- 売主物件と仲介物件の違いとは
- 仲介手数料の仕組みと計算方法
- 売主物件と仲介物件のメリット・デメリットは真逆になる
新築戸建てをはじめ、不動産を購入するときの諸費用は「仲介手数料」が最も高額になることが多いです。ただ仲介手数料がかかるケースとかからないケースがある上に仲介手数料額(率)も不動産会社によって異なることもあり、少々ややこしいです。
そこでこの記事では仲介手数料が発生する仕組みや仲介手数料率、仲介手数料がかかる物件とかかからない物件に関するメリット・デメリットなどを解説していきます。
新築戸建ての購入には売主物件と仲介物件がある
まず新築戸建てには売主物件と仲介物件の2種類あるという点を知っておきましょう。それぞれのメリット・デメリットは後述するのでこの章では2種類の概要と仲介手数料について解説します。
売主物件と仲介物件の違い
売主物件とは不動産会社が開発(土地を取得し建物を建築)した物件を、自社で売っている物件のことです。一方、仲介物件とは不動産会社が開発した物件を、ほかの不動産会社が仲介している物件のことです。
一般的な新築戸建てはデベロッパーやハウスメーカーなどの不動産会社が、土地を仕入れて住宅を建築します。そしてその物件を自ら売るときはデベロッパーやハウスメーカーが自ら売主となり、モデルハウスなどを設けて販売するというわけです。売主物件は広告の取引態様に「売主」や「自社物件」「販売主」などと書かれています。
一方、仲介物件はデベロッパーやハウスメーカーと買主との間に「不動産会社」が仲介に入っています。つまり土地を仕入れて住宅を建築するものの、販売を他社に任せているのが仲介物件です。仲介物件は広告の取引態様に「仲介(媒介)」などと書かれています。
仲介物件での新築戸建て購入には仲介手数料が発生する
新築戸建てが売主物件である場合は仲介手数料はかかりません。というのも仲介手数料はあくまで「仲介」してくれたお礼として支払う手数料であり、売主物件は仲介ではなく「売主から物件を直接買っている」から仲介手数料はかからないのです。
一方仲介物件は他社が仲介に入っているので、その仲介会社に支払う仲介手数料が発生します。なお仲介手数料率については後述します。
へ~。売主物件か仲介物件かで仲介手数料がかかるかどうかの違いがあるのですね。
そうなんだよ。そのため新築戸建てを購入するときは、売主物件か仲介物件か?という点にも注目した方が良いんだよ。
仲介手数料の仕組みと計算方法
次に仲介物件を購入するときにかかる仲介手数料について以下を解説します。
- 仲介手数料の仕組みとは
- 仲介手数料の計算方法について
仲介手数料の仕組みとは
仲介手数料は以下早見表のように物件価格によって利率が変わります。
| 物件価格 | 仲介手数料率(税別) |
| 200万円未満 | 物件価格×5% |
| 200万円超~400万円以下 | 物件価格×4%+2万円 |
| 400万円超 | 物件価格×3%+6万円 |
また詳しくは後述しますが、この仲介手数料は仲介会社が買主・売主にそれぞれ請求して良い上限です。そのため上記の利率以下でも問題ないので、値引きすることも不可能ではありません。
仲介手数料の計算方法について
仮に5,000万円の新築戸建てを購入したとき、支払うべき仲介手数料の上限は以下の通りです。
- 仲介手数料=(5,000万円×3%+6万円)×消費税1.1=171.6万円
このように前項で紹介した利率に消費税がかかる点には注意しましょう。
仲介手数料って以外と高いんですね…
そうなんだよ。だからこそ仲介手数料がかかる物件なのか?手数料は値引きできないか?という点は新築戸建てを購入する上で重要なんだよ。
売主物件と仲介物件はどっちが良いの?メリット・デメリットを解説
前項までで売主物件と仲介物件には「仲介手数料が発生するかどうか」という大きな違いがあることが分かったと思います。
仲介手数料だけをピックアップすると仲介手数料がかからない「売主物件」の方が良く見えますが、実はどちらにもメリット・デメリットがあります。この章ではそれぞれのメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
売主物件で新築戸建を購入するメリット・デメリット
売主物件で新築戸建てを購入するメリット・デメリットは以下です。

売主物件のメリット
やはり売主物件の最も大きなメリットは仲介手数料が無料という点です。また自社で物件を開発しているので、たとえば物件の構造や仕様・設備など物件に関して詳しいという点もメリットです。物件に詳しいということは、営業担当者に物件を案内してもらうときに詳細な情報を聞くことができます。
さらに売主が販売を担当しているので、たとえば値引き交渉や仕様・設備の変更など「交渉」がスムーズな点もメリットといえるでしょう。
売主物件のデメリット
一方、売主物件の場合は基本的に自社物件しか取り扱っていません。つまりA社が売主ならA社が開発した物件しか紹介されないということです。そのため物件を購入するエリアや条件がまだ決まっておらず、「色々な物件を見たい状況」のときはデメリットといえます。
仲介物件で新築戸建を購入するメリット・デメリット
一方、仲介物件で新築戸建てを購入するメリット・デメリットは以下です。

このように売主物件と仲介物件のメリット・デメリットは逆なんだよ。
仲介物件のメリット
仲介物件の場合、その仲介会社が「仲介」を担当している物件、もしくはその仲介会社自身が「売主」となっている物件も紹介してもらえます。そのため売主物件を検討するときよりも、多くの物件を紹介してもらえるでしょう。
仲介物件のデメリット
一方、やはり仲介物件のデメリットは仲介手数料がかかるという点が大きいです。上述したように仲介手数料は100万円を超えるケースも多いため、その金額はデメリットといえるでしょう。
また仲介会社は特定の売主の物件を仲介するわけではないので、売主ほど物件に詳しくないケースも多いです。そして価格などを交渉する際も仲介会社を挟んで売主との交渉になるので、交渉が面倒という点もデメリットといえます。
売主が不動産会社であれば仲介手数料は無料にできる
さいごに新築戸建てを購入するときの仲介手数料についての注意点や、仲介手数料無料の不動産会社、および仲介手数料の値引きに関して知っておくべき以下を解説します。
- 売主が不動産会社でも仲介手数料が取られるケース
- 仲介手数料は値引きすることもできるので比較をしよう
- おすすめは仲介手数料無料の会社を活用すること
売主が不動産会社でも仲介手数料が取られるケース
少々ややこしい話ですが売主が不動産会社でも仲介手数料を取られるケースもあります。というのも販売態様には以下3種類あり「販売代理」のときに仲介手数料が発生する可能性があるからです。
- 売主:仲介手数料なし(売主から直接買うため)
- 代理(販売代理):稀に仲介手数料が発生する
- 仲介(媒介):仲介手数料あり(仲介会社が存在するため)
代理とは売主から委託を受けて「代理権」を与えられた不動産会社が、売主の代わりに販売業務を行っていることです。そのため買主側からすると売主物件とほぼ同じに見えてしまうのです。
ただ実はその不動産を開発した不動産会社が販売しているわけではないので、仲介のように「他社に販売を任せている」という状態です。そのため売主(不動産を開発した不動産会社)は販売代理を依頼している不動産会社に仲介手数料を支払っており、稀に買主も仲介手数料がかかるケースがあります。
とはいえ代理の場合でも買主が仲介手数料を支払うケースはほぼないと思って良いです。ただ念のため確認しておいた方が良いですね。いずれにしろ、新築戸建てを購入する際は、取引態様を確認する癖をつけておくと良いでしょう。
仲介手数料は値引きすることもできるので比較をしよう
上述した「仲介手数料の利率」は、あくまで仲介してくれた不動産会社へ支払う上限でした。しかし多くの仲介会社が仲介手数料を上限いっぱいで設定しています。とはいえ、あくまで上限なので利率を下げて欲しい…と交渉することは可能です。
仮に利率を下げることに成功すれば100万円以上かかっていた仲介手数料を数十万円程度に抑えられるかもしれません。仲介手数料は新築戸建てをはじめとした不動産購入時にかかる最も高額は諸費用なので、値引きが可能なら交渉してみるのも良いでしょう。
おすすめは仲介手数料無料の会社を活用すること
前項のように仲介してくれる不動産会社に仲介手数料の値引き交渉は可能です。ただしおすすめは仲介手数料が元々無料の不動産会社を活用することであり、その理由は以下の通りです。
- 仲介手数料の値引きは難しい
- 交渉を不安に思う人は多い
仲介手数料の値引きは難しい
そもそも不動産会社が自社で設定している仲介手数料を下げるケースは少ないです。というのも仲介している不動産会社は「仲介手数料」が収益となるので、手数料を下げるということは収益が下がるということだからです。
確かにそうですよね…。そんなに簡単に下げられるものではなさそう…
そうだね。少なくとも営業担当者個人の判断ではまず無理だね。
交渉を不安に思う人は多い
またそもそも仲介手数料の交渉をすることで、関係性が悪化するのではないか?良い物件を紹介してもらえなくなるのでは?と不安に思う人もいるでしょう。
確かに無理に値引き交渉すると不動産会社との関係性が悪化し、その結果連絡頻度が減る…ということはあります。つまり仲介手数料の値引き交渉は成功しにくい上にこのようなデメリットもあるのです。
仲介手数料が無料の不動産会社は存在する
上述した理由から仲介手数料を節約したければ、元々仲介手数料が無料の不動産会社を選ぶと良いでしょう。仲介手数料が無料の不動産会社は多くはありませんが世の中に存在します。
仲介手数料率も踏まえた上で不動産会社と物件を比較することがおすすめだよ。
まとめ
このように売主が自ら販売している物件(売主物件)なら仲介手数料はかからず、仲介会社が間に入っている物件(仲介物件)は仲介手数料がかかります。まずはその違いを知りどうしても仲介手数料を節約したい場合は、元々仲介手数料を無料にしている不動産会社を検討してみると良いでしょう。


