住宅ローンの火災保険加入は強制?適切な補償内容や質権設定、契約期間について

この記事のざっくりしたポイント
  1. 住宅ローンを利用する場合は必須条件として火災保険の加入を義務付けられるケースがほとんど
  2. ず金融機関が紹介する火災保険を利用する必要はない
  3. 建物評価額と同じ保険金額にしておくことが大切
 

住まいを購入するときには、火災保険には加入しておかないといけませんよね。どのような点に気を付けておかないといけませんか?

 
 

契約の期間や地震保険加入の有無、契約期間などについてしっかりと理解した上で契約する必要がありますね。

 
 

住宅ローンと火災保険の関係性について知りたいですね。

 

住まいを購入する際にセットで考えなければいけないのが火災保険でしょう。火災保険は火災のみではなくさまざまな災害に対して保険対応が可能です。しかし補償内容や掛けるべき金額を理解してないと、実際に保険対応が必要な事態が起こったときに保険対応ができないかもしれません。また想定した保険金額よりも少なかったということも考えられます。この記事では、火災保険の補償内容や分かりにくい質権設定、契約期間などについて解説します。

住宅ローンを組む際に火災保険への加入は必須

 

そもそも住まいを購入する場合、全ての人が火災保険に加入しているのでしょうか?

 
 

基本的に火災保険に加入するのは強制ではありません。入らないという選択肢でも現金一括で住まいは購入できます。しかし住宅ローンを利用して住まいを購入しようとすると、住宅ローンの審査時にほとんどの金融機関は火災保険の加入を条件としています。

 
 

なぜ、住宅ローンに火災保険の加入の有無が必要なんでしょうか?

 

住まいを購入する場合、多くの人は現金一括で住まいを購入しません。金融機関から住宅ローンの融資を受けて住まいを購入し毎月返済しています。住宅ローンは誰でも利用できるわけではなく、金融機関の審査を通過しなければいけません。住宅ローンの審査には一定の条件がありその中に火災保険に加入することを条件としている金融機関がほとんどです。では、なぜ火災保険の加入が必須なのでしょうか?

火災保険の加入が義務なのは銀行が担保を失うため

住宅ローンの返済は長期間にわたります。住宅ローンを組む場合には金融機関は、土地と建物に担保を設定し融資を行うのが一般的です。その間に火災が起こってしまい建物が焼失してしまうとどうなるでしょう?住宅ローンの債務者は住む家がなくなりますが住宅ローンは残ったままです。新しく家を建て替えるか、新たな場所に引っ越すか、どちらにしてもさらに費用がかかる事態に陥ります。

しかも毎月の住宅ローンは無くならないので生活に苦慮してしまい住宅ローンを払えなくなる可能性が高まるでしょう。しかも担保設定していても建物自体がなくなってしまうので、金融機関にも債務不履行されるリスクが高まります。このような理由から万が一火災が起こっても火災保険で担保できるように、火災保険の加入を義務付けているのです。

銀行が紹介してくれる火災保険へ加入する必要はない

では火災保険にはどのように加入すればいいのでしょうか?多くは住宅ローンの審査を受ける際に火災保険の紹介をしてくれます。必ず金融機関の紹介する火災保険に加入しなければいけないかというと、決してそうではありません。金額面や内容に不満がある場合は、自分で火災保険会社を見つけて加入しても大丈夫です。

保険会社同士を比較して自分に合った火災保険を選んでもいいでしょう。ただし火災保険を自分で選定する場合には評価額と同等の保証が必要です。また契約期間もいつまで必要かというと、住宅ローンの期間以上に設定しなければいけません。上記の条件を満たさなければ金融機関としても了解はしないでしょう。

MEMO
金融機関の条件がクリアできる補償内容であれば、ほかの保険会社で加入しても問題ありません。

住宅ローンと火災保険で知っておくべき質権設定について

 

なるほど。確かに建物が消失した場合、火災保険に加入していないと金融機関も大打撃を追ってしまいますよね。

 
 

そうですね。以前は火災保険の質権設定を行っていましたからね。

 
 

質権設定とはどのようなものなのでしょうか?

 

最近は少なくなったとはいえ住宅ローンを借りる場合、金融機関が火災保険に対して質権設定する場合があります。質権設定といっても一般の方にはなじみが薄く、どのようなものなのかがわからないという人も多いでしょう。ここからは質権設定とはどのようなものか?なぜ質権設定を行うのかといった点について解説します。

住宅ローン返済までは請求権が金融機関にある

質権設定は住宅ローンにおける担保のひとつとして設定されることがあります。今回のケースでいうと火災保険が適用できるような事故があり住宅ローンの債務者が保険金を請求する権利を質権として設定するのです。質権設定することで、住宅ローンの債務者が持つ火災保険から保険金を請求する権利に対して担保を取ることができるのです。

つまり火災保険で請求された金額を住宅ローンの返済に充てなかったときに、質権によって火災保険の保険金を住宅ローンの返済に優先的に充てることができます。金融機関が質権を設定するのは火災によって建物がなくなってしまうと、建物を担保設定していても意味がなくなります。そのため火災保険に質権設定することで債権の回収漏れを防ぐことが最大の目的といえるでしょう。

質権設定する場合の注意点を挙げてみましょう。質権設定されると保険金の請求権は金融機関にあります。火災保険における保険金の請求を行う場合は金融機関とのやり取りを経て保険金を請求しなければいけない点が煩わしく感じるかもしれません。火災保険は、ほかの災害にも対応できるケースがあるので少しの保険金請求に対しても金融機関に対する連絡や同意が必要になるのです。

注意
質権設定の注意点もしっかりと把握しておく必要があります。

住宅ローン対応の火災保険はどんな補償内容が良いの?

 

金融機関にしろ、自分で保険会社を見つけるにしろ、火災保険は必ず加入しておいたほうが良さそうですね。

 
 

そうですね。ただやみくもに加入するのではなく、建物や地域に適合した補償内容を組み込んだ方が良いですね。

 
 

どんな補償内容ならばいいのでしょうか?

 

火災保険に加入する場合、最も大切なポイントが住まいにあった補償内容にすることです。例えばマンションの最上階に住まいを購入する場合、水害の特約を付けたとしてもあまり意味がないかもしれません。また逆に近くの河川が氾濫しやすい地域において水害の特約をあまりつけていなければ想定している補償を受けることができずに余計な支出がかさんでしまうことも考えられます。ここからは火災保険につける補償内容について解説します。

保険金額は建物評価額と同じ金額にする

かける保険金額は目安として建物の評価額と同じ金額にしておく必要があります。建物の評価額以上の金額をかけていても実際に建物が全損した場合、建物評価額以上の金額はおりません。つまり評価額以上の金額をかけることは無駄な費用といえるでしょう。逆に建物評価額以下の金額しかかけていなかった場合には、かけた金額の上限までしか保険金がおりません。

MEMO
つまり全損したとしても満額は出ませんし半分の損壊だったとしてもかけた金額に対する半分の金額しか保険金が出ないのです。必ず建物評価額と同じ保険金額がおすすめです。

周辺環境によって補償内容は変えるべき

前述しましたが周辺の環境によって補償内容は変える必要があります。河川が氾濫しやすいような地域では水害に対する補償を十分につけなければいけません。南部の暖かい地域で住まいを購入する場合には雪害などの可能性は極めて薄いといえるでしょう。リスクが絶対ないとは言えませんので、あまり必要ないと思っていても保険を掛けるに越したことはありません。

MEMO
しかし補償内容を増やすということは、かける保険金額も非常に高くなってしまいます。周辺環境や過去の事例を判断しつつ保険会社と相談しながら、的確な補償内容に設定しましょう。

住宅ローンの火災保険契約期間は最長10年

一般的に住宅ローンを組む場合は長期間にわたって返済を続けます。現在最も長期で組める期間は35年という金融機関が多いでしょう。しかし住宅ローンの火災保険の契約期間は最長で10年です。つまり住宅ローンの返済中に火災保険の更新時期が何度かおとずれます。さらに地震保険をセットで加入している場合は地震保険の契約期間は最長5年なので、双方とも更新時期には必ず更新する必要があります。

万が一更新期間中に更新しなければ、解約され再度契約という形になってしまい同じ補償内容でも、かける保険金額が高くなっている可能性も考えられます。なにより無保険期間中に何らかの損害が発生することも考えられるでしょう。保険の契約期間は必ずチェックしておく必要があります。

まとめ

住宅を購入する場合は火災保険の加入についてしっかりと検討しなければいけません。住宅ローンを利用する場合は必須条件として火災保険の加入を義務付けられるケースがほとんどです。火災保険の支出も住まいの購入とセットで考えておきましょう。必ず金融機関が紹介する火災保険を利用する必要はありません。

しかし自分で火災保険を見つけるにしても金融機関から指定される最低限の条件は必ず付保しておく必要があります。一般的には建物評価額以上の火災保険を付けることや住宅ローン返済期間中は火災保険に加入しておくことを条件として挙げられるでしょう。また住まいにあった補償内容にしておかなければ、余計な保険金額を支払うことにも繋がります。

逆に住まいにあった補償内容にしておかなければ、実際にあった事故に補償内容がそぐわずに保険金が出ないということも考えられるでしょう。最低でも建物評価額と同じ保険金額にしておくことや余計な特約を外すなど最適な補償内容にして安心して、ライフスタイルを送ることを心がけましょう。