新築と中古マンションのメリット・デメリットを徹底比較

この記事のざっくりしたポイント
  1. 新築と中古マンション、それぞれのメリット
  2. 新築と中古マンション、それぞれのデメリット
  3. 金銭面では中古マンションの方が魅力的

新築マンション、中古マンションの購入においての双方のメリット、デメリットを比較しました。その上で購入の前にどちらがお得か、または購入しやすいのかを検証しました。

設備や技術の進化で中古でもきれいなマンションはたくさんあります。まずは新築にこだわらず広く視野をもって物件探しをすることが大切です。

新築マンションのメリット

税制面で優遇される

税制面では新築のほうが優遇されます。例えば新築マンションは物件価格や年収に応じて「住宅ローン控除」「不動産取得税」「固定資産税」等の税金の控除を受けることが可能となり、中古で購入するよりも優遇されます。

また物件購入代金とは別にかかる費用(諸経費)は新築の場合物件価格の3~6%、中古の場合6~9%と言われています。諸経費の中でも大きな額となる仲介手数料を支払う必要がなく、全体的な諸経費を抑えられる点、さらに税制面で優遇されるという点は大きなメリットです。

耐震性が十分にある

新築のマンションは新耐震基準を確実に満たしており建物の老朽化も向こう十年心配いらないという点は中古マンションと比べて大きなメリットになります。耐震基準は1978年に発生した宮城県沖地震をきっかけに見直され1981年新耐震基準が定められました。新耐震基準では震度6強~7程度の地震でも倒壊しない耐震設計がされますが、1891年以前に設計された旧耐震基準の建物は震度5程度には耐えることができても、それ以上の地震に対して規定はされていません。

新築マンションは確実に耐震基準を満たしているのでその点は安心です。

新築は設備も充実

エントランスに最新の24時間監視カメラや、ピッキングやコピーができないタイプの鍵を採用していたり、センサーで不審者の侵入を感知し警備会社に通報するシステムを完備していたりと、セキュリティの面でも中古のマンションと比べて充実しているのも魅力のひとつです。

その他にも昨今の新築物件は「人感センサー照明」「床暖房」「ディスポーザー」などを完備している物件なども多く、暮らしの質を向上させる設備が増えています。当然新築マンションは室内に傷や汚れもなく、共用部の修繕にかかるコストも少なく済むでしょう。

 

建物のダメージもなく、きれいで真新しい空間を求めるならば新築がおすすめです。

 

中古マンションのメリット

比較的駅から近い物件が多い

中古マンションのメリットのひとつに比較的駅から近い物件が多いというメリットもあります。駅の周辺エリアはあっという間に土地が売れていきますから、新築よりも早く建設をしただけ中古マンションには立地の良い物件が多いのです。

都内はマンションの供給過多により立地の争奪戦となっています。そのため湾岸の埋立地や駅から徒歩10分以上かかるエリアへの建築も余儀なくされます。希望の新築マンションが望み通りの立地・エリアにあると限らないのが実情です。

実際の部屋を内覧することで評価がしやすい

中古マンションは新築と異なり実際に部屋を見て購入を決めることができます。モデルルームの内覧よりも日当たりや騒音・ゴミ出しなど実際の生活に根差した現状を確認できるのは購入する上で安心材料になります。

また同じマンションの住民などに住んだ感想や意見を聞くことができるのも中古マンションはならではと言えます。

注意
新築マンションのモデルルームは家具が配置されているためイメージが湧きやすいですが部屋を広く見せるため小さめの家具を配置している場合もあります。

新築マンションのデメリット

購入後の価格の下落幅が大きい

デメリットは中古と比べ全体的な購入価格が高い、また購入後の価格の下落幅も大きいというのがデメリットとなります。新築マンションの販売価格には売り主である不動産会社の広告宣伝費・人件費などのコストが上乗せされています。さらに共用部の大規模修繕に備えて「修繕積立基金」も必要となる場合が多く、数十万円かかります。

注意
さらに日本では一度入居するとその物件の価値は2割下がるともいわれています。立地によっては購入金額よりも安い価格で売りに出さなければならないという状況もあり得るため注意が必要です。

中古マンションのデメリット

メンテナンス、修繕費用がかかる

中古マンションは築年数が経っている物件ほど、その分の補修や修繕が必要になります。一般的には10~15年周期で大規模な修繕をするよう推奨されています。中古マンションを購入する際には管理組合や担当者に修繕計画や積立金が適切に運用されているか確認することをおすすめします。

注意
リノベーションなど内装をきれいにしていても配管がさびていたり、建物自体が老朽化しているといったケースもあります。購入前には物件の状態を自分で確認したり、欠陥や劣化を専門の資格を持った診断士が調査する「ホームインスペクション」を利用してしっかり確認しましょう

事故物件に注意

これは稀なケースですが、販売中のマンションには事故物件があるのも事実です。新築のマンションと異なりオーナーがすでに存在していた物件は家の中に傷やダメージがあるばかりでなく以前のオーナーが事件で亡くなった、または何らかの事件が起きた現場となっている物件もあります。

その場合物件の資料や図面には「心理的瑕疵あり」「告知事項あり」など表記がなされ、不動産業者には購入を希望する者に対しそれを伝える義務があります。万が一検討している物件に該当するものがあれば必ず確認することをおすすめします。

 

両者それぞれいい面・悪い面がありますね。

 
 

何を優先するかはその人の家族構成やライフスタイルにもよります。確認することでつぶせるデメリットもありますから、事前のチェックや下調べを入念にすることが大切ですね。

 

まとめ

新築にも中古にもメリットやデメリットがありますが、金額面ではいくら税制面で優遇されても新築と中古では物件価格に20%以上の差がありますつまり新築と中古の購入金額を比較した場合、中古のほうが安くなります。

しかし購入金額に「20-30%」の差が出るようならば、状態の良い中古マンションを選ぶのが一番お得かもしれません。

一方で建物の寿命を考慮すると、当然新築のほうが長く住み続けることができますし、基本的な設備の質は新築が勝っているでしょう。

ただ中古マンションの場合メンテナンスのために大規模修繕やリフォームをする必要もあり修繕積立金やリフォーム費用が後々負担になってくることも考えられます。価格やロケーション築年数などを比較して状態の良い物件を購入することが重要です。