戸建て住宅のリフォーム費用はどれくらい？費用の相場やローン、補助金についても解説

この記事を書いた人

小島 優一

宅地建物取引士

宅地建物取引士、２級ファイナンシャルプランニング技能士。生命保険会社にてリテール業務に従事した後、2014年に不動産仲介会社であるグランドネクスト株式会社を設立。 2021年より幻冬舎ゴールドオンラインにて不動産を通じて財産を守る、増やす、残す記事を連載している。 >> 詳細はこちらから

一戸建ての住宅をリフォームする際、費用がどれくらいかかるのかは気がかりなところです。

「築年数が長くなってきて劣化が気になるから、リフォームした方がいいかな？」

「もっと便利な家にするためにリフォームをしたい」

リフォームをする理由はさまざまですが、できれば費用は安く済ませたいですよね。

今回この記事では、戸建て住宅をリフォームする際にかかる費用相場について、リフォームする箇所ごとにご紹介します。リフォームに使えるローンや補助金、戸建てのリフォームに関する注意点もあわせて紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

戸建て住宅のリフォーム費用相場

ここでは、戸建て住宅のリフォーム費用相場を、部分的なリフォームと建物全体をリフォームをする場合で分けて紹介します。

部分的なリフォーム

いわゆるフルリフォームとは異なり、家の一部分をリフォームする場合です。一部分だけの場合は内装リフォームと呼ばれ、内装をすべてリフォームする場合は内装フルリフォームと呼ばれます。

部分リフォームの費用相場は、およそ〜120万円ほどです。リフォームを施す箇所によってかかる費用は異なるため、詳しくは次章で紹介する部分的リフォームの費用相場をご覧ください。

建物全体のフルリフォーム

骨組みだけを残し、建物全体をリフォームすることをフルリフォームと言います。フルリフォームの費用相場は、およそ350〜2,500万円です。

フルリフォームの場合、内装のみのリフォームか、内外装含めたリフォームかで相場が変動します。坪単価での費用相場は以下を参照ください。

【内装のみのフルリフォーム】

【内外装のフルリフォーム】

引用：すまいステップ

戸建て住宅の部分的リフォーム費用相場

室内の一部や外装部分など、部分的なリフォームの費用相場を紹介します。

キッチンや浴室などの水回り設備リフォーム

キッチンの場合はメーカーごとにグレードがあり、それぞれトータルの費用相場が異なります。スタンダードで約50万円、ミドルで、約70万円、ハイグレードで約100万円が相場です。

浴室の費用相場は、ユニットバスを交換する場合は50～150万円、ユニットバスへの変更が65～150万円となっています。

その他、キッチンや浴室含めた水回りの費用相場に関しては以下を参照ください。

リビングなどの内装リフォーム

リビングをリフォームする場合の費用相場は、およそ15〜100万円ほどです。部屋の広さや依頼する部屋数によって、費用は大きく異なります。廊下は20〜50万円、玄関は10〜50万円からが費用相場です。

外壁や屋根などの外装リフォーム

外装リフォームには塗装・補修・新調の3種類があり、それぞれ費用相場が異なります。そのため費用相場は約20〜300万円と幅広いです。外壁・屋根それぞれの費用相場について、詳細は以下の通りです。

工事内容によってかかる費用が幅広く変動するため、リフォームを依頼・検討する際に実際の費用を確認する必要があります。

戸建て住宅のリフォームに補助金やローンは使える？

リフォームを施すとなると、部分的にとはいえある程度まとまった費用が必要になります。その際に気になるのが、補助金やローンを利用できるのか？という部分です。

結論を言うと、リフォームには補助金やローンの制度があります。ここでは、戸建て住宅をリフォームする際に利用できる、補助金やローンについて解説します。

耐震や省エネなど、一部のリフォームでは補助金が出る

リフォームの内容によっては、国から補助金をもらえる可能性があります。補助金をもらえるリフォームの種類は以下の通りです。

リフォームローンが利用できる

たとえば戸建て住宅を購入する際、ほとんどの方が住宅ローンを利用しますリフォームの場合も同様で、リフォームのためのローンを利用できる制度が設けられています。

リフォームローンの借入金額や期間などは、以下の通りです。

リフォームローンは住宅ローンなどと同様に審査が行われますが、審査自体はそこまで厳しくありません。

戸建て住宅をリフォームする場合の注意点

以下では、これらの注意点について詳しく解説します。

総額の費用や追加工事の取り決めをする

リフォームを施す箇所や内容によって総額は変動するため、最終的にいくら費用がかかるのか事前に確認しておくことが大切です。最初に総額費用を設定しておかないと、追加工事が発生した場合に最初の総額と異なる費用が必要になります。

リフォームをしているうちに「やっぱりここも……」となることは少なくありません。その場合、追加工事を依頼することになりますが、工事に応じて追加料金が発生する場合がほとんどです。

追加工事を含めて最終的な総額がいくらになるのか、できる限り詳細に把握しておくことをおすすめします。工事内容に応じた価格が掲示されているのかどうか確認をしておかないと、場合によっては損をしたり、悪徳な業者に引っかかったりするかもしれません。

リフォーム中の仮住まい・引っ越し費用がかかる

大掛かりなリフォームだと、場合によっては仮住まいが必要です。そのため、仮住まいを探す時間や引越し費用などが発生することを覚えておく必要があります。

とくに、フルリフォームなど大々的なリフォームの場合、家の中にある家財道具などを一旦すべて移動しなければいけません。そうなると住みながらのリフォームは難しいため、仮住まいの用意は必須です。

ツーバイフォー住宅の場合リフォームに制限があることも

戸建ては比較的自由にリフォームができますが、ツーバイフォー住宅は構造上の問題で壁が壊せない場合があります。

そのため、大きな間取り変更ができないなど、在来工法の家とは異なる部分でリフォームの範囲に制限がかかることも。

また、ツーバイフォー住宅を得意としない業者もあるため、リフォーム会社を選ぶときはツーバイフォー住宅に強いかどうかも確認しておきたいポイントです。

まとめ

今回は、戸建て住宅をリフォームする際の費用相場について解説しました。内装リフォーム・外装リフォームそれぞれの相場や、部分ごとの費用相場についてもまとめています。

水回りやリビング、外壁、屋根など、リフォームを施す箇所によって価格は大きく変動するため、事前にいくらかかるのか、追加工事の場合の費用感などを相談することが大切です。

また、リフォームは決して安い金額で実施できるものではないため、補助金やリフォームローンの利用をおすすめします。適用条件などはリフォーム内容によって異なるため、事前の確認が必須です。

リフォームの内容によっては仮住まいが必要になったり、ツーバイフォー工法ではリフォームできない箇所があったりと、把握しておくべき注意点もいくつか存在します。

リフォームの費用相場について知りたいという方はもちろん、リフォームにかかる負担を軽減したいという方も、ぜひ今回の記事を参考にしてください。