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【最新版】ワンルームマンション投資は失敗する?

一棟マンションから一棟オフィスビル、店舗、商店など不動産投資にはいろいろ建物や土地が対象となりますが、今回はワンルームマンション投資について掘り下げて解説をいたします。

 

最近よく、職場にマンション投資で社会保険料と税金とかが安くなるって営業の電話がかかってくるけど本当に大丈夫なのかなぁ。

 
 

99%は詐欺の電話だよ。振込詐欺と同じレベルのたちの悪いだから直ぐにその電話は切った方がいいよ

 
 

えー

 
 

本当にメリットがある商品であれば、売り込みの営業電話はしなくていいし、これから仮に購入してしまった場合の収支の計算をしてみるね

 

ワンルームマンション投資の特徴

物件の利回りが低すぎる(※2019年現在 )

利回り計算方法は下記の計算式からなら、その物件が年間に生み出す家賃を物件価格で割って求めます。

利回り = 年間家賃 ÷ 物件価格

さらに純利回り(※NOIとも呼ばれます)は年間の諸費用を差し引いたものになり、こちらの数値の方がより重要です。

純利回り=(年間家賃―管理費等―固定資産税―火災保険料) ÷ 物件価格  

NOIの計算ではさらに空室時の賃料のロスやエアコン等の設備の修理交換費用、入退去時のリフォーム費用も含めて計算する考え方もありますが、ここでは一般的な計算方法を記載します。

上記の表はここ5年間の東京都内の投資マンションの利回りの推移ですが、だんだんと低下しているのが分かります。東京オリンピックが決定したのがきっかけで投資家がこぞって都心エリアの不動産の購入をしたのが理由といわれています。

 

通常の統計で利回りは表面で表示され利回りなんと築10年以内では4.8%と少なく、家賃収入よりも将来の値上がり目的で購入していると考えられます。

 

 

楽待の掲載物件の中で、 立地や利回りが相対的に良かった上記のお部屋をもとに実数で試算をしてゆきます。

 

文京区で東大前から駅徒歩7分であれば、長期空室のリスクは低く、また建築されたのが平成なので外観も綺麗で一応安心といえます。

 

中古マンションの取得時には一般的に購入価格の7%の購入時諸費用がかかりその内訳は仲介手数料、登記費用、不動産取得税が主となります。そのため2,030万円の7%の140万円が取得時に物件価格の他に必要な費用となります。

 

この後、30年後に収支はどのようになるのか試算表で説明をいたします。

 

「空室家賃ロス」は3年に1回賃借人が入れ替わり1カ月ほどの空室期間の家賃の逸失利益です。できるだけ高い家賃で借りてもらうにはある程度の時間は必要で、郊外や駅から遠いエリアの場合は2~3ヶ月かかることも多々あります。

 

ここでの注意なのですが、管理会社は家賃が安い方が入居者は直ぐに決まり募集の手間が省けるので、できるだけ安く家賃を設定しようとします。実際の私の管理物件でも以前の契約よりも高い金額で新契約が決まることもあり、管理会社の提案金額よりも少し高めに募集を始めた方が長期的な収益は向上します。

 
 

でもあんまり、管理会社の担当の人に家賃を上げてくださいって言いにくいな。

 
 

不動産投資から利益を出すには、はっきりとこちらの要望を伝える事は必要なんだよ。それで対応が悪い場合は管理会社は変えた方がいいよ。

 

「管理手数料」として集金代行をする管理会社へ毎月家賃の5%の額を支払います。リタイアをした大家さんであれば、自分の口座に直接振り込んでもらい、時々のアクシデントの場合は自分が工務店等に発注をするということもできますが、会社員の方を想定すると急なアクシデント等の入居者対応はどうしても発生をしますので管理会社に家賃の5%を支払う必要があります 。

 

この管理手数料も1棟マンション等で集金家賃が多ければ、3%ぐらいまで値下げができますが、ワンルームマンションの場合は1部屋でかつ賃料も多くないので値下げは難しいのが実情です。

 

「仲介手数料」は1カ月分が必要で駅徒歩7分であれば、競合物件も複数あるので、「広告宣伝費」は賃料の1か月を客付け不動産会社に支払った方が入居者は早く見つかります。この試算では3年に1回の賃借人の退去・募集時があると想定しています。

「設備修繕費」は30年間で合計90万円分の設備の更新を仮定しました。エアコンやキッチン、トイレや洗面は30年間に1回ずつ新品を入れる必要があります。

 

今回の計算では賃借人が入れ替わる場合は、東京都内での実務では契約時にクリーニング費用についての特約を結べは7万円ぐらいは原状回復費用は借主に請求できるので、クリーニング費用の特約を付けた想定で計算しました。

 

「減価償却費」ですが、売買代金の内訳は売主が法人である場合は土地と建物となっており、建物は償却します。

マンションの減価償却とは?耐用年数と計算方法、メリット・デメリットを完全ガイド

償却年数は今回の物件は47-15=32年となり、概算での計算ですが建物が360万円、取得費用もあわせて500万円を費用として、それ以外の1670万円が土地価格を想定しました。

※返済の最初のうちは「利息分」の割合が7割以上で費用計上額も多く、税金も少ないですが、計算の簡略化の為、全期間の支払う利息の約700万円を30年で割った金額で試算をしています。

「所得・住民税」はなんと物件自体のキャッシュフローがマイナス(毎年現金が出てゆく)のに、損益計算では黒字となり税金を納める必要があります。年間の約41万円の不動産所得の約20%(所得税10%+住民税10%)8万円を納税することになります。

この理由ですが、金融機関への返済金額の中で「利息分」は費用計上できますが、「元本返済額」は費用とはならないからです。

 

銀行へのローン返済金額は毎月お金が出ていきますが、費用とならないのので注意です。

 
 

今はわかりましたが、来月には忘れてしまいそうです。

 
 

減価償却と元本返済のあたりは実際に自分で経験しないと理解しにくいので、あまり会計や経理になじみがない人は「お金が減っていても、税金を払うケースがあるんだな」とだけわかってもらえれば十分だと思います。

 

平均居住年数が少ない(約2年)

ワンルームマンションは単身の20~30代が住むことが多く、ファミリータイプに比べて明らかに居住年数は統計上も実務上も少ないです。

その結果として、賃借人の変更の回数は増えますので、募集の為の費用と原状回復費用は余分にかかります。

 

一般的に居住年数が少ないのは、物件の収益を押し下げる要因となりますので、 家賃水準が将来も一定であれば 居住年数は長い方が有利となります。

 

売却時に利益が出にくい

一般的に賃貸中の物件は空室の物件に比べ10%程度割安な価格で取引がされます。その差額に着目して賃貸中物件を大量に購入し、賃借人の退去後にリフォームをして、実需用として高く売却し利益を出す業者もいます。

高値で売却できる条件は50㎡以上で住宅ローン控除が使えるファミリータイプなので、ワンルームマンションは空室になっても投資家しか買い手はいないので高く売れません。

会社員の方が居住用として購入をする場合、実家に近い、最寄り駅が好き等の理由で相場価格よりも若干高くとも住宅ローンを組めるのであれば購入をする傾向があります。

 

実務では売買不動産の近隣に住んでいる人は相場よりも15%程度高い場合でも購入をする事が度々あります。

 
 

売買金額が100万円の価格差でも住宅ローンの月額に直すと250円しか変わらなければ、便利でよく知っている場所ので買いたいもんね。

 
 

その半面、投資家は利回り等の条件がよければ購入し、他と比べて割高な物件は購入しません。実際、投資家しか買い手のいないワンルームマンションは売却時に想定価格より高く売れる可能性はほぼありません。

 

まとめ

最良の条件でも30年間にわたり月額22.7万円、計1,000万円を支払い、30年後に手元に残るのは築45年の時価約1,400万円のマンションという結果になります。毎年約30万円程度手元から現金が減り、賃料が5%でも下落した場合は支出額がほぼ1,400万円となりほぼ利益は出ません。

更にそのマンションを売却する時も、3%の仲介手数料がかかるので40万円以上の出費があります。

 

30年の間に、大地震や賃借人の家賃の滞納、自殺、借入金利の上昇のリスク等があるので、仮にこの物件の購入するとしたら、500万円を値引きした1,500万円程が妥当な金額です。