戸建てに庭があるメリット・デメリット!庭の種類や作る際の注意点を簡単解説

この記事を書いた人
小島 優一
宅地建物取引士

宅地建物取引士、2級ファイナンシャルプランニング技能士。生命保険会社にてリテール業務に従事した後、2014年に不動産仲介会社であるグランドネクスト株式会社を設立。 2021年より幻冬舎ゴールドオンラインにて不動産を通じて財産を守る、増やす、残す記事を連載している。 >> 詳細はこちらから

戸建ての庭についてのまとめ
  1. 戸建に設置する庭にはいくつか種類がある
  2. 実用性や機能性に富んだ庭を目指していくのが良い
  3. 家族全員が使いやすく満足度が高まるような庭づくりが大切

新築の一戸建てを夢見る人の多くが憧れるのが庭を作って、四季を感じたりガーデニングや家庭菜園、バーベキューなどのイベントを楽しむことではないでしょうか。庭を作る際はただ単に土地を確保するだけでなく、どのような庭が欲しいのかといった目的や用途を明確にする必要があります。

浜崎編集長

この点が明確にできないと、かえって庭を持つことが手間や負荷になりかねません。

そこで本記事では戸建てに庭があるメリット・デメリットをはじめ設置できる庭の種類や、戸建てに庭を作る際の注意点について解説します。

戸建に設置する庭の種類

まずはじめに押さえるべきポイントは戸建てに設置することができる庭の種類についてです。

「庭を作りたい」と一口に言っても庭にもさまざまな種類があり、作る場所によって役割も機能も異なります。そのため庭の種類を覚えて自分のプランや理想にあった庭を選ぶようにしましょう。

事務員

主庭

主庭の画像

主庭(しゅてい)とはその住居のメインとなる庭を指しており、敷地の南側に大きく配置された室内外から見える庭のことを言います。主庭をつくる際はデザイン性だけでなく用途や目的に応じて庭に機能性や利便性を設けることで、家が与える印象が大きく左右するといった効果があります。

前庭

前庭の画像

前庭(まえにわ)とは住居の前面に配置された庭を指しており、家の正面を彩ったり玄関までのアプローチといった限られた空間の中で趣向を凝らすことで、家の印象に変化を与えることが可能です。

MEMO
狭く限られたスペースではあるものの来客にとっては一番目に触れる部分であり、前庭が綺麗に手入れされていることで家主の感性や趣味嗜好が表現できる場と言っても過言ではありません。

中庭

中庭の画像

中庭(なかにわ)とは建物がコの字、またはロの字に建てられた建築物に囲まれた庭を指します。限られた空間であり生育には不向きな場所になるため、植物を植える際は日光をあまり必要としない植物を配置するようにしましょう。

MEMO
その一方、採光や風の通り道を確保することができるため生活する上で欠かせない明るさや安心をもたらしてくれるため、プライベートな庭として検討するのがおすすめです。

裏庭

裏庭の画像

裏庭(うらにわ)とは別名でバックヤードとも言い、主に台所や浴室などに面している庭を指します。裏庭の多くは、あまり人目につかず物置や物干し、ゴミ置き場などに活用されるケースが多く見受けられます。

坪庭

坪庭の画像

坪庭(つぼにわ)とは敷地面積の狭い住居や垣根に囲まれた小規模な場所などに工夫して作られる庭のことを指します。具体的な規定はないものの日本庭園で培われた美意識を一般庶民の家にも取り入れる形で反映された庭の種類と言われています。

坪庭の特徴としては見た目に趣があるだけでなく、明るさ(採光)を取り入れやすい工夫や通気性がよく開放感ある機能性や相乗効果をもたらしてくれる庭です。

MEMO
そのため敷地面積が小さくても景色を楽しめるだけでなく、機能面においても他の庭と遜色ないメリットを享受してくれます。

戸建に庭があるメリット

戸建てに庭を設けることは単に四季を感じたり趣味を楽しむばかりではありません。以下では戸建てに庭があるメリットについてあらゆる観点から解説します。

ガーデニングや家庭菜園が楽しめる

戸建てに庭を設けるメリットとしてはガーデニングや家庭菜園など、自分の趣味に時間を費やすことができるため、必然的に日常生活が楽しくなります。季節ごとに花を植えたり野菜を育てることで四季を感じられるとともに、より満足度の高いライフスタイルを構築することができます。

子どものいる家庭では遊び場にも活用できる

戸建てに庭があるメリットの一つには安心安全な場所で、子どもを遊ばせることができる「遊び場」を設けることができる点です。庭の広さにもよりますが庭の中に砂場や滑り台、安全面を考慮して芝生を敷くなどの工夫を凝らすことで、安全かつ楽しい遊び場を子どもに提供することができます。

BBQなど大勢でホームパーティーも楽しめる

リビングと庭を開放することでバーベキューや大勢でホームパーティーを楽しむこともできます。通常リビングだけではできないことも庭を活用することで、選択肢が広がる点については大きなメリットと言えるでしょう。

日当たりや換気がよくなる

庭を設けることは無機質な住宅の外観に変化を与えるだけでなく、庭をつくることで日当たりや換気などの循環を良くする効果もあります。特に近隣との間にスペースがあれば十分な太陽光や風通しを確保することが可能です。

MEMO
そうすることで家の中に入り込む日当たりをコントロールしたり通気性を生み出すことができるため、より一層住み心地を高めることができます。

戸建に庭があるデメリット

戸建てに庭を設けることは、いろんな用途が使い道があり夢が膨らむばかりですよね。しかし戸建てに庭があることは、メリットがある一方デメリットも存在します。以下では戸建てに庭があるデメリットについて解説します。

庭の手入れが大変

戸建てに庭がある上でデメリットになるのは定期的に庭の手入れを行わなければならず、それに費やす時間や費用が大変ということです。綺麗かつ手入れの行き届いた庭を維持していくためには、こまめに手入れを行うことが不可欠と言えます。

また庭木が近隣の敷地に飛び出していたり害虫や落ち葉でご近所とトラブルを起こしてしまっては、かえって莫大な費用が発生してしまいます。そうならないためにも定期的にメンテナンスすることだけでなく、日常的に草木を管理していくための工夫を行うことが大切です。

構造によっては外から見られやすい

戸建てと庭の位置関係や構造によっては外部から敷地内を見られやすくなるといったデメリットも存在します。

土地が広いと価格が高い

理想的な庭を作るためには、ある程度の広い土地が必要になります。しかし庭をつくる分だけ土地を広くすると、それに伴い戸建てを建築する上での価格(コスト)が高くなりがちです。理想を追求することも大切ですが土地だけでなく建物にかかる金銭面も考慮しながら土地を選ぶようにしましょう。

戸建に庭を作るときの注意点

戸建てに庭を作るメリット・デメリットを列挙して紹介してきましたが、庭の魅力を最大限発揮するためには戸建てに庭を作るときの注意点についても、あらかじめ把握しておく必要があります。以下では庭を作るときに押さえておくべき注意点について解説します。

動線のデザイン

庭をつくる際は建物の間取りと同じように人が行き来する動線をあらかじめデザインしておくことも大切な要素と言えます。動線に対する意識やデザインが確保されていないと庭へのアプローチや立ち入りが難しく、次第に敬遠されがちな空間になってしまいます。

MEMO
そうならないためにも事前にどのように歩くのか、庭をどのように活用するのかを想定した動線のデザインづくりが不可欠と言えるでしょう。

駐車場・駐輪場のスペース確保をしておく

庭をつくる際は駐車場及び駐輪場のスペースを確保した上で、庭の配置を決めるようにしましょう。駐輪場及び駐輪場は日々使うものになることが多いため、出し入れの際にストレスになってはいけません

そのため庭をつくる際は「何台分の駐車スペースが必要か」や「駐輪場の有無」「土地が接する道路の向きはどちらか」などの要素を把握してからバランスに考慮して庭の面積及び位置関係を決めるようにするのがおすすめです。

子どもを遊ばせられるかどうか

戸建てに庭をつくる目的の一つに子どもを遊ばせるための遊び場としての活用を検討している家庭も多いのではないでしょうか。庭の中で子どもを遊ばせる場合は芝を敷き詰めるのか、または砂利にするのか、庭のプライバシーを確保するためにはどのような工夫を凝らすのかなど、子どもを遊ばせることだけでにフォーカスするのではなく、さまざまな点に配慮した庭づくりをおこなっていく必要があります。

まとめ

せっかく念願のマイホームを建てるなら建物だけでなく庭にも理想や夢を追求したいもの。そのためには事前に庭の種類や庭をつくることによるメリットやデメリット、注意点を正しく理解して理想的な庭を目指すだけでなく実用性や機能性に富んだ庭を目指していくことをおすすめします。

浜崎編集長

家を建てる際はメリットや理想だけにフォーカスせず、家族全員が使いやすく満足度が高まるような庭づくりを意識するようにしましょう。