- タワーマンションのメリットは建物のハードとソフト
- タワーメンションのデメリットは生活コスト
- タワーマンションの価値は総合的に判断するのが良い
タワーマンションに憧れているけれど「管理費が高いのでは?」「実際の住み心地はどうなの?」と心配する方も多いようです。今回はタワーマンションでの実際の住み心地や管理費などにスポットをあてて、それぞれの理想のマンションを見つけるためのポイントを解説していきます。
タワーマンションのみではなくマンションを購入する時には事前にポイントをおさえておくことで、優先事項が整理されていきます。個々の優先事項を踏まえることでマンション選びにおいてそれぞれのケースにあわせた理想のマンションに近づいていくことができます。
ではタワーマンションのメリット、デメリット、管理費、資産価値などについて見ていきましょう。
メリットとデメリットの両方を踏まえて、管理費や資産価値などの面からしっかりとポイントをおさえる事ができそうですね。
タワーマンションのメリットとは
タワーマンションのメリットとしては「眺望の良さ、共用設備の充実、お部屋のクオリティ、耐震構造、セキュリティ」などが挙げられます。
眺望の良さ
見晴らしや夜景などの眺望の良さなどが魅力で、夜景や花火を眺めたりと高層階ほど価格が高くなっていきます。
共用施設が充実している
中規模や小規模のマンションなどでは共用施設としてエントランスにソファーセットなどが置いてある事がありますが、タワーマンションでは居住者が共有できる施設が多くあります。 そんなタワーマンションで人気の共用施設をまとめてみました。
- ビューラウンジ(眺望が望めるラウンジで夜景や花火を観賞など)
- ゲストルーム(親戚が遊びにきた時などはゲスト用の宿泊施設で宿泊)
- パーティールーム(居住者同士で交流を深めたりビジネス上での人脈を広げる場として活用したり、ホームパーティやサークルなど)
- キッズルーム(クリスマス会などでコミュニティー形成にも役立つなど)
- プールやジム(共用施設ではなく店舗としてジムやコンビニエンスストアなどがが入っている場合もあり)
このようにラウンジを仕事での打ち合わせに使ったりビューラウンジで友人や恋人などと夜景を楽しみながら過ごしたりと、お店を予約するよりもコストパフォーマンス面でも人気が高いのです。
また生活していく上では各階にゴミ置場があると便利です。急な来客時にお部屋にあげたくない場合にはラウンジなどで一時的に待っていてもらったり、ラウンジで用事をすますという事もできますし女性で男性を部屋にあげにくい場合などにもラウンジを利用する事ができます。
お部屋のクオリティーなど
お部屋の設備のクオリティとしては浄水器、食器洗浄器、ディスポーザー、浴室乾燥機、ミストサウナ、床暖房、24時間空調システムなど便利で快適な設備が整っている場合が多いです。 実際にこのような設備に慣れてしまうと、普通のマンションに住めなくなってしまうと感じてしまう方もいます。この設備の素晴らしさは住んでみないとわかりません。
耐震構造
タワーマンションでは地盤との間に免震装置を入れて地震などの揺れを軽減する「免震」や制震装置を設置して揺れを吸収する「制震」という技術を用いています。
法律的には建築基準法の耐震基準をクリアしていれば、地震保険の契約時に優遇されますので契約時には忘れずにチェックして下さい。
建築基準法の耐震基準をクリアしていれば、地震保険が優遇されたり築25年を超えているマンションでも耐震基準適合証明書を取得すれば住宅ローン控除を受けることもできます。
セキュリティーについて
タワーマンションのセキュリティーは警備会社の24時間監視となっています。防犯カメラの多さや、設備監視の充実などはタワーマンションならではです。主な設備監視システムは次の通りです。
- エレベーター(かご内で緊急ボタンが押された場合など)
- 消防設備(自動火災報知器が熱や煙などを感知した場合など)
- 給水設備(給水ポンプなどに異常が発生した場合など)
このような非常時などに監視対象となっている設備機器から警備会社に信号が伝わり、緊急時には警備員が駆けつけたり関係個所に連絡がいく事で、常勤している管理人が対応できない状況でも警備会社を通して対処ができるようになっています。
タワーメンションのデメリットとは
メリットもありますがデメリットもありますのでどちらも参考になると思います。デメリットとしてあげられるのは次の点です。
- 高層階では夏場は日差しが強い。(ペット、子供、高齢者などは注意が必要)
- 主に高層階では揺れやすい。
- 主に高層階ではベランダでは風が強いので窓が開けられない場合がある。(洗濯物は乾きやすいのですが、風が強すぎると洗濯物が干せない場合などもある)
デメリットとしては高層階では冬場は暖かいのですが夏場は日差しが強いので、夏場にはエアコンはかかせません。風が強いので洗濯物などは乾燥機や浴室乾燥機などを使用する事もできますが、高層階では揺れやすくなっていたり窓が開けられない場合があります。
タワーマンションの管理費について
ここからは管理費についてみていきます。大きく分けるとマンションの「生活に関連する費用」と「設備に関連する費用」とにわかれます。 具体的な管理費からの支出についてはマンションごとの管理規約に記載していますので、ここではイメージしやすいように代表的な項目をみていきます。
(1)生活に関連する費用として必要なもの
生活に関連する費用はイメージがしやすいと思います。
- 管理人、コンシェルジェなどへの給与
- 共用部分の清掃費用
- 共用部分の電気代など水道光熱費
- 庭などの植栽選定費、消毒代など
- 管理に関わる消耗品、雑費など
- 共用部分の火災保険や地震保険など
(2)設備に関連する費用として必要なもの
設備に関連する費用はイメージがしにくいと思います。火災時や飲料水など生命に関わる設備に関しては法定点検をしている事がわかります。
- 設備関連の保守、点検費用
- 警備会社などへの警備費用
- 日常的な修繕費など
※この章では『マンション管理標準指針コメント』を参考に記述をしております。
本当のタワーマンションの価値とは
このようにどのマンションにもメリットとデメリットがあり、管理費のみにスポットをあてるよりも総合的に判断していくことが大切です。
マンションは立地・価格・品質の3つが重要で、この条件がそろう事で資産価値を維持しやすくなります。立地については周辺環境やハザードマップなどで確認をしておきましょう。品質についてはマンションの管理などでも変わってきます。
将来的にはマンションでもIOTなどが増えていくと予測されていますが、現状の配線や設備を利用して改修をしたり改修に費用がかかるとしても小規模なマンションでは難しいケースもタワーマンションでは予算面でも強みになり得ます。
さらに政府の方針では人口減少・高齢化が進む中、コンパクトシティーという立地適正化計画が進んでいます。より都心に人が集まってくるようになってきます。
高齢化が進むにつれマンションなどでもシニア向けのサービスなどが増えていくことなども踏まえると、利便性の良い都心のタワーマンションなどはしっかりと管理をしているという前提で、資産価値は下がりにくいと言えるのです。