- 窓が少ない家は後悔するって本当?
- 窓のない家のデメリット・メリットを紹介
- 窓のない、暗い部屋の解決方法や工夫を紹介
スタイリッシュなデザインを実現したい人が増加している近年では、窓が少ない家を見かける機会が多くなってきたのではないでしょうか?
しかし、「窓のない家は後悔しそう」「どんなデメリットがあるか分からなくて不安」という方も少なくはありません。
そこでこの記事では、窓が少ない家で後悔しやすいデメリットやメリット、注意点などを分かりやすく解説します。
山口編集者
西解説員
窓が少ない家で後悔しがちなデメリット・注意点と解決方法
窓が少ない家で後悔しがちなデメリットは、下記の7点です。
- 日当たりが悪い
- 湿気が多くカビが生えやすい
- 閉塞感を感じて精神的に落ち込むケースも
- 有効採光面積が足りないと無窓居室扱いになる
- 火事や地震の避難経路を確保しにくい
- 室内が暑い
- 換気しづらい
新築を建てる時のデメリットだけでなく解決方法もご紹介するので、窓が少ない家を建てたい方はぜひ参考にしてください。
日当たりが悪い
やはり窓が少ない家の最大のデメリットは日当たりで、家の中が暗かったり、冬に寒かったりといった口コミが多く見受けられました。
設計する段階で季節ごとの日光や風向きを考えてから間取りを決める必要があり、四季を通して快適に過ごせるかを慎重にご検討ください。
・空間の中心に光が入るよう高い位置に窓を設置
・リビングを吹き抜けにする
・家の真ん中をウッドデッキにする
上記のポイントをおさえると、外観はスタイリッシュなデザインにもかかわらず、家の中は明るく十分な採光が取れる家になります。
西解説員
湿気が多くカビが生えやすい
家の中に十分な太陽光を取り込めない間取りでは、湿気が溜まりがちでカビが生えやすいといったデメリットもあります。
・換気できていない
・日光が不足している
・水回りと部屋が近すぎる
上記の環境さえ気をつけていれば、普段からこまめに掃除をすることでカビの発生を防げます。
結露しやすい場所に結露防止シートを貼ったり、家具を壁から離して空気の通り道を作ったりして工夫するのもおすすめです。
閉塞感を感じて精神的に落ち込むケースも
実際に窓が少ない家に住んだ方からの口コミでは、窓がないと閉塞感を感じて精神的に落ち込むという声もあります。
太陽の光を浴びることで脳内から分泌されるセロトニンは、幸福感をもたらしてうつ病の改善にも効果的だとされています。
山口編集者
西解説員
有効採光面積が足りないと無窓居室扱いになる
最低限の採光が取れていない場合は建築基準法で居室と認められないため、「無窓居室」という扱いになってしまいます。
居室として使う部屋において、床面積の1/7以上の採光が必要。窓の大きさではなく光の入りやすさを数値化した「採光補正係数」から計算する。
広さがあっても有効採光面積が確保できていない部屋の場合、間取り図では「納戸」「サービスルーム」などと記載されることが多いです。
山口編集者
西解説員
火事や地震の避難経路を確保しにくい
窓が少ない家は人が出入りできる場所が少なくなってしまうため、火事や地震の際に避難経路を確保しづらいといったデメリットもあります。
・逃げ場となる廊下に光が入る設計にする
・人が出入りできるサイズの窓をつける
・回遊動線を取り入れる
・玄関とベランダへのアクセスを考慮する
窓が多い家と比べると逃げ道が少ない傾向にあるため、災害時の避難経路をあらかじめ確認してから設計することが大切です。
特に、大きな窓がない場合は玄関とベランダのみが主要な逃げ道となるため、避難しやすいように倒れにくい造作家具などを設置するのもおすすめです。
室内が暑い
窓が少ないと風の通り道が少なく空気がこもりやすいことから、家の中が暑くなりやすいという口コミもあります。
特に夏場は熱気がこもってサウナ状態になってしまう可能性もあるので、風通りが良いように対角線上に窓を設置するなどの工夫が必要です。
西解説員
換気しづらい
先ほどの暑いという口コミと似ていますが、やはり十分な換気ができていないと家にとっては複数のデメリットが生じてしまいます。
・扇風機を設置して部屋の外に風が流れるようにする
・風の通り道ができるよう対角線上に窓を設置する
・定期的に台所の換気扇をつける
窓の対角線はできる限り長い距離の方が最適で、定期的な換気で空気の流れを作るイメージをしながら部屋の端から端まで風が通り抜けるようにしてください。
しっかりと換気ができないと暑いだけでなく、カビや埃が溜まってしまう要因にもなるため、設計前から換気に重点を置くことが大切です。
後悔する?窓のない家のメリット
窓が少ない家のメリットは、下記の7点です。
- 外から見えない間取りにできる
- スタイリッシュな外観
- 耐震性が高い
- 断熱性が良く冷暖房効率が上がる
- インテリアを自由自在に組み合わせられる
- 建築費用が安い
- 埃が入りづらく掃除しやすい
最近の新築では窓が少ないスタイリッシュな家が増加していることからも、注意点さえおさえておけば快適な暮らしを叶えられます。
外から見えない間取りにできる
やはり窓が少ない家の最大のメリットは、外から見えない間取りにできるためプライバシーを守りやすいことです。
近隣の視線を気にする必要がなかったり、カーテンを全開にして光を取り入れたりと、生活の自由度が大幅にアップします。
また、空き巣の侵入経路の過半数は窓からの侵入となっているため、防犯面においても大きなメリットがあります。
スタイリッシュな外観
新築住宅で窓が少ない家が増えているのは、スタイリッシュなデザインを求める方が増加傾向にあるからです。
特に四角い箱のようなキューブ型住宅なら、窓が少ないことでより一層スマートな印象になりやすいです。
- モダンなイメージでかっこいい家にしたい
- 少し目立つような個性的なデザインにしたい
- 屋上を有効活用したい
日本の伝統的な三角屋根よりも近代的なデザインにしたい方にぴったりで、周りから一目置かれる個性的なデザインを実現できます。
また、キューブ型住宅なら屋上を有効活用できるため、庭園やドッグラン、アウトドアなどを楽しみたい方に最適です。
耐震性が高い
一般的な住宅の場合は壁が多いほど耐震性能が上がる傾向にあるため、窓が少ない家も比較的地震に強い設計にできます。
・正方形や長方形などシンプルな形
・屋根材など全体的に質量が軽い
・免震装置や制振装置がついている
窓が少ない上にキューブ型のシンプルな構造であれば、より一層地震の揺れに強く崩れにくいという特徴があります。
さらに地震に強い家にしたい場合は制振システムを採用したり、使う建材を軽いものにしたりすることで安心して暮らせます。
山口編集者
断熱性が良く冷暖房効率が上がる
実は、夏の熱気や冬の冷気の多くは窓から侵入しており、冷暖房をかけていても室温を一定に保ちにくいことも少なくはありません。
しかし、窓が少ない家なら開口部が少なく魔法瓶のような構造となるため、高い断熱性を維持しやすいです。
そのため、冷暖房をかけた際に家の中の気温を一定に保ちやすく、「冷暖房効率が上がる=電気代が抑えられる」という仕組みでメリットが多いです。
インテリアを自由自在に組み合わせられる
家の模様替えでは、「窓が邪魔で家具を動かせない」「日当たりが良すぎて電化製品の置き場所がない」など困ったことがある方も多いのではないでしょうか?
壁が多く窓が少ない家ならインテリアを自由自在に配置できるので、こまめに内装を変えながら楽しみたいという方にぴったりです。
また、窓が多い家よりもテレビやソファなどの日焼けを気にし過ぎる必要がないため、家具家電の劣化も防げます。
山口編集者
建築費用が安い
一般的には壁よりも窓を作る方が高額になりやすいため、窓が少ないシンプルな家なら建築費用を大幅に抑えられることが多いです。
・窓の数を減らす
・シンプルな四角いデザインにする
・扉や壁をなくして間仕切りを減らす
・外壁の凹凸をなくす
凹凸のないシンプルなデザインであれば建築費がかさみにくく、窓の少ないキューブ型住宅はこれに該当します。
また、家の中の間仕切りを減らすと壁やドアをつける費用を浮かすことも可能で、カーテンや家具などで後から仕切る手段もあります。
山口編集者
西解説員
埃が入りづらく掃除しやすい
窓のサッシには外から入ってきた砂やホコリ、土などがどうしても溜まりやすく、定期的に掃除をしていないと汚れが目立ってきます。
その点、窓が少ない家なら掃除する箇所を最小限に抑えられるだけでなく、花粉や虫の死骸が室内に入ってくるリスクも低くなります。
また、シンプルで壁が少ない間取りになっていることも多いため、いろんな部屋を何度も回る必要がなく掃除しやすいです。
山口編集者
窓が少ない新築住宅を設計する時の工夫
窓が少ない新築住宅を設計する時は、下記3点の工夫をするのがおすすめです。
- 吹き抜けや天窓を作る
- 窓を配置するコツをつかむ
- 中庭を中心とした設計にする
個性的なデザインだからこそ住んでから後悔するリスクもあるので、家を建てる前から慎重に設計しておくことが大切です。
吹き抜けや天窓を作る
プライバシーを守りやすいように外観に窓がない設計にする場合は、家の内側や天井から採光することが一般的です。
・リビングを大きな吹き抜け構造にする
・天窓や高い位置の窓を取り入れる
・回遊動線で家全体を開放的な空間にする
家の中心に光を入れる構造にすると全体が明るくなるため、吹き抜けや天窓を活用して春夏秋冬いつでも光の入る設計にするのがポイントです。
ドアの数が少ない回遊性のある間取りであれば、リビングだけでなくダイニングやキッチンにも光が届きやすく、どこにいても明るい室内を実現できます。
西解説員
窓を配置するコツをつかむ
一括りに窓といっても、形や性能、デザインが豊富にあるため、まずはどんな種類の窓を採用したいか予習しておくことが大切です。
- 風の通り道を確保(南北や東西など対になるように)
- 南東〜南西の高い位置から採光
- 隣家の窓の位置をチェック
- 家の中からの景色や家電との兼ね合いを考慮
大前提として窓が少ない家では「採光」と「換気」が十分にできる設計にする必要があり、四季を通して快適に住めるかをご検討ください。
中庭を中心とした設計にする
最近人気の窓がないスタイリッシュな家では、中庭やウッドデッキなどを家の中心に配置して、、そこから採光しているケースが多く見受けられます。
外観に窓がなくても家の中心から光を取り入れられるので、プライバシーを守りつつも明るく開放的な暮らしを叶えられます。
北向きの家でも後悔しない!家が暗い時の対策と対処法
家が暗い時の対策と対処法は、下記の3点です。
- ホワイトを基調とした内装にする
- 背の低い家具や鏡を取り入れる
- 2階リビングにする
新築を建てたもののいまいち採光できていないときはもちろん、賃貸で北向きの家に住んだ時にも使える解決方法なのでぜひお試しください。
ホワイトを基調とした内装にする
日当たりが悪い家で暗くて狭いと感じる時は、膨らんだように見える膨張色をメインにした内装にすると開放感が得られます。
ホワイトの他には赤や黄色といった明るいカラーでインテリアを揃えるのがおすすめで、ガラスを使った透明の家具も効果的です。
家の張り紙を変えるのは難易度が高いですが、カーテンやソファ、ベットカバー、カーペットなど、見た目が変わりやすい部分だけでも取り入れてみてください。
背の低い家具や鏡を取り入れる
家の一部しか採光できていない場合は、大きな家具が光を遮っているケースが多いため、背の低い家具を配置するのがおすすめです。
また、大きな鏡を置くことで光が反射するだけでなく、景色まで映し出してくれるので視覚的にも開放感がアップします。
西解説員
2階リビングにする
1階より高い位置にある2階をリビングにすることで、採光はもちろん、風も通りやすい場所を中心にした家づくりができます。
・日当たりと風通しが良い
・道路から見えにくく視線が気にならない
・リビングからの景色が良い
・天井の高さを自由に設定しやすい
・騒音が気になりにくい
十分な採光が取れるだけでなく、天井高を活かした広々空間にできたり、空に近い開放的な景色を楽しめたりといったメリットもあります。
近隣からの視線が気にならないだけでなく、リビングから漏れる音を気にしすぎる必要もないので、ノンストレスで過ごせるという声も少なくはありません。
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掃き出し窓やキッチンの窓はいらない?メリット・デメリット
山口編集者
西解説員
- 換気や採光面で気にならないなら不要
- キッチンの手元を明るくしたいなら窓がおすすめ
- 窓が多い家で後悔することも
換気や採光面で気にならないなら不要
掃き出し窓は基本的に光や風を取り込むために設置するものなので、ご自身が気にならないのであれば無理に設置する必要はありません。
24時間換気システムなどでしっかり換気できていて、なおかつ他の窓から十分な採光を取れている場合は窓がなくても快適に暮らせます。
ただし、「掃き出し窓がないと洗濯物を干しにくい」「外の景色が見えなくて気分が上がらない」といった声もあるので注意が必要です。
山口編集者
西解説員
キッチンの手元を明るくしたいなら窓がおすすめ
キッチンにおいても換気と採光ができる状態であれば、窓をなくして収納スペースなどに充てるケースも多く見受けられます。
ただし、自然光が入らない場合は圧迫感が出てしまったり、電気代が高くなってしまったりして後悔することもあります。
窓が多い家で後悔することも
ここまでは窓が少ない家のデメリットとメリットを中心に解説してきましたが、反対に窓が多過ぎる家で後悔している方もいるので注意が必要です。
- 外からの視線が気になる
- 日が入りすぎて眩しい
- 家具の配置が難しい
- 断熱性が下がる
- 窓の掃除が大変
- 騒音が気になる
やはり日当たりが良過ぎることによるデメリットが多く、「眩しすぎてテレビが見づらい」「家具が日焼けしてしまう」といった口コミが見受けられました。
窓が多いと断熱性・機密性が低くなってしまうことから、夏に暑く冬に寒くなりやすかったり、外の騒音が聞こえやすかったりして後悔することもあります。
窓が多すぎても少なすぎても後悔する可能性があるので、デザイン性や機能性などご家族が求める条件を明確にしてから家づくりを始めることが大切です。
まとめ
窓が少ない家(窓がない家)で後悔しやすいデメリットを中心に、快適に過ごすための解決方法をご紹介しました。
- スタイリッシュな窓が少ない家は人気上昇中
- 設計段階から採光と風通しを重視することが大切
- 北向きなどの暗い家でも工夫すれば開放感を出せる
しっかりと採光できる間取りにしていれば、家族のプライバシーを守りつつも開放的でのびのびとした暮らしを叶えられます。
西解説員
山口編集者