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マンションの資産価値の推移は?築年数ごとの価格の下落率まとめ

マンションの資産価値の推移は?築年数ごとの価格の下落率まとめ

マンションの資産価値の推移まとめ
  1. 新築~築10年までが最も価格の下落幅が大きい
  2. 築20年を超えると急激な価格下落はなくなり、落ち着いてくる
  3. マンションの間取りによっても売り時・買い時が異なる

新築時から築年数が10年、20年と古くなるにつれて一般的には物件価格は下がります。建物が古くなってしまうと、その物件に住みたいと思う人が少なくなるため、需要と供給のバランスにより資産価値が落ちるのです。

物件購入を考える買主の場合でも、物件を売る売主の場合でも、築年数と物件価格のバランスはとても大切なポイント。このバランスがわかっておくと、不動産の価格相場を大まかに把握することができます。

相場をある程度知っておかないと高い金額で購入してしまったり、不要な値引きをして損をしてしまったりする可能性があります。

今回は、「マンション価格と築年数の関係」について解説をしていきます。

マンション価格はどのように下がっていくのか

各物件によって違いはでてきますが、築年数に合わせて基本となる販売価格の動きがあります。

古くなって価格が落ちてくる率はだいたい同じなんじゃないの?と思っている方も多いと思いますが、実際は立地条件や物件そのものによって推移が変わります。

近年は東京オリンピックやマイナス金利の影響もあり、古さに反して購入時よりも販売価格が上昇しているエリアも存在します。基本の価格推移よりも早く値下がりしてしまう物件もあれば、価格を維持するものもあるのです。

せっかく高い金額で購入した住まいなので、誰もが自分の家の価値がある方が嬉しいでしょう。

それが不動産の資産価値であり、価格がどのような動きで下がっていくのか知っておくと、購入の際や売却する際にも役立ちます。

築1年~10年

新築~築浅マンションと言われる築年数になります。

この時期に売却されるケースは非常に少なく希少性が高く、誰でも新しく綺麗な住まいが良いため、売却の際には魅力的なポイントとなります。

新しい物件が出てくるケースは、仕事や生活の変化による都合などが考えられますが、中には住んでみたら良くなかったケースや近隣トラブルなどの可能性もあるので、売主の理由なども聞けると良いでしょう。

さらに、築1年~10年の間は価格が落ちる率も高く、短期所有での売却には向いてない傾向があるので注意が必要です。

注意
特に新築物件は、「新築」というプレミアム価格がついた金額。新築には、誰も住んでいない新品状態と販売に掛かった広告費や営業費なども含まれた特別価格です。少しでも住んだら中古物件と同じになってしまうため、価格の落ちる推移は1番高くなります。

築11年~20年

新しい物件とは言えなくなりますが、古さを大きく感じる程でもない時期です。

築浅物件に比べて築11年~20年は、新築購入者のライフスタイルに変化が生じる事がも多くの売却物件が増えてくる傾向があります。。競合の売り出し物件が多くなってくるので、エリアによっては築10年以上が経ってくると、内覧者の反応が大きく下がってしまうケースもあります。価格の推移は新しい物件と比べると、少し緩やかさを見せる時期です。

MEMO
建物構造の寿命やローンの組みやすさなどを考慮すると、価格と新しさのバランスのとれた築年数と考えられます。

古すぎない設備や室内空間で、価格も新しい物件より少し落ち着いたところが人気を集める要因です。しかし、修繕積立費が上がってくるのもこのあたりからなので、見逃せないチェックポイントです。

修繕費が上がってくると、住宅ローンを含めた毎月の支払いが大きくなるため、購入者がデメリットを感じないよう修繕費が上がる前に売却できると良いでしょう。

築21年~30年

これくらいの時期になると、価格の下落率は落ち着きを見せてきます。緩やかに価格は下がってくる時期なので、築年数要因での価格変動は余りありません。

建物自体は少しずつ古さを感じる部分がありますが、リノベーションも多く手掛けられる時期です。

MEMO
販売価格が落ち着いた時期であることと、新耐震基準であること、リフォームやリノベーションをすることで自由な空間やおしゃれなインテリアにできるため需要は強い築年数です。

築31年以上

築31年を超えてきた場合、価格が大きく変わることも少なく横ばいの状態が続く傾向があります。

その理由としては、マンションだけでなく戸建て住宅にも言えることですが、建物代+土地代という合計金額から成り立ちます。古さが価格に影響を及ぼすのは、劣化のある建物代です。土地代は古さが関わるものではなく、その土地が価値を持つ本来の価格。

よって経年劣化により建物代が下がりきると、残りは土地の価格となるのでそれ以降の価格の変動はほとんどなくなってくるのです。

データ上ではありますが、築31年以降の物件を購入して築40年で売却する場合、ほぼ同じ価格で売却できることになります。マンションの法廷耐用年数が47年とされていますが、それを過ぎたとしても土地の価格がある以上、お部屋の価値が0円になってしまうこともありません。但し、建物自体が古いということは、購入希望者が少なくなるので売却を検討する際は売却期間は長め見積もる必要があります。

MEMO
昭和40年代の物件は特に顕著ですが、古い物件になると購入者の住宅ローンの審査は通りにくくなり、自己資金が1割程度必要になる事があります
 

だいたい築年数が20年を超えてくると、急激な価格の変動はなくなってくるということですね。

 
 

格の推移する傾向がわかっていると、購入する際にも住むだけのものでなく、長い目で見た資産価値として計画ができるよ。

 

築年数別のマンション流通傾向

買いやすいタイミングや、売りやすいタイミングなどがわかっていると、不動産を売買する際の考え方が変わってきます。住居を資産価値として考えることができ、数年後の売却時に不利な条件を回避することも可能です。

ここからは、築年数別のストック数や販売件数を元に、買いやすさや売りやすさを見ていきましょう。

築年数別で見る住宅ストック数

築年数別の価格や住宅ストック総数は、国土交通省による2019年度の住宅経済関連データで統計をとっています 。

住宅ストック数とは、現在居住されている住宅の戸数となります。住宅総ストック数5,210戸に対して、築35年を超える物件は13,690戸の約30%です。

築10年以内が12,773戸、築11~20年が10,885戸、築21~34年が9,478戸という推移になっています。

古くなれば建て直しなどもあるので、古い物件は老朽化とともに少なくなりです。逆に新しい物件に関しては、近年の建設ラッシュにより住宅ストック数が大きく上昇傾向となっています。

2019年築年数別の価格や住宅ストック総数の画像
出典:国土交通省

こちらのグラフでは、築年数別の住宅ストック数以外に、賃貸物件として貸し出されている傾向も見えてきます。

賃貸物件は、建物が古くなってしまうと共に少なくなる傾向を示しており、築35年を超えると戸数の減少率が上がってきます。新しい不動産は、投資用としての需要が高くなります。

 

築年数別で見る販売マンション件数

築年数別の販売件数は、不動産サイトによるデータで確認できます。

築8年目以降からは販売している物件の流通量が多くなり、築15年目以降になると少し落ち着いてくる傾向がわかります。新しさの残る築7年目までは、販売件数も少なく希少性があります。

築年数別で見る販売マンション件数のグラフ画像
出典: LIFULL HOME’S PRESS

一般的には新築マンションを購入して数年で売却を考えている人は少なく、仕事や家庭の都合により引っ越すケースが多いので、常に売り出し物件があるようなものではありません。

平均価格はワンルームや1Kといったコンパクト物件の場合、賃貸物件の扱いが多いこともあり築年数による価格差はそこまで大きくないです。賃貸としての収益がベースとして物件価格が決まることが多いので、居住用物件と比べるとその差が出にくいでしょう。

間取りが2LDKや3LDKになると、築年数とともに価格が下がってくる顕著な傾向が分かります。

主にDINKSやファミリー向けの間取りであり、短期間で住むケースよりも長期間住む前提で購入することが多いです。そのためコンパクト物件に比べて築年数の重要性は高く、古い住居は購入希望者も減ってきます。

 

間取りが違うだけでも価格の動きが大きく変わってくるのですね。 築年数別で見る販売件数でも、買いやすさや売りやすいタイミングがわかります。

 
 

建物が古くなれば価格が下がるのは当たり前ですが、流通量が多い時期だと、周辺物件との価格競争になる可能性が上がるよ。
売主としても買主としても、このバランスを知っておくと先の計画を考えやすいね。

 

まとめ

築年数によってマンション価格の推移を始め、流通傾向にも特徴があるのがわかります。そのため買う時や売る時にも、築年数を基準に計画をしておくと安心です。

但し、エリアや物件の条件によって値下がりの推移が変わるので、一般的な価格推移に当てはまるか確認しておきましょう。この記事では築年数別による価格の推移は、専門の不動産マーケット情報を一部参考にしました。

長く住み続けるのか、5年くらいの短いスパンで考えているのかによっても、判断材料は変わってきます。さらに、ここ数年はオリンピックやマイナス金利、消費税増税など経済の動きも多くある時期。条件だけでなく経済状況も加味して、早めに動くべきか慎重に行くべきか考えていきましょう。