- スタディスペースのメリット「学習の習慣化」「集中力が身につく」
- 最初から子供の成長後にどのように使用するかも考えて設計しておく
- スタディスペースを作って後悔している人の一番の理由は「スタディスペースが使われなくなった」こと
リビングで勉強すると、学力が向上するという話を耳にすることがあります。またリビングで勉強しやすいよう、「スタディスペース」となるものをダイニングテーブルとは別に作る家庭も増えてきています。
しかし実際、リビングにスタディスペースを作って学力が向上するのでしょうか?後々使わなくなることはないのでしょうか?
事務員
浜崎編集長
- スタディスペースがあると、本当に勉強ができるようになるのか、学力が向上するのか
- スタディスペースが使われなくなってしまうのはなぜなのか
- スタディスペースが使われなくなってしまった後、どうしたらいいのか、使われるためには何をする必要があるのか
さらにスタディスペースを導入した人達がどのような内容で、後悔していたり困ってしまったりしているのか、エピソードを交え解説していきます。
スタディスペースの導入に迷っている人は、ぜひ参考にしてくださいね。この記事を読んでスタディスペースの導入を成功に導きましょう。
スタディスペースとは
リビング学習することで成績がアップする話が話題になり、リビングの一角にスタディスペースを設置し、リビングで学習することが浸透していくようになりました。
浜崎編集長
スタディスペースはリビングの一角にあることから、親の目が行き届きやすいのも特徴。
ただどこでもいいからスタディスペースを作るというのではなく、お子さんの動線を意識して作ってあげることも大切です。
- 学校から帰る
- 手を洗う
- ランドセルを置く
- 勉強道具を準備する
- 勉強する
このようにお子さんの帰宅時から学習するまでの流れを意識し、お子さんの動線にあったスタディスペースの配置を心がけるようにしましょう。
浜崎編集長
一般的にキッチンカウンターのちょっとしたスペースや、階段の踊り場などリビングの一角に作られることの多いスタディスペース。
最近では新築の時点で、スタディスペースを設置することも多くなりました。もちろんリフォームによるスタディスペースの設置も可能です。
リビング学習について
リビング学習は、次のような理由であまり向いていないと思われている時代もありました。
- テレビがあるリビングでは集中できにくい
- 子供がダイニングテーブルで勉強している間、食事の準備なとがしにくい
- リビングにいる家族も、勉強の邪魔にならないよう気をつかう
しかし、「東大生の83%がリビング学習だった」といった話が話題になると、今まで不向きだと思われていた「リビング学習でも、東大に入学できる力がつく」といった考えが広まります。
参考本:「東大脳の育て方」
現役東大生、卒業生、その親たちにインタビューを行い「勉強が出来る子」の共通の習慣を解き明かした内容の本です。
東大生の子ども時代を分析、東大生の83%がリビング学習だった―お金をかけずに今日からできる!必要なのは「親の心がけ」だけ。
もちろん「リビング学習をすれば、東大に入れる」といった単純なものではありません。
リビング学習で、成績アップの効果を期待できるのは、中学生までの期間。そしてこの時期は、勉強が好きになるか嫌いになるかの分かれ目になります。
勉強をする習慣を身につくようにし、集中力を養うこと、そして集中して勉強ができる環境を作ることがとても大切になってきます。
事務員
浜崎編集長
リビング学習では、勉強の習慣化、集中力を養う力が身につきやすいのです。
スタディスペースの5つのメリット
スタディスペースがどういったものか、イメージを掴めたところでメリットについて触れていきます。
スタディスペースを設置するかどうか悩んでいらっしゃる方の、参考になれば幸いです。
子供の勉強を見守れる
子供部屋だと、お子さんの状況はまったく目が届かなくなってしまいます。
しかし、リビングで学習していると、お子さんが何をしているのか把握しやすく、家事の際中でも声がけできます。わからないことがあってもすぐに親に質問できるので、学習効率もあがります。
デスクに向かう習慣がつきやすくなる
リビング学習では、お子さんの集中力がつきやすくなってきます。たとえ注意されなくとも、親が近くにいるとがんばろうと思うもの。
お子さんは、家事をしている親の姿を見て、自分も頑張らなくてはと感じるのでしょう。さらに、リビングで学習する習慣ができると、自然に集中力もあがってきます。
ダイニングテーブルが汚れない
学習用のスタディスペースがあれば、ダイニングテーブルは使用せずにすみます。
割と多いのは消しゴムのカス。スタディスペースがあれば、食事時にたとえ散らかっていても、すぐに片付ける必要はありません。また食事が終わってからも、すぐにスタディスペースで勉強の続きができます。
浜崎編集長
事務員
費用があまりかからない
スタディスペースの設置には何畳程度の広さが必要なのか、費用はどの程度かかるのか気になります。
戸建てなのか、もしくはマンションや賃貸なのかによって変わってきますが、もっとも低予算で設置した場合を想定し表にしました。
スタディスペースに必要な物、広さ、費用について
詳細 | 費用 | |
広さの目安 | 1~3畳が必要 平均は2畳ほど | 不要 |
場所 | リビング内や階段スペースを利用 | 不要 |
扉 | リビング内にて共有 | 不要 |
窓 | リビング内にて共有 | 不要 |
カウンター(作業スペース) | 必要 | 2~3万円で可能(高いものもあります) |
小物棚 | 必要に応じて | 1万円以内で可能 |
お子さんが成長し、スタディスペースを使用しなくなった時のことも考えたほうがいいですね。スタディスペースが今後有効活用できるよう設計していきましょう。
他の用途にも使える
スタディスペースはお子さんが成長したあと、使い道に困ってしまうこともあるようです。しかし、最初から子供の成長後にどのように使用するか考えて設計しておくと後々いいですよ。物置だけにはならないように注意して下さい。
おすすめの使用方法
必要な物 | 注意点 | |
パソコンを使用するスペースに | コンセント口 | デスクトップパソコンは配線が大変なので、ノートパソコンを利用する |
読書スペースに | 照明 | 設置場所によっては集中できない場合も。リビングの隅や階段の近くがおすすめ |
裁縫や、ちょっとした作業用スペースに | コンセント口、収納棚 | ミシンを設置する場合は、ミシンの置き方、収納を検討 |
スタディスペースの3つのデメリット
ここからは、スタディスペースを設置した方のエピソードを紹介しつつ、スタディスペースのデメリットを紹介していきます。
事務員
浜崎編集長
物置になりがち
「机の奥行がせますぎて、ノートが開けない。。60cm以上の奥行にするべきだった」と語るAさん。
実際使用してみて気が付く点ですが、こうなると少しずつスタディスペースは物置として利用されることになりそうです。さらにスペースがせまい上に、子供はいろいろな物をおきたがるため、「勉強するスペースが確保できない!」なんてことも。
そのためにも、スタディスペースの近くには収納を確保することがポイントになります。
空間が狭く感じる
リビングの一角に設置したスタディスペース。お子さんが小さいうちは感じなかったスタディスペースの広さですが、お子さんが成長するにつれ、物も増えてしまったBさん。
「子供が増えたとたん、スタディコーナーの収納が足りない。。収納スペースに物があふれてしまいました。」
スタディスペースの広さよりも、収納スペースの場所が拡張され、リビングが狭くなっていく。そうしたケースもあるのです。
設計によっては逆に集中しづらくなる
「兄弟がテレビを見はじめると、とたんに集中できなくなる。スタディスペースの配置を間違えました。」というCさん。
「まだ兄弟が小さい時は良かったのですが、テレビを見るような年齢になるとおもちゃ遊びなどの誘惑に負けるようになりました。段々と自分の部屋で勉強したほうが、はかどることに気が付き、今ではスタディスペースよりも自分の部屋で勉強しています。」
事務員
浜崎編集長
スタディスペースで勉強する習慣は小さいころから、身につけておくことですね。
後悔しないための設置時の注意点
スタディスペースを作らなければ良かったと後悔している人の一番の理由は、「スタディスペースが使われなくなった」ことです。
事務員
浜崎編集長
事務員
お子さんがスタディスペースを使わなくなる原因について上げていきます。
- 遊び物の誘惑が目に入る
- 集中できない
こうした原因を見ると、スタディスペースの配置場所に問題がありますね。
子供に限らず、大人でも集中できにくい場所があるものです。
- 背後に人の気配を感じる場所
- 誰かに見られているような場所
浜崎編集長
集中しやすい設置場所や工夫したいポイントは次のとおり。
- スタディスペースに間仕切りをつくる
- 部屋の出口が見える場所にスタディスペースをつくる
- 背後や上部に人の気配を感じない場所にスタディスペースをつくる
事務員
浜崎編集長
まとめ
スタディスペースがあることで、「学習の習慣化」「集中力が身につく」といったメリットがありました。
リビングで学習すれば、成績が良くなる、東大に入れるというものではありません。成績アップに必要な「勉強に大切な基礎(習慣化・集中力)」が身につくのです。そのためには、スタディスペースを「お子さんが集中できる環境にしてあげる」ことが大切です。
親からみた、最適な環境もお子さんにとって、必ずしも最適な環境ではありません。
さらに今回ご紹介した3つのデメリットに注意し、スタディスペースの設置を考えていくとお子さんにとって快適な場所になります。
- 物置にならないように工夫する
- リビング空間が狭くならないように適度な収納を設置する
- 集中しにくい環境にしない
お子さんがスタディスペースを使用する期間は数年、といったことを踏まえ、将来的に家族のワークスペースとしても使えるよう設計したいものです。
今回の記事を参考にしていただき、後悔のないスタディスペースの導入を行いましょう!
とくに勉強の習慣化は、幼いころからの環境が大切です。スタディスペースを利用し、お子さんをサポートしてあげることが大切です。