- 補助金は期限が設定されているが締め切られても再度延長されることが多い。
- ねらい目は地方自治体がだしている補助金制度。
- 2022年7月時点の最新の情報を掲載。
- 一社にはじめから絞るのではなく一度品質や条件をいくつかの会社から見積もりをもらうことがおすすめです。
- 知識や提案の数だけ、比較検討が可能で、メーカーへの要望や交渉でも有利になります。
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事務員
浜崎編集長
補助金の対象となる要件はそれぞれ異なります。自分にピッタリの制度を知り、お得に新築住宅を購入しましょう。
新築戸建て購入時にもらえる補助金の種類
新築戸建て購入時やマイホーム建築時には、条件を満たせば国や地方自治体から補助金が受け取れます。なお、一概に補助金と言っても様々な種類があり、制度によって利用できる条件も異なります。そのため購入したマイホームが、どの補助金制度の条件に当てはまるかきちんと確認しておきましょう。
国からもらえる補助金
はじめに、「国からもらえる補助金」についてご紹介します。国からもらえる補助金は条件を満たせば、住んでいる地域に関係なく誰でも利用することができます。2022年現在、新築戸建て購入時に国からもらえる補助金は下記の5種類です。
それぞれの制度の概要・給付額・対象者・対象住宅・申請方法について詳しく見ていきましょう。
すまい給付金(2022年末終了予定)
すまい給付金とは、消費税引き上げによって増えた住宅購入者への負担を軽減させるために作られた補助金制度です。通常、住宅ローンを借り入れして家を購入する場合、ローンの金利負担を軽くするための「住宅ローン減税制度」を利用できます。しかし、この住宅ローン減税制度は所得に応じた税金を控除するシステムのため、収入が低い場合は控除額が少なくなってしまいます。
浜崎編集長
すまい給付金 | |
ホームページ | |
給付額 |
最大50万円(収入によって異なる)
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対象者 |
・収入額の目安が775万円以下の方
・不動産登記上の持分がある方 ・新築戸建てに住民票を置き、居住している方 ・(住宅ローンを利用しない場合のみ50歳以上の方) |
対象となる住宅 |
・床面積が50㎡以上である住宅(※1:下記一定の期間内に契約した場合は、40m2以上)
注文住宅の新築の場合:令和2年10月1日から令和3年9月30日までに契約 分譲住宅の取得の場合:令和2年12月1日から令和3年11月30日までに契約 ・第三者の現場検査で質に関する一定の基準を満たしている住宅 |
申請方法 |
すまい給付金事務局に郵送で申請書(ホームページからダウンロード)を送るか、全国の窓口に直接提出した後、審査※申請期限は住宅引渡しから1年3ヶ月以内
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申請期間 |
一定の期間内(※1)に契約した場合は令和4年12月までに引渡され入居が完了した住宅まで
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2022年現在の大まかな給付制度を上記にまとめましたが、コロナの影響もあり対象条件が緩和されていたり、一定期間内なら条件が変わっていたりする可能性があります。
また、申請は新築戸建て住宅に入居した後に行い、住民票を置いて住んでいることが条件なので別荘や仕事用物件は対象外です。
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地域型住宅グリーン化事業補助金
地域型住宅グリーン化事業補助金とは、長寿命の木造住宅や省エネ住宅、ゼロエネルギー住宅など環境にやさしい木造住宅の建設を支援するための補助金制度です。
地域における木造住宅の関連事業者が「グループ」をつくり、省エネルギー性能や耐久性等に優れた木造住宅・木造建築物の整備及び木造住宅の省エネ改修を促進。これに併せて三世代同居への対応などに対して支援をする事業で、その対象となる住宅を地域の工務店で建築した際に補助金の支給を受けとれます。
地域型住宅グリーン化事業補助金 | |
ホームページ | |
給付額 |
・長期優良住宅:上限110万円
・高度省エネ型:上限110万円 ・ゼロ・エネルギー住宅:上限140万円 |
対象者 |
国土交通省の採択を受けたグループに所属する施工事業者が建てる木造住宅を購入した方
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対象となる住宅 |
・省エネルギー性能・耐久性能など一定の基準を満たす木造住宅
・高効率な設備が備わっている木造住宅(太陽光発電など) |
申請方法 | なし |
地域型住宅グリーン化事業補助金を利用したい場合は、各地域で「国土交通省の採択を受けたグループ」に所属する工務店や建材・設計・施工業者に、長期優良住宅や省エネルギー住宅の建設を依頼してください。新築戸建て購入者が直接補助金の申請をする必要はなく、グループに所属する工務店が国に申請をして補助金を受け取ります。補助額は地域のグループや施工事業者によって変動するため、建設予定の工務店に事前に確認することをおすすめします。
事務員
グリーン住宅ポイント制度(2021年10月末で終了)
グリーン住宅ポイント制度とは、新型コロナウイルスの影響によって落ち込んでいる経済の回復を図るため、国土交通省より2021年2月に新たに設立された制度です。グリーン住宅ポイント制度では、決められた期間内に一定の性能を満たす住宅を保有した方に対して、最大100万ポイントを付与。家電・インテリア・日用品・ベビー用品など新生活に必要な商品への交換のほか、ワークスペースや太陽光発電パネルの設置など新しい日常に資する追加工事費用を負担してくれます。
グリーン住宅ポイント制度 | |
ホームページ | 国土交通省「グリーン住宅ポイント」HP |
給付額 | ・高い省エネ性能を有する住宅:40万~100万ポイント ・一定の省エネ性能を有する住宅:30万~60万ポイント |
対象者 | 建築から1年以内で自らが居住する新築住宅を保有する方 |
対象となる住宅 | 【高い省エネ性能を有する住宅】 ・認定長期優良住宅 ・認定低炭素建築物 ・性能向上計画認定住宅 ・ZEH 【一定の省エネ性能を有する住宅】 ・日本住宅性能表示基準で定める「断熱等性能等級4」かつ「一次エネルギー消費量等級4」以上の住宅 |
申請方法 | ①全国の受付窓口に必要書類を持参 ②グリーン住宅ポイント事務局に必要書類を郵送 ③ホームページで必要書類をアップロード |
なお、本制度はグリーン社会の実現や地域の住宅投資に関する景気回復の喚起を促すための制度です。そのため、全ての新築戸建てではなく、一定の省エネ性能を有する住宅や高い省エネ性能を有する住宅のみが対象です。
またグリーン住宅ポイント制度に適応した家づくりを進めているハウスメーカーを探すには一括で見積もりや間取りがもらえる「タウンライフ家づくり」というサイトがおすすめです。大手ハウスメーカーの費用相場はもちろん、間取りも無料でもらえます。
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ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)支援事業
ZEH(ゼッチ)とは、基準比20%以上の省エネを実現できる高効率な設備やシステムを導入して、エネルギーの収支をゼロにすることを目指した住宅に対し、建築費の最大105万円を助成する制度です。
浜崎編集長
光熱費削減はもちろんのこと、快適性がアップしCO2削減に繋がるため、国は2030年までに新築住宅を建設する際はZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とすることを目指す政策をしており、ZEHの要件に当てはまる住宅の建設を推奨しています。
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス) | |
ホームページ | |
給付額 |
・ZEH 55万円
・ZEH+ 100万円 |
対象者 |
ZEHの条件を満たす住宅を購入し、居住する方
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対象となる住宅 |
・ZEHロードマップにおける「ZEH」の基準を満たしている
・ZEHビルダー/プランナーが関与(設計、建築、改修又は販売)する住宅 |
申請方法 |
公募期間内にZEHビルダーが申請(補助金交付決定後に着工)
|
ZEHは建設条件が多いため、ZEHビルダー/プランナーが関与していなければ建設できません。そのため、補助金の申請もZEHビルダーに相談することによって申請を依頼できます。
浜崎編集長
また、補助金は先着方式なので公募期間内の場合は少しでも早く申請することをおすすめします。
※2022年度(令和4年度)もZEH補助金を継続するよう予算概算案要求がなされました(令和4年度の要求額:6,550億円)。8月に環境省より公表された情報なので今後変わるかもしれません。また正式な決定は予算成立の4月以降です。
参考:ZEH補助金について
LCCM(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅整備推進事業NEW!!
LCCM(エルシーシーエム=ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅とは、建築時から居住中~取り壊しなどの廃棄時においてできるだけCO2の削減に取り組み、ライフサイクルを通じてCO2の収支をマイナスにする脱炭素化住宅をいいます。
この事業は、先に紹介したZEH住宅事業とあわせて国土交通省が主体となり、2050年カーボンニュートラルの実現に向けさらに省CO2化を進めた低炭素住宅に支援をすることを目標とし補助を行う事業です。
LCCM(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅整備推進事業 | |
ホームページ | |
助成額 | 【補助限度額】140万円/戸 以下の費用の合計額の1/2 ・設計費 ・建設工事等における補助対象工事の掛かり増し費用 |
対象者 |
住宅供給事業主(申請者)
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対象となる住宅 |
・新築の戸建住宅
・再生可能エネルギーを導入 ・住宅の品質について、CASBEE のB+ランクまたは同等以上の性能を有するもの 他合計9項目を満たす住宅 |
申請方法 |
公募期間内に事業者がjGrants を利用して電子申請
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こちらは2022年度から新しく開始された事業で、ZEH住宅よりさらにCO2の排出をゼロからマイナスにすることを目的として創設された事業です。事業者が申請し、認定されると事業者に助成金が交付される仕組みのため、施主が実際に補助金を受け取ることはできません。
注文住宅でZEH住宅やLCCM住宅を検討される場合には、助成の対象になるか事業者に確認してみましょう。
こどもみらい住宅支援事業NEW!!
子育て支援及び2050年カーボンニュートラルの実現の観点から、子育て世帯や若者夫婦世帯による高い省エネ性能を有する新築住宅の取得や住宅の省エネ改修等に対して補助することにで、住宅取得に伴う負担軽減を図り、省エネ性能を有する住宅ストックの形成を図ることを目的としています。
こどもみらい住宅支援事業 | |
ホームページ | |
事業内容 |
省エネ効果(15%)以上が見込まれる回収率を満たす高性能建材(断熱材、窓、ガラス)を用いた既存住宅の断熱リフォーム事業
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補助額 |
①注文住宅の新築 ②新築分譲住宅の購入
住宅の省エネ性能等に応じて60万円から100万円 ③リフォーム 実施する補助対象工事および発注者の属性等に応じて5万円から60万円 |
補助事業と対象者
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① 注文住宅の新築(建築主)
② 新築分譲住宅の購入(購入者) ③ リフォーム(工事発注者) ※①注文住宅の新築および②新築分譲住宅の購入については、子育て世帯又は若者夫婦世帯が取得する場合に限る。 |
対象期間 |
【注文住宅の新築】 【新築分譲住宅の購入】 【リフォーム】 |
申請方法 |
販売事業者※(予め「こどもみらい住宅事業者」としての登録が必要)が行う。
購入者自らは申請できない。 |
補助対象者や申請などは様々な細かい決まりがあるため、利用を希望される方は国土交通省こどもみらい住宅支援事業HPをよく読み込んだうえ、工事を依頼する事業者にも工事が対象になるかなどきちんど確認することが大切です。
地方自治体からもらえる補助金
ここまでは住宅購入時に国からもらえる補助金についてご紹介しましたが、実は都道府県や市区町村などの地方自治体が独自に運営する補助金・助成金制度もたくさんあります。今回は、地方自治体の補助金制度の例として、東京都奥多摩市と愛知県岡崎市で新築戸建てを建てた際にもらえる補助金の給付額や応募要件についてご紹介します。
例1)東京都奥多摩市
画像:奥多摩市HP
奥多摩町では移住・定住応援補助金として奥多摩町内で住宅購入・リフォームをした方を対象に、最大200万円(現金200万円ほか商品券20万円)を支給する支援を行っています。応募要件の対象は「年齢が45歳以下の夫婦」「18歳以下の子どもがいる世帯」「35歳以下の単身者」のため、若者の定住を促進するための制度だといえます。
また、町内業者の利用や地域木材の活用をしている場合はそれぞれ10万円の上乗せがされ、町内で定められた給付限度額に達していない場合はもう一度申請することも可能です。
事務員
例2)愛知県岡崎市
画像:岡崎市HP
愛知県岡崎市では岡崎市産の木材を使用している新築戸建て住宅や増築・改築について補助を行う「岡崎市産材住宅建設事業費補助金」という制度を用意しています。岡崎市内で伐採された木材の使用を促進することで、岡崎市の林業や木材業、建築業などをはじめとする地元産業を活性化させることを目的としています。
浜崎編集長
地方自治体が用意している補助金は予算を満たした時点で打ち切りとなる場合も多いため、期限や給付額など詳しい詳細については、居住先の自治体のホームページをご確認ください。
減税制度
実はマイホームを購入する時は各補助金制度だけでなく、「減税制度」も受けられることをご存知でしょうか?ここからは新築戸建てをお得に購入できる減税制度についてご紹介していきます。
住宅ローン減税
住宅ローン減税とは新築戸建てを購入する際に、住宅ローンを利用している人に向けた補助で、ローンの金利負担を軽くするために所得税(場合によっては住民税も)を減税してくれる制度です。
贈与税非課税枠
マイホームを建てる際の資金を援助してもらう場合、基礎控除額の110万円を超えている金額の資金提供であった際には、「贈与税」を支払わなければなりません。しかし、親や祖父母など直系の親族から住宅取得に関する資金贈与を受けた場合は、最大で1,500万円まで贈与税が非課税となります。
浜崎編集長
そのほかの減税措置
ご紹介した2つの減税制度以外にもいくつか減税措置があります。
住宅購入時にはさまざまな税金を支払う必要があり、税金を含む諸費用は予算全体の約10%にも上ると言われています。
まとめ
新築戸建て・新築住宅購入時に利用できる給付金について「国からもらえる補助金」「地方自治体独自の補助金」に分けて解説しました。
補助金の種類は非常に多く、それぞれの条件を理解するのが難しい場合もありますが、長く住み続けられる環境に優しい住宅を新築する場合には、ここで紹介したいずれかの補助金を受け取れそうです。
残念ながら補助金制度を利用できなかった場合でもマイホーム購入時の減税制度を利用できる可能性があるので、住宅を購入予定の方は補助金・助成金・減税制度を賢く使ってお得にマイホームを手に入れましょう。
家を建てる上で最も大事なのは複数のハウスメーカーを比較して検討することです。最初から決めきるのではなくいくつか気になるメーカーから見積もりや間取りをもらってみてください。おもいがけず安くできたり、間取りのアイディアがみつかったりと「発見」があるかもしれません。
\600社以上のハウスメーカーから提案がもらえる!/
