健康で文化的な住生活を営む基礎として必要不可欠な住宅の面積に関する水準です。
最低居住面積水準 | |
単身者 | 25㎡ |
2人以上世帯 | 10㎡×世帯人数+10㎡ |
ただし、10歳未満の子供の場合は人数の数え方に注意しましょう。
- 3歳未満:0.25人
- 3歳以上6歳未満:0.5人
- 6歳以上10歳未満:0.75人
- 算定された世帯人数が2人に満たない場合は2人
例えば一人暮らし、同棲(二人)、子供がいる場合(大人二人、8歳と5歳の子供:二人)の最低居住面積は、下表の通りです。
世帯 | 最低居住面積 |
一人暮らし | 25㎡ |
同棲(二人) | 10㎡×2人+10㎡=30㎡ |
子供がいる場合 (大人二人、8歳と5歳の子供) | 世帯人数=大人2人+0.75人(8歳)+0.5人(5歳) =3.25人10㎡×3.25人+10㎡=42.5㎡ |
誘導居住面積水準
誘導居住面積水準は世帯人数に応じて豊かな住生活の実現の前提として、多様なライフスタイルに対応するために必要と考えられる住宅の面積に関する水準です。一般型誘導型居住面積水準と都市居住型誘導面積水準とに分類されます。
一般型誘導居住面積水準 | 都市居住型誘導居住面積水準 |
都市の郊外および都市部以外の | 都市の中心およびその周辺における 共同住宅居住を想定 |
・単身者:55㎡ ・2人以上世帯:25㎡×世帯人数+25㎡ | ・単身者:40㎡ ・2人以上世帯:20㎡×世帯人数×15㎡ |
ただし、10歳未満の子供の人数の数え方は前述した通りになるので注意しましょう。
先ほどと同様に家族構成による誘導居住面積(一般型誘導居住面積水準)を求めますと、下記表のとおりとなります。
世帯 | 最低居住面積 |
一人暮らし | 55㎡ |
同棲(二人) | 25㎡×2人+25㎡=75㎡ |
子供がいる場合 (大人二人、8歳と5歳の子供) | 世帯人数=大人2人+0.75人(8歳)+0.5人(5歳) =3.25人25㎡×3.25人+25㎡=106.25㎡ |
最低居住面積水準と誘導居住面積水準とを比較しますと、2.2倍~2.5倍の開きがあります。
【疑問】2人以上で暮らす場合に必要な広さは?
2人 | 3人 | 4人 | |
---|---|---|---|
最低居住面積水準 | 30㎡ (30㎡) | 40㎡ (35㎡) | 50㎡ (45㎡) |
誘導居住面積水準(都市型) | 55㎡ (55㎡) | 75㎡ (65㎡) | 95㎡ (85㎡) |
誘導居住面積水準(一般型) | 75㎡ (75㎡) | 100㎡ (87.5㎡) | 125㎡ (112.5㎡) |
※()内は3~5歳児が1名いる場合
上記は国土交通省の「住生活基本計画における世帯人数別の居住面積水準」に基づく情報です。
2人暮らしの場合、快適な生活を送るためには最低でも40㎡の居住面積が必要とされており、1LDKの間取りにおいてはLDK(リビングダイニングキッチン)が約10畳、居室が6畳を目安としています。
部屋の広さ(坪・畳帖・平米㎡)の計算アプリやサイト、自動計算ツールがある
坪・畳帖・平米(㎡)の面積単位を即座に変換・計算できるアプリやサイト、自動計算ツールがあります。
部屋が何畳かわかる計算アプリは利用できるととても便利ですよね。
それらのいくつかを紹介します。
1坪㎡(平米)畳サイズ換算
畳は地域によって1畳のメートルが変わるので事前にチェックして何畳か計算するようにしましょう!
numTsubo(スマホ対応WEBアプリ)
坪・畳帖・平米㎡・自動換算計算変換
まとめ|部屋の面積の出し方は計算アプリやサイトがおすすめ!
- 部屋の広さ(面積)は「1坪=2畳」と「1㎡=0.3025坪」は覚えておく!
- 部屋の広さ(面積)の計算はアプリやサイト・自動計算ツールを活用すると便利
- 部屋の広さ(面積)は国土交通省が発表している「最低居住面積水準」も確認
以上、坪・平米(㎡)・畳の関係性や計算方法、家族構成による必要な広さ、自動計算アプリ・ツールについて解説しました。
マイホームの建築・購入やマンション・アパートの賃貸借を検討する場合、3種類(坪・㎡・畳)の面積単位の理解は必須といえます。
冒頭でも示しましたが、「1坪=2畳」「1坪=0.3025㎡」だけ覚えておきますと、計算機があれば簡単に面積変換することができます。
もしくは、上記で紹介した面積変換アプリをスマホにインストールしておきますと、即座に提示してくれます。慣れてきますと、計算機やアプリを使用しなくても頭の中で概算できるようになります。
いずれにしましても、面積変換をできることは、住宅に係る場合には必須となりますので、部屋の面積の出し方を身に付けられることをおすすめいたします。