- 建築条件付き土地の条件を外す費用を解説
- 建物代はどうなる?
- 条件の外し方とタイミングとは
土地を探していると、広告で「建築条件付き土地」を目にすることがあります。
施工会社が決まっているため、建築条件付き土地では自分の好きなハウスメーカーを選べません。ただ、建築条件付き土地の条件を外せる場合もあります。
この記事では、建築条件付き土地の条件を外す費用や、建物代はどうなるのかなど、建築条件付き土地の条件を外すのに必要な情報について解説します。
巷で言われている「やめたほうがいい」という理由についてもご紹介しますので、建築条件付き土地の条件を外すことを検討している方はぜひ、参考にしてください。
矢口解説員
山田編集者
建築条件付きの土地とは?
建築条件付きの土地は、一般的な土地と以下のような点が異なります。
最初に、建築条件付きの土地の特徴について解説しましょう。
指定した建設業者で家を建てるという条件がついた土地
建築条件付きの土地とは、一定期間内に指定されている建設業者で家を建てるという条件がついた土地のことです。したがって、自分が好きなハウスメーカーで家を建てることはできません。
ハウスメーカーなどの会社が保有する土地であることが多く、自社で建物を建てることを条件にして売るのが一般的です。そのようなこともあり、建築条件付き土地で建てた新築住宅を「売建(うりたて)住宅」と呼ぶこともあります。
購入後に建てる建物の仕様についてはある程度の制約が設けられているのが特徴です。
周辺の土地相場よりも価格が安い
建築条件付きの土地は、周辺の土地相場よりも価格が安いのがメリットです。
指定された建設会社が建物を建てることで利益を上げる仕組みなので、土地価格は相場よりも抑えた金額を設定しています。土地だけを別に購入するよりもトータル的に見れば、お得になるといえます。
何の制約もない一般的な土地と比べると、建築条件付き土地は購入者が限られるのが実情です。土地価格を安くすることで、マイホームを建てる人に購入してもらえる可能性が高まります。
建物の工事請負契約が締結されない場合は土地売買契約が白紙になる
建設会社が指定されているということもあり、建築条件付きの土地は、建物の工事請負契約が締結されない場合は土地売買契約が白紙になります。土地売買契約の際には、一定期間内(3ヶ月など)に建物工事契約が締結されることが定められているのが一般的です。
工事契約が締結されない場合には売買契約の効力が消滅することになります。
他の建設会社に依頼したほうがコストが安い、建設会社の提案したプランに満足できないなどの理由で違う建設会社に依頼したいと希望しても、変更することはできません。
あくまでも、指定されている建設会社が建物を建てるということを前提条件として、販売している土地です。ハウスメーカーにこだわりたい場合は、その会社が保有している土地も探してみましょう。
矢口解説員
山田編集者
建築条件付き土地の条件を外す費用はいくら?
建築条件付きの土地は原則、外すことはできないものですが、売主との交渉次第では外せる可能性もあります。
ここでは、 建築条件付き土地の条件を外すときの費用についてみていきましょう。
- 土地の価格に100〜300万円を上乗せすることも
- 外す時の相場は売主との交渉次第
土地の価格に100〜300万円を上乗せすることも
建築条件付きの土地は、周辺の土地より価格をやや割安にして販売するのが一般的です。
そのため、土地のみで売却する場合は、土地の価格に100〜300万円を上乗せして売るケースがみられます。
立地条件の良い土地の場合は売主も強気に出られるので、土地価格に数百万円を上乗せすることもないとはいえません。
建築条件付きの土地の所有者はハウスメーカーや工務店などの建設会社であるのが多いため、建物で利益を取れない「土地のみの売却」の場合は、売値をやや高くするのが通例です。
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外す時の相場は売主との交渉次第
建築条件を外して土地を購入したい場合は、売主との話し合いが必要です。
売主によっては最初から断られる場合がありますが、意外とすんなり承諾してくれる可能性もないとはいえません。
当初は自社で「売り建て物件」として販売するつもりでも、なかなか売れない場合は在庫をなくすために土地だけでも売却したいケースもあるからです。
売主の状況次第では、それほど金額を上乗せされずに建築条件を外してくれることも考えられるので、最初からダメと決めつけずに打診してみましょう。
矢口解説員
山田編集者
建築条件付き土地では建物代はどうなる?
「建築条件付き土地では建物代はどうなるのか?」と気になる方もいるでしょう。
ここでは、建築条件付き土地で建てる場合の建物代について解説します。
- 建築条件付き土地では建物代で利益を上げる
- 土地と建物は別々に契約を結ぶ
建築条件付き土地では建物代で利益を上げる
建築条件付きの土地で建設会社が利益を得る仕組みは以下の通りです。
- 土地の仕入値と販売値の差額で利益を得る
- 建物代の利益も同時に得られる
建設会社は土地の仕入値と販売値の差額で粗利を得られますが、建物代の利益も出るので、土地の利益は最小限にしても問題がないといえます。
そのため、土地代が割安になるケースが多く、建築条件付きの土地が魅力的に見える効果をもたらします。
なお、売り建てなので、建売のように「建物を建てたのに売れなくて困る」というリスクがありません。
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土地と建物は別々に契約を結ぶ
建売住宅の場合は契約する際に、土地と建物をセットにして一度に契約します。
しかし、建築条件付き土地の場合は、土地と建物は別々に契約をすることになります。
建築条件付き土地で住宅を建てるときには、先に土地を購入してから、住宅を買うのが基本です。
建築条件付き土地では先に土地を購入するため、土地を購入しただけで建物の工事費が確定していない状態では、通常の住宅ローンを組めません。住宅ローンは居住用の家の購入や建築を目的とするため、土地だけの購入では、住宅ローンの融資要件を満たさないため融資を受けられないからです。
そのため、土地の購入から住宅ローンを借り入れするまでの「つなぎ」として、「つなぎ融資」を活用することがあります。
また、土地代と建築費用のローンを別々に借りて、2本立てで返済するケースもみられます。
矢口解説員
山田編集者
建築条件付き土地の条件の外し方
建築条件付きの土地はハウスメーカーなどの建設会社が所有者であるため、建物を施工できる会社が指定されています。そのため、原則、建築条件を外しません。
ただ、交渉の仕方によっては建築条件を外してくれる可能性もあります。
ここでは、建築条件付き土地の条件の外し方について解説しましょう。
一棟現場の土地は交渉しやすい
まず、狙い目は一棟現場の土地です。
複数の現場をまとめて売っている建築条件付きの土地は、同じハウスメーカーが所有しているのが多いため、1箇所だけ建築条件を外して売ることを依頼しても断られる可能性が高いといえます。理由としては、同じハウスメーカーでまとめている分譲地の中で、別の建設会社が建てた家があると景観が劣るからです。
その点、一棟現場の土地は大手のハウスメーカーが販売している大型分譲地のようにまとまった数の住宅を販売しているわけではありません。土地が売れ残っている場合は在庫を解消するために、交渉すれば承諾してくれる可能性があります。
土地の買取価格をアップする
建築条件付き土地の売主である建設会社は、自社で建物を建築してもらうことにより利益を得ます。本来であれば土地と建物の2つでそれぞれ利益を得られるところです。ところが土地だけで売ってしまえば建物を建てることで得られる利益を失ってしまうことになります。
したがって、建築条件を外す交渉をしたい場合は、土地の買取価格をアップすると成功する確率が高まります。大手ハウスメーカーの場合は建物価格が高く、得られる利益が大きいため、土地の価格が高額になる可能性も考えられます。
土地の条件や売主によって買取交渉のテーブルに載せる買取価格には違いがあるため、価格設定については不動産会社に相談してみましょう。
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断られる可能性も考えておく
建築条件付き土地は、建物を建てているわけではなく更地のままの土地なので、売主によっては交渉されても断られる可能性があります。自社で建物を建てるお客さんのために保有しているケースもあるので、資金的に余裕がある会社は売る必要がありません。
特に大手ハウスメーカーが所有する土地は交渉が成功する確率は低いといえます。
矢口解説員
山田編集者
建築条件を外すタイミングは?
建築条件を外すのは難しいのではないかと考えがちですが、売主の建設会社の経営状況や土地の売れ行きによっては交渉が上手くいくこともあります。
ここでは、建築条件を外すタイミングについて解説しましょう。
不動産の閑散期に交渉すると成功しやすい
不動産の繁忙期である1〜3月は黙っていてもお客さんがたくさん来るため、不動産会社が丁寧に対応しきれない場合があります。建築条件付き土地の条件を外すには、売主と価格交渉をする必要があるため、ケースによっては時間がかかることも少なくありません。
したがって、不動産の閑散期に交渉したほうが不動産会社の担当者が親身に売主と交渉してくれることを期待できます。
決算期や売上を伸ばしたい時期も狙いめ
売主の建設会社の決算期を調べて交渉するのも良い方法です。
決算期までには少しでも売上を伸ばしたい企業がほとんどなので、決算期を迎える頃を見計らって切り出します。
売上次第で銀行の融資状況も変わるので、企業としては1円でも売上を伸ばしたい時期といえます。この時期を狙って交渉してみましょう。
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土地の販売期間が長くなったとき
長期間、売れないままの建築条件付き土地も条件を外せる可能性が高いといえます。
企業としては在庫として保有し続けても固定資産税や管理費用がかかるだけなので、早めに売りたいのが本音です。特に中小規模の建設会社の場合は早期に現金化したい場合もあります。
ただ、大手ハウスメーカーの場合は資金繰りにも余裕があり、自社の建物を購入する顧客のために土地が必要なことから、販売期間が長期化したとしても保有したままのケースが多いでしょう。
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矢口解説員
山田編集者
建築条件付き土地はやめたほうがいい?後悔する理由
インターネットでは、「建築条件付き土地はやめたほうがいい」という口コミが少なくありません。
ここでは、「建築条件付き土地は、やめたほうがいいのか?」という疑問について解説をします。
好きなハウスメーカーで建てられない
建築条件付き土地は施工する建設会社が指定されているため、買主が自由にハウスメーカーを選べません。ハウスメーカーにこだわりたい人は、その会社が保有している建築条件付きの土地を選ぶか、制約がない別の土地を購入しましょう。
短期間で間取りや仕様を決めなければならない
建築条件付きの土地で住宅を建てる場合は、比較的短い期間で間取りや仕様を決めることになります。土地の売買契約から3ヶ月以内に建築工事契約を締結するのが一般的です。
所有している土地で建てる注文住宅のように、じっくりとプランを検討できないので、子育てや仕事で忙しい方にとっては慌ただしく感じるでしょう。
注文住宅ほどの自由度はない
建築条件付きの土地で建てる家は、建売住宅より比較的自由度の高いプランを選べます。
しかし、注文住宅のように全て自分好みの間取りや仕様を選べるわけではありません。
夢のマイホームを思い描いている人にとっては、妥協しなければならない部分もあることを頭に入れておきましょう。
住宅に大きなこだわりがない人にとっては、ある程度のプランが用意されているため、間取りや仕様を考える時間を短縮できます。
矢口解説員
山田編集者
まとめ
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建築条件付きの条件を外す費用については、売主と交渉したうえで相応の金額を上乗せするのが一般的です。
売主である建設会社は、建物代で得られるはずの利益がなくなってしまうため、土地にいくらか上乗せしないと利益が減少してしまうからです。その他の理由としては、建物を建てるのを条件に土地の価格を割安に設定していることも考えられます。
建築条件付きの土地の条件を外すときは、売主が交渉テーブルに乗りやすい時期を狙って交渉しましょう。