軽量鉄骨造の耐用年数や減価償却は。鉄骨プレハブや積水ハウスの軽量鉄骨

軽量鉄骨造のまとめ
  1. 法定耐用年数はあくまでも法律上の建物の寿命
  2. 税務上、建物の価値を計算するのに法定耐用年数が用いられる
  3. 残存耐用年数によって金融機関からのローンの可否・融資期間が異なってくる

現在多くの住宅に用いられる軽量鉄骨の耐用年数を知りたいと思ったことはありませんか。 軽量鉄骨の耐用年数を知ることで建物に使われている建材の強度や実績、減価償却する際の方法、リフォームのタイミングなどを適切に見極めることができます。

小島社長

この記事では軽量鉄骨の耐用年数の概要や詳細だけでなく、減価償却の計算方法や軽量鉄骨の建築に定評のあるハウスメーカーの耐用年数の比較などを解説します。

これを読むことで、あなたの住む家の正確な耐用年数を知ることができますのでぜひ参考にしてみてください!

事務員

軽量鉄骨の耐用年数

 

まずはじめに解説するのは軽量鉄骨の概要及び耐用年数についてです。 耐用年数とは資産が利用に耐えることができる年数のことで、住宅などの建物だけでなく、固定資産が使用できる期間を法的に定めた年数を指します。

以下では軽量鉄骨の概要と法定耐用年数について解説します。

そもそも軽量鉄骨とは

軽量鉄骨とは住宅(不動産)の建材に使用させる鉄骨の種類を指します。軽量鉄骨の厚みは6mm以下の鋼材で木造と鉄筋コンクリートの中間程度の強度と言われており、耐久性に優れています。

また軽量鉄骨造でよく用いられる手法である「プレハブ工法」を用いることで、工期を短期に抑えることができます。製造コストをあまりかけずに安定した品質の家を供給することが可能です。

MEMO
プレハブ工法:工場で部材を構築し、ある程度完成した段階で住宅を建築する場所に運搬し、その場で組み立てて設置する手法を指します。

軽量鉄骨造の法定耐用年数

軽量鉄骨造の法定耐用年数は法律上、適切に定義されており以下のとおりです。

構造 耐用年数
軽量鉄骨(厚さ3mm~4mm) 27年
軽量鉄骨(厚さ3mm以下) 19年
鉄骨・鉄筋コンクリート(SRC) 47年
鉄筋コンクリート(RC) 47年
重量鉄骨(厚さ4mm以上) 34年
木造 22年

引用:国税庁

ただし、それぞれの建築構造に適用されている法定耐用年数はあくまでも法律上の建物の寿命になるため、耐用年数を超過したからと言って、すぐに取り壊す必要性はありません。

注意
しかし耐用年数の有無は不動産投資であれば減価償却費や経費の計上(節税対策)に影響を与えるため、自分の保有する建物がどの程度の法定耐用年数を有するかはあらかじめ確認しておきましょう。

軽量鉄骨の減価償却と計算方法

軽量鉄骨造の耐用年数と減価償却の関係性を正確に知るためには減価償却の概要や特長だけだなく、計算方法についても覚えておく必要があります。

自身で購入した固定資産が、時間の経過とともに資産価値が段階的に劣化することを「減価償却」と言います。 減価償却は会計上、法定耐用年数を用いて分割で費用を計上する勘定科目の名称でもあります。

軽量鉄骨は新築か中古なのかで計算方法が変わる

軽量鉄骨住宅も資産の対象になるため減価償却することが可能です。 計算方法は次の通りです。

年間の減価償却費 不動産の取得金額(建物部分のみ)×償却率

軽量鉄骨の償却率は以下の通り、法律で定義されています。

軽量鉄骨の償却率

  • 軽量鉄骨(厚さ3mm~4mm):償却率 0.038
  • 軽量鉄骨(厚さ3mm以下):償却率 0.052

ただし減価償却費に充てられる金額は、その建物自体が事業やビジネスに活用されていたかどうかで異なるため注意しましょう。

 

小島社長

また軽量鉄骨の建物が中古物件の場合、新築と異なり一定の年数が経過しているため、自身が取得したタイミングから新たに減価償却できる年数を算出できます。

減価償却可能な年数
築年数>法定耐用年数 法定耐用年数×20%
築年数<法定耐用年数 (法定耐用年数-経過年数)+経過年数×20%


ハウスメーカーごとに軽量鉄骨造の耐用年数を比較

先述した通り軽量鉄骨造で作られた物件には法律で定められた法定耐用年数が設定されています。 しかし大手ハウスメーカーの定期的なメンテナンスや点検によって、実際に建物が持つ耐久年数は異なります。

本章では軽量鉄骨造の建築で有名な大手4社に限定して、それぞれの耐用年数とメンテナンス等のサービス内容、補償期間について見ていきます。

大和ハウス

大和ハウスは先進的かつ高い耐震性能を有した鉄骨造住宅(xevoΣ)や木造邸宅(PREMIUM GranWood)、その他賃貸物件やマンション等の建築など、これまでに約1,795,000戸の建築実績を誇る業界トップクラスのハウスメーカーです。

大和ハウスでは長期保証制度の一環として、構造耐久上主要な箇所や雨水の侵入を防止する部分については、業界屈指となる初期保証30年を付帯しています。

軽量鉄骨の耐用年数とサービス・補償内容
初期保証 30年
防蟻対策 10年(10年以降は有料)
住宅設備機器 10年
点検・診断 1ヶ月・6ヶ月・12ヶ月・24ヶ月・5年・10年・15年・20年・25年
延長保証 有料になるものの、繰り返し延長保証可能(60年以降も、所有者の要望により、耐久性能調査や耐久性能診断書を作成可能)

*住宅設備機器とは、システムキッチン・システムバス・洗面化粧台・便座及び便器・インターホン・エアコン・給湯器の7品目が該当します。

ヘーベルハウス

ヘーベルハウスは基本躯体構造の耐用年数60年以上と、強度や耐久性に優れる性能を発揮する家づくりに定評があるハウスメーカーです。

軽量鉄骨の耐用年数とサービス・補償内容
初期保証 30年(防水・外装などの部材)
主要住宅設備機無料点検 10年入居後・1年・2年・5年・10年・10年・15年・20年・25年・30年
無料点検 入居後・1年・2年・5年・10年・10年・15年・20年・25年・30年

ヘーベルハウスの無料点検については同社が指定する有償補修を行うことで最長60年間保証可能になります。

事務員

積水ハウス

積水ハウスは業界No.1を誇るハウスメーカーで、これまでに販売した住宅の累積建築戸数は2,506,598戸(2021年1月31日現在)となっています。その他にも「グリーンファースト ゼロ」(省エネ・創エネでエネルギー収支をゼロにする先進的な住まい)の採用率79%など、住まいに関わるリーディングカンパニーとして位置しています。

軽量鉄骨の耐用年数とサービス・補償内容
初期保証 30年
長期アフターメンテナンス 3ヶ月・1年・2年・5年・10年・15年・20年・25年

構造躯体や雨水の侵入を防止する部分について品確法で義務化された10年間の瑕疵担保責任期間に加え、さらに20年間の保証制度をプラスしたアフターサポートを実現させています。

小島社長

また同社独自のシステム「ユートラスシステム」を活用することで保証が切れても必要箇所の点検・工事を有料で受けることが可能です。

ミサワホーム

ミサワホームは高い技術かつ普遍的なデザインを駆使して業界唯一26年連続で「グッドデザイン賞」を受賞しており、これまでに販売実績6,000棟超を誇る資産価値の高い建物建築に長けたハウスメーカーです。

過去の大震災では全壊・半壊ゼロの実績があるだけでなく南極昭和基地に用いる断熱性や気密性、耐風性などの技術を活用し「100年住宅」と言った孫の世代まで住める家づくりを目指しています。

軽量鉄骨の耐用年数とサービス・補償内容
新築住宅保証制度 35年(専用住宅、長屋・共同住宅)
防水保証 30年
白蟻対策 30年
アフターメンテナンス 2年・5年・10年・15年・20年・30年
既存住宅保証制度 10年間*(構造体・防水・白蟻)

ミサワホームでは構造耐力上主要な部分につき10年間の瑕疵担保責任を負うことになっていますが、住宅の構造体に関しては業界最長クラスの35年保証を実現させています。

また新居入居から2年間は引き渡し後の11ヶ月目と23ヶ月目の2度定期巡回サービスを実施しています。

*この保証制度は耐久工事完了後

賃貸住宅の場合は付属設備(ゴミ置き場やルームエアコンなど)によって耐用年数が変わる

アパートやマンション等の賃貸住宅を所有する場合、土地や建物の他に、排水設備や駐輪場、ゴミ置き場などの付属設備についても固定資産税が発生します。 したがって、それぞれの付属設備ごとに耐用年数が異なるため、計上方法によって税負担を軽減することも可能です。

例えば、住宅ローンの審査に対する影響などがあります。

法定耐用年数によって住宅ローンの審査にも関わる

物件の法定耐用年数があと何年残っているか(残存耐用年数)によって、金融機関からの住宅ローンの可否や上限金額、最長返済期間が異なります。

また不動産投資であれば、月々の減価償却費として処理できる金額の大小や税金の負担額も変わってくるため、物件を購入する際は構造別の法定耐用年数をあらかじめしっかり把握するようにしましょう。

注意
そのため住宅ローンを借りる場合は築年数の古い物件や高額かつ長期なローンを組むことができませんので注意が必要です。

まとめ

軽量鉄骨の耐用年数を知ることにより、使われている建材がどの程度の寿命があるか、減価償却にどの程度活用できるか、次行うリフォームのタイミングなどさまざまなことを知ることが可能です。

しかし先述したように軽量鉄骨の法定耐用年数が19年・27年と設けられているものの、実際の建物の寿命と言うわけではありません。
そのため、あくまでも法定耐用年数は減価償却やハウスメーカーからのサービスや補償内容を受ける際に用いる数値になるため、覚えておくようにしましょう。