流行りのリノベーションとは?事例や費用も解説!

この記事を書いた人
小島 優一
宅地建物取引士

宅地建物取引士、2級ファイナンシャルプランニング技能士。生命保険会社にてリテール業務に従事した後、2014年に不動産仲介会社であるグランドネクスト株式会社を設立。 2021年より幻冬舎ゴールドオンラインにて不動産を通じて財産を守る、増やす、残す記事を連載している。 >> 詳細はこちらから

この記事のざっくりしたポイント
  1. 生活様式の変化は、リノベーションにも大きな影響を与える
  2. 2022年は「ワークスペースの増設」「バルコニー・ベランダ」「キッチン」「リビング」のリノベーションが流行
  3. あまりに特異なデザインや間取りにしてしまうと、将来人に売却したり貸したりする際に弊害となってしまう可能性がある
2021年もあっという間でしたね。コロナ禍で我々のライフスタイルもずいぶん変化しましたが、去年はどのようなリノベーションが流行ったんでしょうか?

事務員

浜崎編集長

あっという間でしたね~。コロナ以降、住まいに求める要件は大きく変わりました。そこで今回は、2022年最新版の、最近流行りのリノベーションをご紹介していきます。事例をたくさんご紹介していきますので、おうちづくりの参考にしてくださいね。

コロナ禍で起こった生活様式の変化

新型コロナウイルスの流行により、おうちで過ごす時間が増加しました。

仕事においては、リモートワークや副業をされる方が増加し、おうちで仕事できる環境が求められるようになりました。

プライベートにおいても、感染予防からおうちで過ごす方が増えました。おうちでできる趣味として、ベランダでキャンプやBBQをされる方が増え、料理やお菓子作りなどをされる方も増えました。

こういった生活様式の変化は、リノベーションにも大きな影響を与えています。




2022年流行りのリノベーションとは?

 

浜崎編集長

「おうちの中でより豊かな生活を送りたい!」と考える人が増え、以下のリノベーションが流行しました。
2021年に流行したリノベーション
  • ワークスペースの増設
  • バルコニー・ベランダ周辺のリノベーション
  • キッチンの増設
  • リビングの拡張

事例を費用感とともにご紹介していきます。

ワークスペース・書斎のリノベーション

コロナ禍でリモートワークが普及したことにより、家の一画にワークスペースを設けたいというニーズが増加しました。

今回はワークスペースの事例を3つご紹介します。

寝室の一画を区切って書斎を作る

落ち着いて仕事ができる場所として、寝室の一画を区切って書斎を作るのが流行しました。

寝室であれば家族やペットの声が聞こえづらい上、仕事とプライベートの資料が混同する心配もありません。

関東と関西に拠点のあるリフォーム会社サンリフォームでは、寝室横に3畳程度の書斎スペースを設ける費用の目安は10~40万円と紹介されています。

参照元:サンリフォーム




LDKにワークスペースを作る

子供を見ながら仕事をする必要がある子育て世帯においては、リビング・ダイニングやキッチンの一画にワークスペースを設けるのが流行しました。

キッチン横であれば、ワークスペースとキッチンの動線を短くし、家事効率が良くなる効果が見込めます。

愛知県のリノベーション会社KULABOでは、キッチン横にワークスペースを設ける事例として参考価格25万円の事例が紹介されています。

また、LDKを壁で間仕切る事例(参考価格50万円)はコチラ。

参照元:KULABO

ロールスクリーン等仕切りを設置する

リノベーションを行うことが難しい場合でも、DIYで簡易な間仕切りを設置すればワークスペースを作ることができます。

例えば、間仕切り壁を作ることが難しくとも、天井にロールスクリーンを設置したり、姿見を置いたり、ワークスペース用のポップアップテントを設置することで集中した環境を作ることもできます。そこにカラーボックス二つと天板で机を作れば、簡易なワークスペースの完成です。

浜崎編集長

ワークスペースを作る上で留意しなければならないのは、ストレスなく働ける環境作りです。
  • パソコンや周辺機器に必要なだけのコンセントはあるか
  • Wi-Fiルーターの電波は届きやすいかor有線LANの差し込み口はあるか
  • 集中できる環境か

これらを留意しながら、最適な場所を選びましょう。




バルコニー・ベランダのリノベーション

コロナ禍で外に出かけにくい状況が続いたこともあり、バルコニーやベランダでアウトドアを楽しみたいというニーズが生まれました。

バルコニーがあれば、天気のいい日に窓を開け放ってバーベキューやお月見などを楽しむことができます。

今回はバルコニーを最大限楽しむことができるリノベーションを2つご紹介します。

窓をフルオープンサッシに変更する

バルコニーをより活用するため、窓を全開口にするリノベーションが人気です。

全開口とは、開口部の幅いっぱいに窓を開けることができることを意味します。昨今のサッシはレール部の凹凸が少ない為、開放すれば一続きの部屋のような感覚でバルコニーを使えます。

フルオープンサッシは主に二種類あり、ガラス扉を外側に折りたたむ形で開閉する「フォールディング窓」と、サッシが袖壁の外側に収まる構造になっているタイプがあります。

フォールディング窓は、ガラス部分が少なく閉めた時に圧迫感を感じやすいデメリットがあるものの、開口部をより広くできるというメリットがあります。

東京のリフォーム会社 株式会社みらいテクノハウスでは、フォールディング窓を採用した全開口サッシとウッドデッキのリノベーションが40万円でできた事例が紹介されています。

参照元:ホームプロ

サッシが袖壁の外側に収まるタイプは、袖壁の分窓枠は小さくなるというデメリットはあるものの、通常の引き違い窓と同じ構造であるため使いやすいメリットがあります。

リクシル社が出している全開口サッシ「オープンウィン」はこの袖壁の外側に収まるタイプです。開口時に室内外の空間を自然に繋ぐと表現されているように、解放感は特別なものがありそうです。

参照元:LIXIL




バルコニーにウッドデッキを敷き、リビングとつなげる

リビングとつながったバルコニーにウッドデッキを敷くリノベーションも人気です。

バルコニーのウッドデッキの材質を室内のフローリングと合わせ、床を連続させることで、空間を広く見せることができます。

暖かい季節には、素足のままウッドデッキに出て、BBQやビニールプールなども楽しむことができるでしょう。

関東のウッドデッキ専門の工事会社ワールドフォレストのホームページには、約30万円でマンションのバルコニーにウッドデッキを施行した事例が紹介されています。

参照元:ワールドフォレスト

キッチンのリノベーション

飲食店の営業時間短縮の影響などもあり、家でご飯を食べる機会が増加しました。2021年はキッチン周りのリノベーションも人気を博しました。

カウンターキッチンに変更する

緊急事態宣言期間中、自宅学習を余儀なくされる児童が多かったことから、家族の様子を見ながら料理できるカウンターキッチンが人気となりました。

カウンターキッチンのメリットは家族とコミュニケーションがとりやすいことだけではなく、ダイニングとの接続が良く配膳がしやすいこと、リビングのTVを見ながら料理できることも挙げられます。

株式会社リクシルでは、背面キッチンを対面型のカウンターキッチンにした費用70万円の事例が紹介されています。

参照元:LIXIL




作業台など調理スペースを増設する

おうちで出来る趣味として、お菓子作りや料理をする人が増えました。家族みんなで一緒に料理できるように、調理スペースを増やすリノベーションが人気です。

狭い調理台やシンクを広げたり、コンロの口を増やしたり、人によってこだわるポイントは異なりますが、より広いシステムキッチンに置き換えることで簡易にニーズを満たすことができます。

株式会社リクシルでは、「シエラS」の57万円~「リシェルSI」の229万円まで様々なシステムキッチンを取り揃えています。

参照元:LIXIL

浜崎編集長

キッチンのリノベーションの留意点として、どのような製品を選ぶかで費用が大きく異なる点が挙げられます。また、水道・ガス・電気の配管が必要になるため、既存の位置から変更するとその分費用も高くなります。なるべく既存の設備を活かし、費用と相談して製品を選ぶようにしましょう。

リビングのリノベーション

家族が集うリビングを広くするリノベーションも人気です。

リビングを広くする為には、隣接する部屋の間仕切り壁を壊し、スペースを確保する必要があります。戸建であれば、使用頻度の低い和室をリビングに転換する事例が一般的です。天井・壁・床の内装工事も必要なことから、費用はこれまでご紹介したものよりは多くかかる傾向にあります。

愛知県のリフォーム会社株式会社ホームテックでは、戸建住宅のリビングを広げた事例として150万円で紹介されています。間仕切壁で分かれていた応接室を無くし、リビングとつなげることで広いLDKにリノベーションしています。

参照元:ホームプロ




リノベーションで流行りを取り入れる場合の注意点

浜崎編集長

最後に、流行りのリノベーションを行う上での注意点を2点お伝えします。

特異なデザインは極力避ける

ライフスタイルに合わせたリノベーションは生活の質を向上させます。

しかし、あまりに特異なデザインや間取りにしてしまうと、将来人に売却したり貸したりする際に弊害となってしまう可能性もあります。

万人にとっての使いやすさも意識したリノベーションを検討しましょう。

再リノベーションを想定しておく

家は一生の買い物です。経年劣化やライフスタイルの変化に合わせ、何十年か後にまたリノベーションする可能性を想定しておきましょう。

高齢になるにしたがって、子供の独立などで必要となる部屋の数は少なくなるのが一般的です。将来の家の形も想像することで、本当に必要なリノベーションだけを行うことができます。




リノベーションで今の暮らしに合った住まいを手に入れよう

今回は、流行りのリノベーションについて事例をご紹介しました。

コロナ禍となってから、豊かなおうち時間を作り出すことができるリノベーションが特に人気となりました。今後もおうち時間を重要視する流行りは続きそうですので、投資物件においてもこれらのリノベーションを行うことで賃料が上がるなどのメリットが見込めるかもしれません。

今回ご紹介したものの中には、予算が少ないでもDIYで実践できるものもあります。リノベーションで日々の不満を解消し、快適なライフスタイルを手に入れましょう。