- 二世帯住宅はやめた方がいいと言われる理由を解説
- 二世帯住宅の完全分離は嫁の気持ちに沿っているのか間取り別に解説
- 二世帯住宅の成功間取りを紹介!デメリットやメリットも解説!
二世帯住宅というと、「やめたほうがいい」「デメリットだらけ」というワードがインターネットでみられます。そのため、これから親子で二世帯住宅を計画している人は「うまくいってるケースは少ないのでは・・」と心配な点も多いのではないでしょうか?
本記事では、二世帯住宅はやめた方がいいと言われる理由や成功する間取りについて解説します。
二世帯住宅を検討している人はぜひ、参考にしてください。
矢口解説員
山口編集者
二世帯住宅はやめた方がいいと言われる6つの理由
二世帯住宅が「やめた方がいい」という理由には、以下の6つが挙げられます。
- プライバシーの確保ができない
- 生活リズムが合わない
- 建築費の負担で揉めやすい
- 共用部分の使い方でストレスが溜まる
- 相続で持分を巡り兄弟とトラブルになる可能性がある
- 売りに出しても買い手が見つかりにくい
ここでは、それぞれの理由について解説しましょう。
プライバシーの確保ができない
まず、挙げられるのが、「プライバシーの確保ができない」という理由です。
二世帯住宅は親世帯と建物が同じなため、常に「親の目が光っている」という状態に置かれます。
自分の家でありながら、ゆっくりくつろげないこともあるため、心身ともにリラックスできずストレスが溜まる人もいます。何かと気を遣うことも多いでしょう。
二世帯住宅で居住スペースを分けていても、親は子供のいる場所にいつでも出入りできると思いがちなケースも多く、実の親であっても窮屈に感じる場合があります。
生活リズムが合わない
親世帯と子世帯では生活リズムが合わないのも、上手くいかない原因の一つです。
親世帯からすると、深夜に聞こえてくる子世帯の子供の声や足音をうるさく感じる場合があります。一方、子世帯からすると、ゆっくり眠りたい日曜日の朝早くから親世帯の生活音が気になってしまうこともあります。
生活音は毎日出る音であり、家族の生活リズムによって発生する時間が違うものです。
ゆっくり休めないと心身の疲れが溜まってしまうため、親子関係に影響が出ることも考えられます。
建築費の負担で揉めやすい
二世帯住宅は2つの家族が同じ建物に住むため、建築面積が広いのが特徴です。
そのため、建築費が通常の住宅より高額になり、建築費の負担で揉めやすい傾向にあります。親世帯が母一人の場合の間取りでは、子供世帯のほうが建築費を多く負担する可能性も考えられます。
費用負担の割合に合わせて面積を分割するといった場合、割り切れない場合も出てきます。お金でトラブルになると、悲しい末路となってしまうため、お互い後々しこりが残らないよう費用の話は二世帯住宅の詳細な話が進む前に話し合っておくことが大切です。
共用部分の使い方でストレスが溜まる
完全分離でない二世帯住宅の場合は、キッチンやお風呂、トイレなどが共用の場合がありますが、使い方をめぐってトラブルになるケースも少なくありません。
特に水回りは掃除や使い方で揉めやすいので気をつけましょう。
相続で持分を巡り兄弟とトラブルになる可能性がある
親と二世帯住宅で同居していると、相続で持分を巡り兄弟とトラブルになる可能性があります。自宅以外に資産がないときにありがちなトラブルです。
例えば、親の持分が2,000万円の価値がある場合、他の兄弟もその持分に関して相続する権利を持っています。
最終的に同居している子供が、他の兄弟から代償金を請求されることもあるため、相続前に対策を講じておくことが必要です。
売りに出しても買い手が見つかりにくい
二世帯住宅は特殊な間取りで建物が大きいため売出価格が高くなり、売りに出しても買い手が見つかりにくいのがデメリットです。
そもそも一般的な住宅より需要が低いのも理由の一つとして挙げられます。
近年は三世代が同居する世帯は年々減少しており、核家族化が進んでいる時代だからです。
売却する際は、空いた家のほうを収益物件として貸し出すケースも見られます。
○○解説員
山口編集者
二世帯住宅はデメリットだらけ?メリットはある?リアルな口コミを紹介
二世帯住宅というとデメリットが目立ちますが、一方、同居ならではのメリットも存在します。
ここでは、デメリットとメリットに関する口コミをそれぞれ見ていきましょう。
二世帯住宅のデメリット
まずは、二世帯住宅のデメリットについての口コミからご紹介します。
- ポストを勝手に開けられる
- 嫁には百害あって一利なし
- 外出を見張られる
- 子供が小さいうちは義父母の過干渉率が上がる
ポストを勝手に開けられる
「ポストを勝手に開けられる」という口コミがみられました。
二世帯住宅ではポストを別に設置するケースが大半です。しかし、わざわざ子世帯のポストを開けてしまう親世帯もないとはいえません。お互いプライバシーへの配慮が必要です。
嫁には百害あって一利なし
「同居しててお母さんが苦労してたのを見てた」という口コミもみられます。
親世代は同居の義父母に尽くすことが当たり前の時代であったため、嫁が苦労するケースが多く存在しました。自分の母親が苦労しているのを見て育つと、二世帯住宅に関して良いイメージを持てない場合があります。
外出を見張られる
「外出を見張られる」「義母の友達からも文句を言われる」などの口コミもありました。
義母だけではなく、その友達からも干渉されるためストレスに感じているようです。
「嫁は家のもの」と勘違いしてタクシー代わりにも使われています。世帯主が義父であると、家族間で権限が強いのが親世帯になりがちです。
子供が小さいうちは義父母の過干渉率が上がる
「子供が小さいうちは義父母の過干渉率が上がる」という口コミも寄せられています。
現代の高齢者は元気な人が多いため、若い世代よりもパワフルな人も大勢います。
二世帯住宅のメリット
二世帯住宅には同居ならではのメリットも存在します。
ここでは、二世帯住宅のメリットについてご紹介します。
- 子供の世話などメリットが多い
- 親のローン配分を多くできる
- 広い家に住めて家計を節約できる
子供の世話などメリットが多い
「子供の世話などメリットが多い」という口コミが見られました。
二世帯住宅は子育てで親の手を借りられるため、育児の負担が少なくなるのが良い点です。
親のローン配分を多くできる
「親のローン配分を多くできる」という口コミです。
ペアローンを組む際は、親のローンを多めに配分するケースはよく見られます。
広い家に住めて家計を節約できる
「広い家に住めて家計を節約できる」という口コミも見られました。
二世帯住宅は通常の住宅より広めなので、ゆったり暮らせるのがメリットです。一般的に実の娘家族が同居する「マスオさん」家族は、二世帯家族で失敗するケースが少ないようです。
矢口解説員
山口編集者
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二世帯住宅は完全分離でも後悔する?成功する間取りとは
二世帯住宅の主な間取りは以下の3タイプです。
- 完全分離型
- 部分共有型
- 完全共有型
ここでは、それぞれの間取りの特徴について解説しましょう。
完全分離型
完全分離型は、玄関や水回りなどすべてが分離した間取りです。
タイプとしては「上下分離」「左右分離」の2種類があります。
それぞれの世帯が自分の居住スペースのみで日常生活を送れるため、二世帯住宅の間取りでは最もストレスが軽減される間取りです。
部分共有型
部分共有型は、玄関やリビングなどを部分的に共有する間取りです。
キッチンやトイレ、お風呂などは別々に設けられるので、生活リズムが違う場合でもそれほどストレスを溜めずに生活できます。
完全分離型より建築費用や光熱費を抑えられるのがメリットです。
完全共有型
完全共有型は、玄関・リビング・水回りなどを共有し、それぞれ個室があるタイプの間取りです。同じ空間で二世帯が暮らすため、互いに家事や子育てを協力し合いながら暮らせます。
水回り設備をそれぞれの世帯で設置する必要がないため、建築費が安いのもメリットです。
ただ、距離が近すぎるため、互いにプライバシーを確保しにくいのがデメリットといえます。生活リズムが違うと、ストレスに感じることもあるでしょう。
矢口解説員
山口編集者
二世帯住宅でトラブルを防ぐための3つのポイント
二世帯住宅を建てて暮らすならば、お互いトラブルを避けて仲良く暮らしたいものです。
ここでは、二世帯住宅でトラブルを防ぐための3つのポイントについてご紹介します。
- 家庭のライフスタイルに合った二世帯住宅のタイプを選ぶ
- お金や生活に関するルールを決めておく
- 防音・断熱性など性能が高い家を選ぶ
家庭のライフスタイルに合った二世帯住宅のタイプを選ぶ
二世帯住宅のタイプを選ぶときは、家族のライフスタイルに合わせて選択することが重要です。どんなことを重視しながら生活していくのかを確認します。
例えば、プライバシーを守りながら生活したい人は「完全分離型」、家族同士でコミュニケーションを取りながら和気あいあいと暮らしたい人は「完全共有型」が向いています。
両方の良いところを取り入れたいならば、「部分共有型」が適しているでしょう。
お金や生活に関するルールを決めておく
二世帯住宅で意外に揉めやすいのが「お金」や「生活」に関することです。
一般的に子世帯のほうが人数が多いため、光熱費や食費などがかかります。
総務省統計局の家計調査(2023年度)によれば、食費は4人家族で90,712円、5人家族で101,806円が相場の金額です。
親世帯が現役で働いている間は、親世帯が世帯主として多めに負担していても、いずれ親も高齢になるため生活費の負担が重くなります。
トラブルを避けるために、二世帯住宅で暮らすときは親子間であっても、事前にお金に関するルールは決めておくようにしましょう。
日常生活に関するルールもあらかじめ決めておくほうが無難です。
参考:家計調査 家計収支編 二人以上の世帯用途分類 004 用途分類(世帯人員別) | 統計表・グラフ表示
防音・断熱性など性能が高い家を選ぶ
二世帯住宅を建てるときには、防音・断熱性など性能が高い家を選ぶようにしましょう。
親世帯と子世帯では生活リズムが違うため、気になるのが生活音です。
特に寝室は防音・断熱性を高めたほうがゆっくり体を休められます。
断熱性が高いと、外気の暑さや寒さの影響を受けずに快適に住めるため、親が高齢になっても安心して暮らせます。
矢口解説員
山口編集者
二世帯住宅が向いていない人の特徴
二世帯住宅が向いていない人の特徴は以下の通りです。
- 自由に暮らしたい人
- 他人に生活音が気になる人
- 親子間のコミュニケーションが苦手な人
ここでは、それぞれの特徴について解説します。
自由に暮らしたい人
なんの束縛も受けずに自由に暮らしたい人は、二世帯住宅に向いていません。
これは、実の親と同居する場合も同様です。
二世帯住宅は同じ建物の中で家族が暮らすため、関係性が密接になります。
他人の生活音が気になる人
他人の生活音などに敏感な人も二世帯住宅には向いていないといえます。
二世帯住宅は親世帯と子世帯の生活リズムが違うことが多いため、互いにストレスになることも考えられます。
生活音を気にせずに二世帯住宅で暮らすには、完全分離型を選ぶとうまくいってる家庭が多いようです。
親子間のコミュニケーションが苦手な人
二世帯住宅では、世帯間のコミュニケーションを大切にしながら暮らすのが基本です。
そのため、親子間のコミュニケーションが苦手な人には向いていないでしょう。
特に、義父母と暮らすことになる嫁にとっては、気遣いの連続かもしれません。
二世帯住宅は嫁のストレス軽減がポイント
二世帯住宅で息子夫婦が親世帯と暮らす場合、お嫁さんの負担が多いのが一般的です。
同居生活を続けていくには、嫁のストレスをいかに軽くするかがポイントといえます。
子育てや家事で口を出されることが多い
二世帯住宅では常に親の目が光っているため、子育てや家事で口を出されることが多いものです。親としては、世帯主として子世帯のために良かれと思って口出しすることが多いので、お嫁さんとしては気疲れしてしまうことも少なくありません。
子供の育て方や家事については時代の流れで変化していることも多々あります。
親のサポートに頼りすぎず、育児や家事を主体的に行うのが自分たちであると、責任の境界線を示すようにしましょう。
親子・義父母の関係が良好とは限らない
親子・義父母であるからといって、必ずしも関係が良好とは限りません。
そのため、二世帯住宅にしても距離感のある家族もいます。
ただ、いくら親子でも関係に節度を保つことも必要です。
互いに尊重しあいながら、良い人間同士として付き合っていくようにしましょう。
矢口解説員
山口編集者
まとめ
二世帯住宅は、親子のコミュニケーションを楽しみながら家事・子育てを一緒にできるため、協力し合えるのがメリットです。
ただ、プライバシーを確保することが難しいため、人によっては「近居」のほうがうまくいってる場合もあります。
二世帯住宅を建てるときは、お互いに無理なく暮らせる間取りを選んで、ストレスのない生活を送りましょう。
矢口解説員
山口編集者