マンションのエントランスとは?よくある設備と機能、住む際に知っておきたいチェックポイント

この記事のざっくりしたポイント
  1. エントランスはマンションの顔としての役割を担っている
  2. 今後マンションを選ぶ際にはエントランスのデザインや、設備関係、防犯設備といった部分をチェックすると良い
  3. エントランス全体をみて清潔度などを見るだけで管理会社がきちんと管理しているかどうかを判断することができる

 

マンションを選ぶときに最初に物件を内見しますが、エントランス部分で最初のイメージの良し悪しが決まると思いませんか。

 
 

その通りです。マンションのエントランスは、マンション内においていくつかの役割を担っていますが、最初のイメージつくりにエントランスは、重大な役割を担っていますよね。

 
 

マンションのエントランスについて詳しく知りたいですね。

 

マンションのエントランスには設備的な役割もありますが、マンションの視覚的な役割も大きく担っています。エントランスのイメージがマンション全体の印象を決定してしまうこともあるのです。この記事ではエントランスの設備や役割、チェックポイントなどを詳しく解説していきましょう。

マンションのエントランスとは?

マンションのエントランスとはマンション全体の入り口、つまり玄関部分を指す言葉です。大きなマンションではエントランスを入った先には、ホテルでいう所のロビーホールのように広いスペースが設けてあります。エントランスホールと呼ばれている場所です。近年ではエントランスホールに力を入れているマンションも多く、美術品や高級な調度品を設置して高級感を出しています。

マンションの住人が最も多く利用する共用部分がエントランスホールであり、エントランスです。エントランスにはさまざまな設備が設置されていますがマンションによっても設備に差があります。エントランスに重点を置いているマンションもあれば簡素化しているマンションもあるので、マンションを選ぶ際にエントランス部分が選ぶポイントとなる場合もあります。次の項目からはマンションの設備や役割、それぞれの付帯設備について説明していきましょう。

マンションのエントランスによくある設備や役割

マンションのエントランスは物件によってはさまざまな設備を設置しています。エントランスの役割はもともと風よけや防犯面での役割を持っていました。近年のマンションはそれだけの役割だけではなく、快適な生活をおくるためのさまざまな設備が設置されています。

さらに重厚なサービスをエントランス内で提供しているケースも見受けられるようになっています。ここからは新たなマンションのエントランスが担う役割や、設備関係について掘り下げて解説していきましょう。

マンションのエントランスは「顔」としての役割がある

何度か述べていますがマンションのエントランス部分は、マンションのイメージを印象付ける役割を果たしています。つまりマンションの顔としての役割を担うようになったのです。例を挙げると高級感を出すためにデザイン性のある重厚な扉や高級な大理石を床に貼ることでセレブ感を強調し、富裕層を取り込む目的を持っています。

簡素化したエントランスでも緑を取り入れて開放感をアピールしているエントランスなどもあります。マンションの価値を上げる役割を果たしているエントランスにはマンション独自のアピールを施している場所ともいえるでしょう。次からはエントランスに設置している設備について解説します。

自動ドアとオートロック機能、防犯カメラ

エントランス設備で最も流通しているのが自動ドア、オートロック、防犯カメラです。豪華さと同じ位にマンションの住人が最も気にするポイントでもある防犯性の高さをエントランスで表現します。特にオートロックは、ほぼ標準設備といってもいいくらい近年のマンションでは取り入れられています。

防犯カメラも同様で、ここ数年で普及率が非常に伸びています。マンションに不特定多数の人が出入りすることは住人に全く好まれません。現代においてオートロックや防犯カメラは、ほぼ必要不可欠な設備ともいえるでしょう。

分譲マンションには風除設備がある

もともと風よけ目的の役割をエントランスは持っています。エントランスの入り口で特徴的なのはエントランス部分が二重になっている点です。入口の扉と奥にオートロックの扉があり住人と住人以外の人を分けています。このスペースが風除室と呼ばれるものです。風除室に必ずあるものがメールボックスです。郵便物が濡れないように風除室内にメールボックスを設置しています。

MEMO
風除室には雨風で郵便物が濡れないようにという配慮と葉っぱやほこりを風除室で食い止めるという働きを持っています。

椅子やソファー、テーブルが設置してあるロビー

マンションの中にはエントランスホール内に椅子やソファー、テーブルなどを設置しているマンションがあります。十分な広さのエントランスホールが必要になりますが、来客の応対や一時的な待ち合わせ場所として利用されています。エントランスホールが広ければ、それだけで高級感を味わうことができますが、グレードの高い家具が設置されているとなおさらです。

MEMO
照明などもシャンデリア調の照明を備えて社交場的な雰囲気を醸し出しているマンションは住人もセレブ感を味わうことができます。

コンシェルジュサービス

近年の高級マンションでエントランスホールにコンシュルジュがいるマンションが人気です。コンシュルジュサービスは、住人に快適なサービスを提供してくれる案内人のような存在です。どのようなサービスを提供しているのかといえば以下のような サービスを提供します。

コンシュルジュサービスの内容
  • タクシーなどの手配
  • クリーニングの受け取り
  • 共用設備にフィットネスルームやパーティールームがある場合の予約受付
  • 周辺設備の紹介

またコンシュルジュが滞在しているので防犯面でも安心です。空き巣や盗難目的でマンションに侵入したとしても、エントランス内にコンシュルジュがいるだけで防犯効果があり犯罪の抑止へと繋がります。

MEMO
全てのマンションに配置されてはいませんがコンシュルジュサービスがあると生活の大きな手助けとなるでしょう

宅配ボックス

近年、マンションに欲しい設備の中でも必ずといっていいほど上位にランキングされているのが宅配ボックスです。配達物が届いたときに不在だったとしても配達業者が宅配ボックスに入れておくと帰宅時に宅配ボックスから取り出して荷物を受け取ることが可能です。

宅配便の利用がここ数年急激に伸びており再配達の手間を省き、宅配物が来るからと外出の制限がなくなる点からも非常に重要視されています。宅配業者も再配達の手間が省けるので宅配業者も住人も双方にメリットを受けることができます。

MEMO
シングル、ファミリーとも重宝される宅配ボックスもオートロックなどと同様、今後のマンションには標準で設置されていくともいわれています。

24時間のゴミ置き場や車寄せ

エントランス周辺の設備として24時間のゴミ置場も非常に要望が多い設備です。一般的にゴミ置場へのゴミ捨ては決められた日の決められた時間までに出すという決まりごとがマンションの中ではあります。しかし共働きの家庭や出張が多い家庭など、決められた時間帯しかごみが捨てられないとなると不便さを感じる住人も多いです。

24時間ゴミ捨てが可能となると快適さは格段に増すことでしょう。自分の都合が良い時間帯に捨てればいいのですから、ゴミをためこんでおく必要がありません。例えばゴミを収集日に捨て忘れたとしても、部屋内にゴミを貯めておく必要がなくなります。

同じくエントランス周辺で快適性を増すつくりが車寄せスペースがあるマンションです。エントランスの近くに庇があり車を寄せて乗降ができるスペースを設けています。駐車場が遠い場合や荷物が多い場合はエントランス周辺で乗降できると年配の人や小さな子供連れの家庭などには便利です。

夜間照明や植栽

夜間の照明が明るいとライトアップされてきれいであると同時に防犯面で抑止効果があります。ライトアップによって夜のおしゃれさを演出するような効果もあり、あまり費用をかけずに豪華さを演出できます。目立ちませんが、植栽も住人を癒す効果があり非常に貴重です。特に都心部などは無機質な造りのマンションが多く、緑も少ないため、植栽があるマンションの癒し効果は大きいといえるでしょう。

MEMO
落ち葉の掃除や選定といった費用が管理費の中に入りますが、きちんと管理されている植栽は、マンションがきちんと管理されているという印象も持たせます。

マンションのエントランスはどこをチェックすべき?

 

なるほど。エントランスはマンションの顔なんですね。

 
 

エントランスには各建築会社も非常に力を入れていますので、今後もさまざまな工夫がなされるでしょうね。

 
 

では今後のマンション選びに際しては、エントランスのどのような点をチェックしていけばいいのでしょうか?

 

エントランスには、さまざまな工夫がなされており、エントランスを正しくチェックすることでマンション全体のイメージをつかむことができます。ここからはエントランス部分のチェック項目について説明していきましょう。

エントランスのデザイン性

何度か繰り返していますがエントランスはマンションの顔です。毎日のように出入りする場所なので、やはり自分好みであるかどうかは大切なポイントです。大理石調の床や大きなデザイン性のある柱があるようなエントランスは目を引かれます。またエントランスホールに高級な調度品や家具、シャンデリアなどがあるとセレブ感が演出されます。

MEMO
エントランスのデザイン性はチェックしておく大切なポイントです。

設備の使い方や場所をチェック

どこにどの設備があるのか?その設備はどのようにして利用できるのかといった点も大切なチェック項目ですね。宅配ボックスの場所やメールボックスの場所など、使い勝手が良い場所にあるのかどうかをチェックしましょう。また宅配ボックスはマンションの住人が使っても十分な容量が設けてあるかどうかといった点もチェックポイントです。

またコンシュルジュサービスがあるところは、コンシュルジュがいる時間帯。管理人がいる場合は管理人がいる時間帯といったところも見ておく必要があります。24時間常駐していれば問題ありませんがマンションによっては夜間や土日は、サービスがない場合も考えられます。このようなチェックも忘れないようにしておきましょう。

防犯設備のチェック

マンションを選ぶ際に多くの人がポイントとしているのが防犯設備です。防犯カメラがどの位置に何台あるのか?オートロックのセキュリティはどうなっているのかといった点もチェック項目です。防犯カメラも適切な場所に設置されていなければ、あまり役に立たないこともあります。エントランス周辺、特にオートロック付近にきちんと防犯カメラが設置されているかの確認が必要です。もし、あなたが中古マンションを購入しようと検討しているのであれば、もしかするとオートロックがないマンションかもしれません。

MEMO
オートロックの有無は必ず確認しておく必要があります。

マンションの管理状況もわかる

新築で竣工中のマンションではありませんが既に建築されているマンションはエントランスの状況を確認すると、管理状況もチェックすることができます。例えばエントランスを全体的に見て、どことなく汚れた感じのマンションは要チェックです。ゴミがところどころに落ちている、床に泥がついている、照明が切れている箇所があるといった部分を見つけたら管理状況はあまりいいとはいえません。

マンションの顔であるエントランスが汚れた状態にしているのは管理会社の管理内容に不備があるからです。また植栽が伸びきっている、通行の邪魔になっているなども管理会社の管理が悪いことを示しています。せっかくきれいなマンションを建てても管理が悪いと、あっという間に汚くなります。

MEMO
既に建築されているマンションならばエントランス全体を見ることで管理の状況を確認することが可能です。

まとめ

エントランスとはマンション全体の入り口を指し風よけや防犯面の強化を目的として設置されていました。しかし最近では役割も変わり、マンションの顔としての役割を担っています。高級感や重厚感があるエントランスは、住人が高級感やセレブ感を感じることができます

また、オートロックや防犯カメラ、コンシェルジュサービスや宅配ボックスといった住人が快適な生活を送るためのさまざまな設備が設置されています。今後マンションを選ぶ際にはエントランスのデザインや、設備関係、防犯設備といった部分をチェックしておきましょう。

また、エントランス全体をみて清潔度などを見るだけで管理会社がきちんと管理しているかどうかを判断することができます。今後もエントランスの真価は止まらず、さまざまなデザインや設備が充実したエントランスがあるマンションが建築されるでしょう。