空き家の増加が顕著な現象になっている中、政府は中古マンションを含めた中古住宅の流通促進に力を注いでいます。「安心R住宅」の創設など、これまでの中古住宅のイメージを刷新する制度なども出てきました。今回の記事では、中古マンションを購入するにあたり、家計や資金計画で役立つ減税や補助金の制度に重点を置き解説します。
- 住宅購入時の減税や給付金について
- 控除金や給付金の注意点
- 住宅購入資金に関係した贈与税の対策条件
政府の住宅購入支援策
様々な減税や補助金の制度があるみたいですが、整理して教えてください!
そうですね!減税と一言でいっても、所得税・住民税、登録免許税、贈与税、不動産取得税など様々な減税の種類があります。
中古マンション購入時の減税制度
中古マンション購入で適用できる減税制度をまとめると下表の通りです。

中古マンション購入時の補助金・ポイント制度
中古マンション購入で適用できる補助金・ポイント制度をまとめると下表の通りです。

政府の消費税率引上げに伴う住宅取得支援策 ※1
令和元年10月1日に消費税率が10%に引上げられました。それに伴い、政府は住宅取得支援策として、主に4つの制度の拡充・創設を行いました。

今回は、上記4つの支援制度を中心に条件・注意点を解説します。
住宅ローン控除
住宅ローン控除の注意点は何でしょうか?
床面積と耐震性を証明する書類などが必要です。
住宅ローン控除とは?
住宅ローンを利用して住宅を取得する際、住宅ローンの金利負担を軽減する制度です。年末の住宅ローン残高または住宅取得価格を比較し、小さい金額の1%が所得税から10年間に亘り控除されます。消費税率10%の住宅を取得し、2019年10月1日から2020年12月31日までに入居した場合、住宅ローン控除期間が13年間になります。

住宅ローン控除の条件
中古マンションを購入する場合の住宅ローン控除の適用条件は下表の通りです。

住宅ローン控除の注意点
1.床面積
中古マンションの場合は内法寸法による床面積となります。壁芯寸法による床面積よりも若干小さくなりますので、中古マンションの壁芯寸法による床面積が52㎡位のときは、登記を行う司法書士に確認を取ることをお勧めします。
2.借入金・債務
勤務先からの借入金の場合、0.2%未満の利率は住宅ローン控除の対象外となります。
3.耐震性
上表の築年数・耐震性の項目にもあるように、耐震性を保証する書類①~④のいずれか一つの添付が必要となります。
すまい給付金
すまい給付金の注意点は何ですか?
売主と床面積などです。
すまい給付金とは?
消費税増税による住宅取得者の負担軽減のため創設された制度です。住宅ローン控除は所得税・住民税から控除する仕組みですが、収入が低い層の場合、効果は薄れます。それを補うために補助金を給付するものです。
すまい給付金の条件
中古マンションを購入する場合のすまい給付金の適用条件は下表の通りです。

すまい給付金の注意点
1.売主
中古マンションの売主は、宅地建物取引業者が条件となります。個人の場合、売買契約した場合の消費税がかかりませんので、すまい給付金の対象外となります。

2.実施期間
すまい給付金は、消費税率が8%に引上げられる2014年4月に引渡しされた住宅から、2021年12月までに引渡し・入居した住宅が対象です。

3.床面積
中古マンションの場合は内法寸法による床面積となります。壁芯寸法による床面積よりも若干小さくなります。中古マンションの壁芯寸法による床面積が52㎡位のときは、登記面積が50㎡以上になるか、未満になるか判断の難しい点ですので、司法書士に確認を取ることをお勧めします。
次世代住宅ポイント
次世代住宅ポイントの注意点は何ですか?
売買契約締結から3か月以内にリフォーム工事請負契約締結です。
次世代住宅ポイントとは?
省エネ性能、バリアフリー性能、耐震性能などを備えた住宅や家事負担の軽減に貢献するリフォームに対してポイントを発行し、様々な商品と交換できる制度です。中古マンションを購入してリフォームする場合の獲得ポイント(上限)は下表の通りです。

次世代住宅ポイントの条件
中古マンションを購入する場合の次世代住宅ポイントの適用条件は、下表のいずれかのリフォーム工事を行った場合です。

次世代住宅ポイントの注意点!
1.リフォーム工事請負契約締結
中古マンションを購入しただけでは、次世代住宅ポイントの対象になりません。売買契約締結後3か月以内にリフォーム工事の請負契約締結が条件となります。
2.事業予算枠
リフォームの場合、事業予算枠が268億円と決められていますので、申込みが事業予算に達した段階で終了します。
3.ポイント発行申請
ポイント発行申請の最低限のポイント数は、20,000ポイントです。それ以上になるリフォーム工事が必要です。
4.登録商品
事前に次世代住宅ポイント事務局に登録された商品を使用したリフォーム工事だけが、対象になります。
住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置
住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置の主な条件は何ですか?
受贈者が贈与者の直系卑属であることなどです。
住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置とは?
直系尊属の父母や祖父母などから、住宅の取得もしくはリフォーム等の資金の贈与を受けた場合、一定額まで贈与税が非課税になる制度です。

*1 右記以外の方 消費税率8%の適用を受けて住宅取得した方の他、個人間売買により住宅取得した方
住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置の条件
中古マンションを購入する場合の「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置」の適用条件は下表の通りです。

住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置の注意点
1.「質の高い住宅」の基準
「質の高い住宅」は、下記いずれかの基準を満足する住宅です。
- 断熱等性能等級4もしくは1次エネルギー消費量等級4以上の住宅
- 耐震等級2以上もしくは免震建築物の住宅
- 高齢者等配慮対策等級3以上の住宅
2.中古マンションの「質の高い住宅」の必要書類
下記のいずれかの書類が必要です。
- 住宅性能証明書
- 既存住宅に係る建設住宅性能評価書の写し
3.東日本大震災の被災者
東日本大震災の被災者には、床面積の上限240㎡は適用されません。
その他:登録免許税:所有権移転登記
平成26年度より、個人が宅地建物取引業者より一定の質の増改築が行われた中古マンションを購入した場合、所有権移転登記の登録免許税の税率を0.1%にする特例措置が創設されました。

注意点
適用期限は令和2年3月31日までです。
まとめ
以上、減税や補助金の主とした制度の概略を説明しました。条件が整えば、これらの制度の併用も可能です。それぞれの制度には期限が設けられていますが、景気判断により延長する可能性もあります。まめに住宅支援制度をチェックして、中古マンションの購入を検討されることをお勧めします。
出所
※1 「消費税率引上げに伴う住宅取得に係る対応について」 国土交通省住宅局


