マンションの内廊下・外廊下を徹底比較!特徴や違い、メリット・デメリットを完全ガイド

この記事のざっくりしたポイント
  1. 内廊下は外から見られることがないのでプライバシーや防犯面で安心だが管理費が高くなりがち
  2. 外廊下は通気性がよく昼間でも明るいが雨や雪、風、気温の影響を受ける
  3. マンション選びの際は専有部分にこだわらず、ぜひとも共有部分にも目を向けて検討することが大切

 

マンションを選ぶときって、室内の専有部分に目がいきがちで、共用部分の確認があまりできていない人って多いですよね

 
 

その通り。特に廊下には外廊下と内廊下があって、それぞれに使い勝手が変わるのでマンション選びのときは廊下の違いも知っておいた方が良いでしょう。

 
 

なるほど、マンションの廊下について知りたいですね。

 

マンションの廊下には外廊下と内廊下があります。共用部分の中でも普段の行き来などで頻繁に使うのですが、あまりマンション選びのときには重視されていません。しかし廊下のタイプによってそれぞれメリットやデメリットがあるので、しっかりと違いを認識しておきたいものです。この記事ではマンションにおける外廊下と内廊下の違いや、それぞれのメリット、デメリットについて解説します。

 マンションの廊下には「内廊下」と「外廊下」がある

マンションの廊下にはそれぞれ外廊下と内廊下のタイプに分かれます。マンションの外側に面しているのが外廊下。マンションの中にあり外から見えないのが内廊下です。それぞれの特徴について説明します。

マンション内廊下の特徴

 内廊下は建物の内部に廊下が設置されているタイプです。よくホテルなどで見られるタイプですが、例えば北側と南側、東側と西側両方に部屋がつくられているようなマンションは内廊下タイプが多いといえます。それぞれの方角両方に部屋がつくられていますのでマンションの部屋数が多いことが特徴です。

MEMO
また両極端な方角に部屋がつくられていますので方角による価格設定に差があるケースも見受けられます。

マンション外廊下の特徴

外廊下タイプのマンションはマンションの外に廊下が面しています。外廊下は別名称で解放廊下とも呼ばれています。一般的には内廊下のマンションよりも外廊下のマンションが多いです。片側に部屋が設置されているので内廊下タイプよりも1棟あたりの部屋数は内廊下に比べるとあまり多くはない場合が多いといえるでしょう。

MEMO
外廊下タイプのマンションは同じ方角にのみ部屋がつくられているので、間取りや広さが同じだとあまり価格に差はありません。角部屋か中部屋、低層階か高層階といった部分での価格差があるのが、外廊下の特徴です。

マンション内廊下のメリット

 

確かに内廊下のマンションは全体的に少ないように感じますね。

 
 

内廊下タイプはホテルなどで採用されているケースが多く、土地が広くて、同一階に部屋をたくさん組み入れたい場合などは内廊下が多いですね。

 
 

内廊下のメリットは、どのようなものなのでしょうか。

 

外気の影響を受けにくいので断熱効果が高く冷暖房の効果が高い

内廊下はマンションの中に廊下があるタイプなので、外からは全く見えません。そのため外気の影響を受けにくく天候に左右されにくいので、夏場の暑さや冬場の寒さといった影響が受けにくい点がメリットとして挙げられます。

各住戸も片方は外気に面していますが片方は内廊下で外気が遮断されていまので、断熱効果が高い点もメリットです。例えば高級スタイルのマンションならば外気の影響を受けにくい内廊下に空調設備を設置しており、部屋から廊下に出ても快適な気温が保たれています。

MEMO
外気の影響を受けにくい内廊下だからこそできるサービスといえるでしょう。

ホテルライクのように高級感があり、カーペットが敷いてある

前述しましたがホテルによくみられるタイプで、廊下幅も若干広めなので、内廊下のマンションは一種の高級感を感じながらの生活が楽しめます。高級スタイルのマンションには内廊下にカーペットが敷いてあることがあります。カーペットが敷いてあると高級感も感じますが、それ以上にメリットと感じられるのが足音が聞こえない点です。

MEMO
廊下からコツコツと足音が聞こえると夜中などは足音が響いて気になる場合があります。カーペットが敷いてあると隣人が廊下を歩く足音を気にすることがありません。外気の影響を受けにくい内廊下のメリットといえるでしょう。

外から見られることがないのでプライバシーや防犯面で安心

女性の中には内廊下のマンションを選びたいという人も多いのですが、最も大きな理由がプライバシーや防犯面からです。一旦マンションの中に入ってしまうと廊下を歩いているところが分かりませんので、外からはどの部屋に住んでいるのかが分からなくなります。一旦帰ってきて部屋の明かりをつけるタイミングをずらせば、もうどこの部屋に住んでいるのかは外からでは探しようがありません。

MEMO
女性の一人暮らしにおいて外廊下は帰宅したときに廊下を歩いている姿が外から分かるのでマンションの部屋号数がばれる可能性が高いので怖いと感じてしまいます。しかし内廊下は外から見えないという点で、プライバシーや防犯面で強みがあります。

マンション内廊下のデメリット

 

私も女性の一人暮らしなので、プライバシーや防犯面は、とても気になっています。確かに内廊下ならば外から分からないので、どこに住んでいるのかはわかりにくいですよね。

 
 

そうですね。単身女性には非常に大きなメリットですね。オートロック付きであれば、外部の侵入はほぼできません。毎日出入りしていても住民以外からは、どこの部屋に住んでいるかは全く分からないでしょう。

 
 

でもデメリットもありますよね。内廊下のデメリットを知りたいですね。

 

昼間も電灯が必要なので管理費が高くなりがち

外の影響を受けにくい内廊下は外の日差しを受けることもありません。そのため日中でも暗い点が内廊下の特徴です。日中でも暗いということは日中も電灯をつけて明るく保ち続けなければいけません

照明などの電気代が外廊下よりもかかる点や、日中も照明をつけているために、照明の交換サイクルも早くなります。照明の交換費用も外廊下よりかかりますが、このような費用は全て管理費から賄われています。

注意
外廊下に比べると管理費が高くなる傾向にある点が、デメリットのひとつです。

閉鎖空間のため、臭いや湿気がこもりやすい空間になっている

内廊下は外気と触れていない分、空気の循環に難があります。そのため臭いや湿気がこもりやすい点が特徴です。週に1,2回ゴミ捨ての際にゴミを外のゴミ捨て場にもっていきますがゴミ袋から出る臭気が内廊下の場合はなかなか抜けません。外気と遮断されているので臭いが抜ける場所がないのです。高級スタイルのマンションならば内廊下に換気設備が整っている場合がありますが、それはそれで管理費が高くなってしまいます。

注意
換気が悪い点も内廊におけるデメリットのひとつです。

災害時に避難しにくい

災害が起こったときに避難がしにくい点が挙げられます。火災を例にとってみましょう。火災からでる煙が原因で空気の循環に難がある内廊下は、煙が充満しやすい状況になってしまいます。かなり古い事件ですがホテルニュージャパンの火災では多くの宿泊者が犠牲になりました。廊下や部屋内のスプリンクラーが作動しなかったなどが主な原因ですが、内廊下で避難しにくかったことも原因のひとつといえるでしょう。ホテル火災の典型的な悪例です。

MEMO
ホテルによくみられる内廊下は避難がしにくいので内廊下のマンションタイプに住んでいる場合は、避難経路を前もって確認しておきましょう。

マンション外廊下のメリット

 

内廊下はメリットもありますけどデメリットにも目を向けてきちんと対策しておく必要がありますね。

 
 

はい。特に避難経路の事前確認などは、全体に忘れないで確認しておきたい点ですね。

 
 

マンションはどちらかといえば外廊下タイプが多いのですが、外廊下タイプのメリットやデメリットも知りたいですね。

 

通気性がよく昼間でも明るい

外廊下タイプのメリットとして一番特徴的な点は日差しや外気に直接触れることができる点です。部屋の中にも光が差し込みやすいので、外廊下は部屋内も明るく過ごせる点がメリットとして挙げられます。日中も照明を付けることなく過ごすことができる点や、各部屋にも光が入りこみやすい点もメリットといえるでしょう。

昼間でも明るいので日中は廊下に照明をつける必要がありません管理費の節約にも繋がります。また通気性が良いために玄関側にある窓と逆側にある窓を開けておけば風が入り、夏場の冷房代の節約も可能です。

MEMO
外廊下タイプでは内廊下タイプにはない開放感を感じながらの生活を楽しむことができます。

災害時に避難経路を確保できる

内廊下のデメリットである避難経路の確保の面で優位なのが外廊下のメリットです。階段が建物の外部に接しているので低層階や低層マンションは最悪の場合、廊下を飛び越えて逃げることができます。また外廊下は外気と接しているので、煙が充満しにくく有害なガスの発生も外に逃げますので内廊下よりも避難がしやすくなります

外から廊下が見えますので助けを求めている場所が分かりやすく、救助車の昇降機がつけやすい点もメリットといえるでしょう。災害避難の面では内廊下よりも非常に逃げやすいので大きなメリットであるといえるでしょう。

マンション外廊下のデメリット

 

確かに外廊下は日が当たりやすく部屋内が明るいイメージがあります。

 
 

そうですね。更に、災害時のリスクってあまり気づかないことが多いのですが避難しやすいという点は非常に高い優位性があるといえますね。

 
 

外廊下のデメリットも知りたいですね。

 

外廊下にもメリットばかりではありません。当然ながらデメリットもありますのでデメリットも部分にもしっかりと目を向ける必要があります。

雨や雪、風、気温の影響を受ける

外気に面しているということは光が当たりやすいメリットを受けると同時に雨風にさらされやすいという難点があります。特に台風や風が強いときには雨が入り込んできますので、玄関を開けると雨が入り込んでくることもあるでしょう。また風が強いと砂やほこりが舞い散る原因にもなります。

例えば近くに公園があるマンション等は砂やほこりが舞い散り、砂が鍵穴に入り込んでドアが開かなくなるようなケースもあるのです。気温の影響を受けやすい点もデメリットになる場合があります。最も大きな影響は居室内に起こる結露です。外気にさらされていますので冬場に居室内を暖めていると、窓に結露がついてしまいカビなどの原因ともなってしまいます。

注意
外気にさらされるのは明るいというメリット同時に上記のようなデメリットを受けてしまうのです。

外から玄関ドアが見えるので防犯面やプライバシー面が心配

内廊下のメリットとしてあげた防犯面やプライバシー面のメリットが外廊下ではデメリットとなります。例えば女性がひとりで帰宅し、マンションに入るまでが外廊下の場合は外からでも分かってしまいます。そのため誰がどこに住んでいるのかということが外廊下は比較的わかりやすいのです。

注意
防犯面やプライバシーを重視したい方には大きなデメリットとなるでしょう。

マンション内廊下、外廊下のメリット・デメリット まとめ

 

なるほど。内廊下も外廊下もそれぞれにメリットやデメリットがあるので、しっかり把握しておかなければいけませんね。

 
 

内廊下と外廊下のメリット、デメリットを分かりやすくまとめてみましょう。

 
 メリットデメリット
内廊下・断熱効果が高く、廊下に出ても気温の変化を受けにくい
・高級感がありホテルに住んでいる感じを味わえる
・防犯面やプライバシーの保護の点が安心
・日中も暗いので照明をつけ続けている。管理費に反映する
・においや空気がこもりがち
・災害時に避難経路が確保しにくい
外廊下・外気に接しているので昼間明るい中で過ごせる
・災害時に避難しやすい
・雨風が入り込むケースがある
・防犯面やプライバシーが外から分かりやすい

こうしてみると内廊下のメリットが外廊下のデメリットになっていたり、逆になっていたりするケースもあり表裏一体となっている事例が多いといえます。内廊下と外廊下はタイプ不が全く異なるので、比較しやすいともいえるでしょう。

まとめ

マンション選びの際は専有部分にこだわらず、ぜひとも共有部分にも目を向けて検討しましょう。特に廊下部分においては内廊下か外廊下かでメリットやデメリットが大きく変わります。しかし双方のメリットデメリットを知ることで、選んだに対策を打つこともできますので双方の特徴を頭に入れておきましょう。

どの部分のメリットを受けたいのか逆にデメリットを受けたくないのかをしっかりと認識しマンション選びの参考にしてはいかがでしょうか?この記事が、あなたがマンションを選ぶ際の参考になれば幸いです。