- ホームエレベーターの後付けはスペースが確保されればコストを抑えることが可能
- ホームエレベーターを設置するなら将来的に一人乗りは、おススメできない
- ランニングコストがかかる点や固定資産税が上がる事から余裕を持った資金計画が大切
近年、少ない土地でも広々空間を得られる3階建てや地下付きの一戸建てを建てる方も珍しくはありません。
こうした一戸建ては、都心などの限られた敷地でも快適な空間を実現できる一方で、デメリットになるのが階段での移動。その対策として、取り入れられることが多いのが「ホームエレベーター」です。
しかし、エレベーターのある家をなかなか見かけないので、価格や特徴が分かりにくいとお悩みの方も多いはず。
山口編集者
浜崎編集長
実際にホームエレベーターを設置した人の後悔談
実際にホームエレベーターを導入し、後悔している人の声をご紹介します。エレベーター本体も高額なだけでなく、毎年のメンテナンス費用もかかってくる高額商品です。検討中の方は是非参考にしてみてください。
設置する必要性がなかった
久しぶりにホームエレベーター使ってみたけどやっぱりいらないわ😇 pic.twitter.com/prtBiqUfXI
— N S競馬黙示録 (@NSKEIBA777) June 18, 2022
階段の代わりに設置されるホームエレベーターをたまにしか活用しない状況であれば、そもそも階段だけでいい話。
各々ご家庭で必要になるであろう場面を想定してからの購入でないと、後悔することも。
メンテナンス費用と電気代が高い
実家を新築する時にホームエレベーター導入
(メンテナンス費と電気代が高いのでおススメしない……)— ほしのあお (@kumikuma003) March 28, 2021
高額なホームエレベーターは実は設費用だけでなく、メンテナンス費用に加え電気代も毎月かかります。
事前に把握想定しておくことで、後悔する事態を防ぐことが可能です。
使用頻度が少ない
ホームエレベーター、大きな荷物があるときとか余程のことがないと使わないし、使ったとしても荷物だけのせて自分は乗らない。
狭いエレベーターに閉じ込められたら嫌だもん。— shijimi (@k_shijimi) August 27, 2018
ほぼおまるしか使わないホームエレベーターです。
隣はおトイレです。
これぞ宝の持ち腐れエレベーターです。
スヌーピーのスリッパはUNIQLOです← pic.twitter.com/TUPRRKrFUj
— Ricky@心霊異聞録R (@RIKIRicky44) December 16, 2019
メンテナンス費用や電気代だけが日々消費されないよう、家族の使用頻度をしっかりと把握して設置する方が、後悔は少なくすむでしょう。
年齢に合った設置計画
私が感じるデメリットは、最悪のケースを考えて停電時に外部とやり取りをするエレベーター内電話回線をダイヤル回線にしなくてはならない事です。
我が家の周りはエレベーター設置のご家庭が多く、高齢の方々には欠かせないものですが、20歳代の我が子は新築後5年で1回の利用です。
年齢や健康状態などで、各々無用の長物にも必要宝にもなるようです。
引用:発言小町
高齢者のいる家庭でない限り使う頻度が多くないことを考えると、家事導線やイレギュラー時の対応など事前によく計画を練って「本当に必要か?」を考えてから導入するといいでしょう。
ホームエレベーターの価格はどれくらい?
ホームエレベーターを設置するには、エレベーター本体の価格以外にもたくさんのコストがかかります。
初期費用にいくらかかるのかを調べるためには、下記の項目の価格帯を確認することが重要です。
- エレベーター本体の価格
- 設置費用
- 申請費用
住宅の一部として設置されるホームエレベーターは、家具のように買って終わりではありません。
設置する際の工事費や自律鉄塔をつける場合の費用に加え、設置の届出などの申請書類を提出する義務もあります。
事務員
浜崎編集長
ホームエレベーター設置価格は300万円〜
ホームエレベーターの設置費用は、おおよそ400万円前後。構造や大きさ、停止箇所の多さによって価格は変動します。
本体価格が300万〜400万円ほどで、自律鉄塔などの建設費が50万〜100万円、ホームエレベーターの申請手続きが10万円弱の割り当てです。
構造:「鉄骨・RC構造」「木造」
動力:「油圧式(扉が片方に開く)」「ロープ式(扉が中心から両サイドに開く)」
構造によっても価格差はありますが、最も影響するのがホームエレベーターの広さです。
広さは予算ではなく、ホームエレベーターを設置する目的に沿って決めることが大切。
浜崎編集長
ホームエレベーターはランニングコストが毎月かかる
初期費用が高く感じるホームエレベーターですが、実はランニングコストも高め。
設置する際にかかる初期費用だけでなく、この先払い続けるコストを計算してから予算を決める必要があります。
1年間の電気代:約6,000円
1年間のメンテナンス費用:約5万5千円
固定資産税:2万ほど上がる可能性あり
電気代の相場は1ヶ月500円ほどなので、1年間で6,000円前後です。
また、法定点検をする必要があることから、1年間のメンテナンス費が約5万〜7万円。さらに、5年に1回のオイル交換では約5万円が必要になります。
住宅の価値によって決まるのが、固定資産税。エレベーターを設置することによって住宅価値が上がる場合があるので、固定資産税も2万円ほど上昇する可能性があります。
浜崎編集長
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ホームエレベーターのメリット
ホームエレベーターは設置費用だけでなく、ランニングコストも高額であることが分かりましたが、それでも日々の生活を快適にしてくれるメリットは大きいです。
しっかりとホームエレベーターのメリットとデメリットを把握したうえで、導入するかどうかを決めることが大切。
今後何十年と生活していくマイホームだからこそ、今だけでなく将来のご家族の生活スタイルも考慮して、必要かどうかをじっくり検討してください。
そこで、ここからはホームエレベーターを設置するときのメリットを3つご紹介。
事務員
階段で移動する負担が減らせる
ホームエレベーターの最大のメリットは、移動が格段と楽になること。特に3階建て以上の住宅では、日常的に階段の上り下りをする必要があるため、エレベーターがないと足腰に負担がかかります。
また、 子どもや高齢者が転倒して怪我をする危険性も減らせるので、小さなお子さんがいる家庭にはおすすめです。
さらに、複数人で移動ができることから、小さなお子さんや車椅子の高齢者と一緒に移動できる点もメリットです。
事務員
浜崎編集長
ホームエレベーターは、移動の負担を減らすだけでなく安全面もアップしますね!
大きな荷物も運びやすい
都心部の狭い土地に建設している狭小住宅の場合は、キッチン・お風呂・物干し竿など生活動線が各階に離れていることが多いです。
そのため、食材や洗濯物などの重い荷物をもって階段を移動することが多くなるので、その場合はホームエレベーターがあったほうが便利です。
洗濯物は屋上か最上階で干すケースが多く、洗濯機から屋上までに階段の上り下りが多い場合は、日々のストレスになる可能性もあります。
- 家事での上り下りが多い
- 上の階で作業することが多い
- リビングとお風呂や洗面所が別の階にある
生活動線上で必ず使用する場所(洗面所・トイレなど)が別の階にあるときは、毎日頻繁に階段を通ることになるため、ホームエレベーターの設置をおすすめします。
浜崎編集長
老後のことを考えて設置する場合も多い
この先何十年と暮らしていくマイホームだからこそ、自分が歳をとってからのことを考えて事前にホームエレベーターを設置しておくケースも多いです。
また、一緒に暮らす高齢者がいる場合も足腰への負担を考えることが重要。
特に、小さなお子さんと高齢者が一緒に暮らす2世帯・3世帯住宅では、階段での事故の危険性が高まるため、エレベーターを活用することをおすすめします。
さらに、将来的に家族やご自身が車椅子で移動することになる可能性も。リビングはもちろん、お風呂やトイレなど日常生活で使用する場所が1階にまとまっていないと、生活がかなり困難になります。
事務員
浜崎編集長
ホームエレベーターのデメリットや後悔ポイントを紹介
最後に、ホームエレベーターを設置する時に後悔しやすいポイントをご紹介します。
後先考えずにホームエレベーターを設置してしまって後悔しているという方もいるので、メリットだけでなくデメリットも把握してから、設置を検討することが大切です。
マイホームの環境や家族構成が将来的にどうなるかをイメージして、「デメリットを加味してもホームエレベーターが必要」となれば、設置で後悔する心配はありません。
浜崎編集長
設置だけでなくランニングコストまでかかるため、運用計画をしておく必要がある
ホームエレベーターの耐久年数は、およそ25年〜30年。定期的にメンテナンスをしていても、いつかは買い替えが発生します。
また、記事の冒頭で解説したように、年間8万〜10万円のランニングコストも必要なので、設置するときの予算だけでなく「将来的な運用計画」を決めておくことが重要です。
老後のためにホームエレベーターを設置したい場合は、後付けという選択肢も。
マイホームを建設する段階で、後からエレベーターを設置したいという希望があれば、最初は駐車場などにしてスペースを確保しておくこともできます。
浜崎編集長
停電時に動かなくなるため、対策が必要
停電時には使用できなくなるホームエレベーター。
上下階への移動をエレベーターのみに頼っていると、台風や地震などの自然災害が起きたときに移動できないというデメリットがあります。
下記の対策を行って、エレベーターが故障した時や停止したときに備えておくことが重要です。
- 階段の設置
- 停電時バッテリー運転
- はさまれ防止センサー
- 遠隔監視システム
最新のエレベーターなら、万が一停電になっても停電灯が点灯して、最寄りの階に到着後自動でドアが開く設計のエレベーターが多く、安心して利用できます。
さらに、建物内の人と通話できるシステムやメンテナンス会社と連絡がとれる設計にもできるので、しっかりと対策をしておくと停電時でも心配はありません。
部屋として使える空間が狭くなる
建物内に階段を設置してから、さらにホームエレベーターを設置することになると、部屋として使えるスペースが限られます。
狭い土地を有効活用した狭小住宅の場合は、希望の部屋数を確保できるか確認することが大切。
各階に乗降スペースも必要なので、エレベーターが必須ではない場合は、スペースが狭くなるデメリットの方が大きい可能性があります。
事務員
浜崎編集長
その際は、さらにコストがかかるというデメリットもあるので、予算や理想の条件を調整しながら、マイホームの間取りを決めることが重要です!
稼働中の音が気にならないように配慮が必要
最新のエレベーターであれば振動が少なくなる構造のものが多いですが、中には稼働音が気になるという方もいらっしゃいます。
生活音が敏感に気になってしまう方はエレベーターがストレスの原因となり得るので、生活スペースとエレベーターの位置を遠くするなどの配慮が必要です。
家族によって生活時間が違う場合は、寝室とエレベーターの位置を離すことがおすすめ。エレベーターの稼働音は昼夜を問わず変わりませんが、外の音が小さくなる深夜は、相対的に生活音が大きく感じてしまう傾向にあります。
事務員
まとめ
家の中での移動を快適にするホームエレベーターについて、設置価格やメリット・デメリットについてご紹介しました。
ホームエレベーターの設置価格は工事費や申請費も含めて、およそ400万円前後。
それに加えて、年間8万〜10万円のランニングコストも必要となるので、余裕をもった資金計画が大切です。
この記事でご紹介したホームエレベーターのメリットをまとめると、下記の条件に当てはまる方は、導入を検討することをおすすめします。
- 小さなお子さんや高齢者がいる
- 日々の生活動線で階段を行き来する
- 2階以上にリビングがある
- 上の階に大きな荷物を運ぶことがある
1日の中で数回程度の階段の上り下りであれば、負担に感じることは少ないですが、何度も重なると小さなストレスが積み重なって不便に感じるポイントでもあります。
もちろんホームエレベーターを設置すると移動が格段と楽にはなりますが、実際にはコスト面などのデメリットも多いです。
浜崎編集長