- コンパクトマンションとは何か
- コンパクトマンションのデメリットや知っておきたい業界の裏事情
- コンパクトマンションの特徴的なブランドを紹介
分譲会社のプッシュと晩婚化の流れなどの社会的な要求がマッチし、「コンパクトマンション」というカテゴリーが不動産市場に定着しました。今までファミリーメインで分譲を行ってきた会社も続々参入しているほか、広告などで「コンパクトマンションはよい!」という言説を目にすることも増え、業界に大きな流れが生まれました。
こうなると「最近よく聞くし自分もコンパクトを買った方が良いに違いない」となんとなく思ってしまうものです。しかし住まい選びは人生で一番大きなお買い物。ただ流れに乗ればよいというわけではなく、メリットデメリットを理解したうえで自分に合っているのか判断し選択することが重要です。
各社のささやく甘い言説を鵜呑みにするだけでは後悔することになってしまうかもしれません。
この記事ではコンパクトマンション購入前に知っておきたい業界が秘密にしたい裏事情からプロが選ぶ特徴的なブランドまで、分譲会社の内部を知り尽くした筆者の目線で解説をしていきます。
・コンパクトマンションとは何か。業界がアピールしているポイントのおさらい
・コンパクトマンションのデメリットや知っておきたい業界の裏事情
・コンパクトマンションの特徴的なブランドを紹介
コンパクトマンションとは何か。業界がアピールしているポイントのおさらい。
コンパクトマンションとは
コンパクトマンションは良い」と最近よく聞くのですが、どんなものなのでしょうか?
単身者向けの分譲マンションです
これまで分譲マンションといえば核家族がターゲットのファミリーマンションでしたが、コンパクトマンションのターゲットは単身者がメインです。ただし一部住戸にDinks(夫婦二人住まい)向けの住戸を備えている場合もあります。広さは30㎡台がボリューム層で多く提供されています。主として単身、まれに二人住まいを想定しているため間取りは1LDK~2LDKがメインです。
コンパクトマンションのメリット
まずは分譲会社が良くアピールしているポイントをおさらいしましょう。
家賃を払わなくてよい
これまでの常識では家庭をもってファミリーマンションや戸建てを持つまでの間は賃貸に住み続けるのが一般的でした。しかし晩婚化の流れもあり、また独身を選ぶという選択肢を選ぶ方も多い現代。必ずしもその通りのライフステージを経るとも限りません。
そうなると何が起こるのでしょうか。家を持たずに家賃を払い続ける期間が長くなります。考え方にもよりますが、これはもったいないことです。賃貸の場合は家賃を大家さんに払って終わりですが、不動産を購入すればローンの支払いはあるものの、お金が不動産に形を変えるだけで手元に残るからです。
単身でも購入した方が手元に資産を残せ売却したり貸したりできるのでお得というメッセージは、コンパクトマンションを分譲している多くの会社がアピールしているポイントです。
利便性の高い立地
駅前などは建物が密集しているので大きな建物が作りづらく大規模ファミリーは供給されづらいことと、人気の土地は高いので供給されても高額になってしまうため、大きさの小さい住戸の方が手が届きやすいということから立地の面ではコンパクトマンションに利があるといえます。
単身者向けの共用設備
充実した共用設備も分譲マンションの魅力のひとつですが単身世帯とファミリー世帯では、やはり求める設備に違いがあります。コンパクトマンションでは一人浦氏の女性でも安心なトリプルセキュリティの採用や家を空けがちでも荷物を受け取れるように、宅配ボックスの設置率(住戸数に対するボックスの数)を高めにするなど単身世帯にマッチした共用設備が計画されます。
狭いなりの工夫がある
狭いということを前提にして商品企画がなされているため収納スぺースなどに関する狭くても広く使えるようにする工夫や空間を広く見せるためのテクニックなどが、各社ライバルと差をつけるための戦略として練られ凝らされています。結果として広さ当たりの効率、空間を最大限使い切るということに関してコンパクト物件は優れているといえます。
同じ世帯構成の居住者が集まる
一棟丸ごとコンパクト物件であれば建物自体に同じような世帯構成の人が集まるため、無駄ないさかいを避けられるというメリットがあります。子供が騒ぐとか組合活動に対する温度差のようなところから軋轢が生じるのはよくある話ですが、コンパクト物件に住むのは基本みんな単身者なので、そういったことが起こりづらくなっています。
ファミリータイプの住戸と混在しているマンションでも上下階は同じ間取りとなっていることが多いため、上の子供の足音がうるさいといったことは確率的に珍しいでしょう。
コンパクトマンションのデメリットや知っておきたい裏事情
う~ん。どこかの広告で見たような内容ですね。。。こういうのっていいことばかり書いてるけどデメリットとかはないんでしょうか。なんか不安です。
確かに販売上デメリットよりもメリットをアピールしたいから、広告にはいいことばかり書いてあるよね。これは仕方のないことだけど購入を検討するためにはメリットとデメリットを両方理解して、そのうえで自分に合っているかきちんと判断したいところだよね。
コンパクトマンションを取り巻く業界の事情~急に増えたのにはワケがある~
そもそも、なんでこんなに急にコンパクトマンションが増えてるんでしょうか。なんか怪しいです。
確かに急に増えた。それには理由があります。
近年、分譲マンション業界には逆風が吹いています。要因としては少子高齢化社会下でのお客さんの減少、まとまった土地の玉切れなどがあり、またオリンピックの影響により建築費は高騰、材料も品薄状態、ゼネコンは多忙で相手にしてもらえないといった状況もあります。
その中でいかに事業を作り出すかというところこそが各社の腕の見せ所といえます。どういうことかというと通常の分譲ファミリーマンションでは採算が合わず事業がボランティアになってしまうような土地でも、他の種類の建物なら採算が取れる場合があります。そういった検討をどういった切り口で、どこまでやり切れるかで土地を買えるかどうかが決まってくるのです。
例えば同じ土地に対してファミリーマンションを作るか、ソーラーエネルギーをやるか、ホテルを作るか、商業施設を作るかなど色々な種類が想定される中でファミリーマンションだと赤字になってしまうが、ソーラーエネルギーをやれば土地が金の卵となり、事業が化けるというようなこともあるわけです。
ここでもしファミリーマンションしか思いつかなければ、このチャンスをみすみす逃してしまうことになります。いろいろな収支のせめぎあいの中で、このような工夫を頭をひねって行っている中での一つの解がコンパクトマンションでした。
このような要請によって生まれたコンパクトマンションですが、そういった事情はどのような意味を持つのでしょうか。業界の裏事情を含め解説していきます。
通常の収支が成り立たない土地に建てられる。
厳しい状況の中で頭をひねり事業化する。これは企業努力のたまものといえ非常に素晴らしいことです。しかし頭をひねって考えだしたということは、逆にいうと普通のファミリーマンションと同じでは成り立たなかったからそうする必要があったということでもあります。
土地を買うとき事業の内容によっていくらの売り上げが出るかが決まりますが、その時にそこからの逆算でいくらまでなら土地購入に出せるかという金額も決まります。土地購入を希望する会社は大抵複数いてそんなとき売り手側はできるだけ高い金額で売りたいと思うので、基本的には当然一番高い金額を提示できた会社が土地を手にすることが出来ます。
このようないくらまで出せるかの検討の時ファミリーマンションでは他社に金額で負けてしまうために勝てないが、コンパクトマンションでは勝てるので買えるなんていうことがおきる場合があります。
なぜこのようなことが起きるのでしょうか。理由の一つにコンパクトの方が割高にできるということが出来ます。
賃貸物件を探すときの家賃をイメージしていただくとわかると思うのですが、同じような立地の物件で広さが2倍の物件があったら単純に家賃は二倍になるでしょうか。大抵は小さい物件の方が相対的に割高になっています。
また、それぞれ同じ収入の単身者と3人家族がいた時を考えましょう。「売れるかどうか」はお客さんの予算と照らし合わせた時に「買えるかどうか」と言い換えることが出来ます。気に入ってもらっても買えなかったら意味がないからです。
ローンを払うのに使えるお金が一緒だとしたら面積が広いファミリーだと予算オーバーで買えないが、小さいコンパクトならばその分安いので払える上限と価格の間に余裕が生まれやすくなります。つまりマーケットに対して予算オーバーでお客さんがいない!ということが比較的起こりづらいのです。
地型が悪い土地に建てられる。
ファミリーマンションを建てるにはまとまった土地が必要です。いびつな形の土地では配棟を無理やり詰め込む必要があったりして建築費的なダメージが大きくなります。コンパクトマンションなら比較的住戸が小さいので不整形の土地でも入りやすいほか、そもそも土地のサイズが小さいといった場合でも配置計画が成り立つことが多いです。
また物理的に入りきるかどうかということ以外に住戸数が問題になる場合もあります。集合住宅のメリットに、みんなで分け合うことによるコストの低減があります。みんなで分け合うから戸建てよりも安く住めるし共用部の維持費も賄うことが出来ます。
戸数の少ないマンションは単純にこのメリットが薄くなり、例えば管理費が割高になる系事項があります。同じ土地のサイズの場合ファミリーだと20戸しか作れなくてもコンパクトなら50戸入るというような場合、前者はマンションとしては個数が小さく分け合うメリットが小さそうですが、後者ならまあまあメリットを享受できそうというようなイメージがわくと思います。
こういった理由からファミリーだとうまく建物が入らないような土地があったとき、コンパクトに白羽の矢が立つということが傾向として言えます。うまく建物が入らない土地とは何か。
例えばサイズが小さい、旗竿敷地、ウナギの寝床、形がいびつ、搬入困難な接道、などの特徴を有しています。このことは建て替えが時のコストにも影響してきます。工事が困難だからです。
ファミリーよりも小規模な施工者が請け負っていることが多い
コンパクトマンションは、ファミリーマンションに比べて工事の規模が小さい傾向にあります。それは当然で同じ個数でも1住戸当たりのサイズが小さいので建物の大きさも小さくなります。また、まとまった土地ならファミリーマンションを建てようという話になりやすいという理由もあります。
規模の小さい工事は金額も小さいので、あまり聞いたことのない施工者が工事を請け負っていることが多いです。誰もが聞いたことのある代表的な建設会社にとって、小さすぎる金額の工事はうまみがないからです。地場限定のゼネコンやマンションに強みがないゼネコンがチャレンジでやっていたりということもあります。
マンション慣れしていないことによる不具合の発生や、倒産してしまったことによるアフターサポートかんけいのひと悶着など不安要素を考えればいろいろ出てきてしまいます。
ほかにもあるコンパクトマンションのデメリット
なんだか難しいですね。私はしばらく賃貸でいいかも。。。他にもデメリットはありますか?
若いうちにマンションを買う人が増えているからと言って必ずそうしなければいけないわけじゃない。メリットもデメリットも知ったうえで賃貸で暮らすという選択をするのも一つの道だよね。コンパクトマンションを買うということのデメリットは裏事情といえるもの以外にもまだあるから、説明していくよ。
平米あたりで考えた時に割高
コンパクトマンションは平米あたりで見た時に割高となります。これは先述の「通常の収支が成り立たなないところに計画される」、「字形が悪いから建築費が高い」という事情に加えて、当然にそうなる理由があります。理由は水回りです。ファミリーマンションでも、コンパクトマンションでも、キッチンは一つずつあります。
ではコンパクトマンションに比べてファミリーマンションは何が増えているのかというと、普通の居室です。普通の居室はただの部屋なので当然割安です。そうなると水回りの原価をまぶしたときに、平均を取ると当然安くなります。コンパクトマンションは、居室が狭めで部屋の広さに対して水回りのインパクトが大きいので、平米あたりでとらえるとどうしても高めになるわけです。
単純に狭い
上で述べた通りコンパクト物件は建設費に占める水回りの割合が高いことなどで、どうしても平米数に対して価格が割高になります。そういった状況のなかで出来るだけ価格を抑えたい販売各社は極限まで効率化した間取りで、限られた広さの中でいかに帖数を確保できるかという観点でプランニングを行います 。
これは消費者にとっても無駄のない間取りが手に入るので良いことなのですが、とはいえ空間に“アソビ(バッファー)”がないということにもなります。これは想定通りの暮らし方をしている分にはいいのですが、すこしアレンジを加えようとした際の“融通が利かない感”につながります。
例えば部屋の形から家具レイアウトが自動的に決まってしまって好きなように配置できなかったり掃除機をあらかじめ想定された位置以外に置こうとすると、どこにも置けなかったりということが起こります。
ライフスタイルの変化に対応しづらい
家を買うと当然引っ越しがしづらくなります。家庭をもってファミリーマンションを買う場合と違って、若いうちだと以降のライフスタイルの変化がそれだけ多いということになります。例えば結婚、出産により家族の人数が増える場合もそうですし、転職の際にも無意識に「今の家があるから」という思考が働き、理性が転職先に制限をかけてしまうことになります。
この「家を買うとその家に縛られてしまうのでは?」という懸念はだれしも抱くことで、だからこそ各社カウンターを用意しています。「コンパクトマンションは貸したり売ったりできるから、もしライフスタイルが変わっても安心!」という営業トークです。
これは定番といえるトークなのですが実際どうなのでしょうか。結論、そう簡単にはいかないと思います。「家の維持にかかる支出額に利益を載せて誰かに貸せば儲かる!」と簡単に考えがちですが賃貸物件の維持にかかる費用は意外にこまごまと多く、物件の本体価格に利子を合わせたローンの支払い、管理費、お客さんを探す仲介手数料や広告料、そして退去時リフォームや突然の設備の故障などの修繕費用など多岐にわたるため、ザックリ計算ではすぐに赤字になってしまいます。
また単純に経費と利益を積み上げていったら周辺の相場よりも高くなってしまってお客さんがつかずローンの支払いだけを垂れ流すのももったいないので結局値下げをしなければならなくなったり、赤字覚悟で貸すしかなくなったりすることも非常に多く見られます。
売却の場合も同様で普通に買って普通に売ろうとしたとき、ローンを完済できる前提だと意外に価格的に厳しいことが多々あります。もちろん、よほど投資に興味があったり不動産の知識がある方の中には事前に収支を計算して見通しを建てられるという人もいるかもしれませんが、そういう方は営業トークなんてなくても自分であらかじめそういった部分も加味して考えてモデルルームを訪れる人だと思います。
つまり営業トークで乗せられて、いわば流されて「投資も出来るじゃんラッキー」というマインドで、軽はずみに投資の世界に片足を突っ込むのは無謀ということです。
もし将来的な売却や賃貸を考えるのであれば購入の段階で築何年目にどれくらいの金額で売却/賃貸すれば満足のいく金額が手に入るのか、またそれが近隣の価格と比べて成り立ちそうか、そして住宅の維持や売却や賃貸といった手続きにどれくらいの経費が掛かるのかをあらかじめ計算しておいて、ときにはその価格から逆算して購入する物件の価格を決めたり値引き交渉をしたりするくらいのレベルの覚悟をもって取り組まれることをお勧めします。
コンパクトマンションの特徴的なブランド紹介
増えたといえば最近いろいろな広告を見ますが、ありすぎて違いがよくわからないんですが。。。
各社、言っていることは割と似ているから、そう思うのも無理はないよね。そのなかでも特徴のあるブランドをいくつか紹介します。
正直各ブランドとも対象としているターゲットが同じ単身者で、比較的狭い枠組みの中での勝負となっているため大枠は似ています。
コンパクトに限らずですが一般に物件のコンセプトを考えるときには、ターゲットがかぶっている(=販売上バッティングする)他社物件を研究して商品企画を進めます。
そのとき他社物件にあって自社物件にない設備などがあると営業トークでライバルに言いくるめられるスキを与えてしまうため、そうならないように仕様を設定します。その結果として各社横並びになりがちなのです。
今回はその中でも特徴があると感じた分譲会社・ブランドをピックアップしてご紹介します。
三菱地所レジデンス(ザ・パークハウス等)
三菱地所レジデンスのコンパクト物件は1棟丸ごとコンパクト住戸のみからなるというよりも、ファミリー物件と同じマンション内にコンパクトタイプの住戸も備えているというパターンが見られます。
特徴は何といってもそのブランド力です。これは安心を買うという概念に近いです。売主が倒産した物件は価値が下がるというのが業界の常識です。不動産業界は浮き沈みが激しいといいますが、三菱系の会社であればまず倒産することは考えらません。
また住戸は買う瞬間よりも住んでからの方が長いため、アフターサポートも重要といえますが、三菱グループなら万全の態勢で提供されることが期待できます。
またファミリー物件と同じ建物内にあるというのは、ファミリー物件と同じクオリティで建設されているということであり三菱地所レジデンスが誇る「5つのアイズ」なども同じく適用されるもの思われます。
明和地所(クリオ)
明和地所のコンパクト物件は首都圏だけでなく地方でも展開しており福岡県にも積極的に供給を行っているのが特徴で、福岡県内の供給実績では二年連続で1位を記録したとのことです。
この会社はファミリーとの混合物件のほかに、丸ごと一棟コンパクトの物件としてブランディングしているシリーズがあります。その名も「クリオ・ラベルヴィ」です。
コンパクト単独の物件のメリットは先にも書いた通りですが、コンパクト層をピンポイントで狙い撃ちした共用施設の存在や同じような世帯構成の人が集まっているため、トラブルが起きづらいことなどがあげられます。
スペースが限られた中でもトイレと洗面は独立とし、またトイレにはタンク上とは別に手洗い器も設置としたうえで非常に無駄のない効率的な間取りの物件を供給しています。キッチンは開放型のカウンターキッチンとしリビングと一体の空間を形成しているなど、広く見える工夫が凝らされています。
プロパスト(物件名は様々)
部屋数が少ないことから間取りのバリエーションも必然的に少なくなり大きな違いを出しづらいコンパクト市場において、分かりやすい特徴があるのがプロパストの物件です。
その特徴とは何なのでしょうか。サイクルガレージとファイアーデポットの存在です。それぞれの住戸の前に駐輪場と防災倉庫の小部屋が備え付けてあるというだけの設備なのですが、これらは私たちプロからすると非常にお得な設備となっています。
建物を建てるとき日本の法律では容積率という概念があって、床面積の上限が決まっています。つまり同じ広さの土地に対しては、決まった建物の広さまでしか建てられないのです。しかし駐輪場や防災倉庫は特例があって、容積算定上の床面積から除外できます。つまり上限はあるけど駐輪場や防災倉庫はノーカンなのです。
通常であれば住戸前に各住戸用の倉庫を作りたければ新たに土地を継ぎ足して上限を上げるか、住戸をマックスまで作らずに、わざと小さくしたり少なくしたりして床面積を減らす必要があります。これではうまくありません。
土地を継ぎ足す場合はその土地代が必要になります。わざと住戸を小さくすれば、倉庫ができて便利になるはずが本末転倒です。マンションは各住戸の価格から土地代を出し合って一つの土地代を賄っていますが住戸の個数を少なくすれば、それだけ1戸当たりが負担しなければならない土地代がかさみます。
しかしこれらの設備を作った場合いっぱいまで住戸数、広さを確保した状態から土地は増えていないのに実質的に使える面積が増えているのです。土地は増えていないので土地代はかからず、かかるのは工事費だけです。勿論用途に制限はありますが、これは非常にお得といえます。
まとめ
今回はデメリットを中心に解説してきましたが、コンパクトマンションを購入するという選択肢を否定しているわけではありません。大事なのはメリットと同じくらいデメリットも理解したうえで検討することです。そのうえで購入という決断をするのはとても素晴らしいことだと思います。
買わないという決断も同様です。分譲にせよ賃貸にせよ営業マンはプロで、とてもトークが上手です。だからこそ流されてしまって後で「そんなのきいてないよ~」と後悔することにならないためにも、十分な理解のもと確固たる意志をもって自分に合っている方を選択されることをお勧めします。